落ちにくい汚れでも落としてくれる便利な『クレンザー』。ところが、間違えて使うと素材を傷つけてしまう可能性も。
今回は、クレンザーとはどういうものか、どんな使い方ができるのか、掃除場所の向き不向きなどをまとめてご説明します。
もくじ
クレンザーとは?どんな成分でできているの?
クレンザーとは、簡単にいえば「研磨材の入った洗剤」の一種です。汚れを浮き上がらせる「界面活性剤」と、その浮いた汚れを削り落とす「研磨材」という2つの成分をあわせて作られています。
鍋やフライパンの焦げつき、シンクの水垢など、普通の洗剤では落ちにくい汚れを研磨材の力でこすり落とせます。さまざまなメーカーから発売されており、『ジフ』や『ホーミング』などの商品が有名ですね。
クレンザーにはクリーム状のものと粉末状のものがあります。クリーム状のほうが粒子が細かくてやさしく磨け、粒子の粗い粉末状のほうが削る力が強いという特徴があるので、汚れにあわせて選んでください。
クレンザーはどう使う?落とせる汚れは?
一般的な洗剤は汚れを分解したり、浮き上がらせたりして落としますが、なかには作用しない汚れもあります。そんな落ちにくい汚れをこすり落とせるのがクレンザーです。
基本的に、シンクや蛇口、鏡などの水回り全般に使えます。キッチンの油汚れや焦げつき、ウロコ状の水垢などこびりついていてこすっても取れないような汚れを落とすのが得意なんです。次から、汚れにあわせたクレンザーの使い方をご紹介します。
クレンザーの粉末とクリームタイプの違い
クレンザーには粉末だったり、液体だったり、クリーム状だったりとさまざまな形状の商品が出ています。粉末は研磨剤が液体よりも多く含まれている分、使用前に水を加えてペースト状にする一手間が必要だったり、液体に近いほど使い勝手がよい分研磨剤成分が少ない、という特徴をもちます。
クレンザーを使って落としたい汚れによって、分量や性質を選べるようになると掃除の手間が少なくなりますよ。
クレンザーの使い方は?
クレンザーは困ったときに使えるなんでも洗剤。使い方を知ると今まで苦労していた汚れもキレイに落とせて掃除がラクになりますよ。
それぞれの汚れ別に使い方を見ていきましょう。
キッチンの焦げつき
IHタイプやガスタイプのコンロなどの焦げつきにはクレンザーを垂らしてこするだけです。ラップを使うと研磨材が効果を発揮します。鍋やフライパンの焦げつきはクレンザーをつけたスポンジでこすり洗いするだけです。
焦げつきは一度お湯などで汚れをゆるませてからにすると落としやすくなりますよ。
水回りの水垢
キッチンや洗面所、お風呂などの水回りにできる水垢。普通の洗剤では落ちませんが、クレンザーを使ってこすればキレイに落とせます。汚れにクレンザーをつけて丸めたラップでこすり洗いするのがおすすめです。
頑固な水垢はクレンザーでは落ちないこともあります。その場合はクエン酸などを使う方法もあります。
そのほか、手垢で黒ずんでくる照明のスイッチや食器につく茶渋、自転車についたサビ、真っ黒になった子供の運動靴などを洗うときにも使えます。
クレンザーのおすすめ!液体タイプ
一口にクレンザーといっても、さまざまなメーカーから異なる商品が販売されています。いくつか種類を紹介するので、クレンザー選びの参考にしてくださいね。まずは使いやすい液体タイプからご紹介します。
『ジフレモン クリームクレンザー』(ジフ)
シンクやコンロ、食器といったキッチンアイテムのほか、お風呂場や洗面所、リビングのプラスチック製品にも使える万能クレンザー。家中どこでも使えるので1本用意しておくととっても便利です。写真はクリームタイプですが、粉末タイプもあります。
『IH対応キッチンクリーナー』(カネヨ石鹸)
IHコンロ用につくられたクレンザー。IHのガラス面を傷つけずに、ピカピカに仕上げることができますよ。研磨材が含まれているので、コンロ以外の水垢などにも対処できます。
クレンザーのおすすめ!ペーストタイプ
『ハイホーム』(日本珪華化学工業)
天然の鉱石にヤシ油を使った石鹸を配合した、自然派のクレンザーです。着色剤や香料などの有害性のあるものを含んでいないのも特徴。キッチンやお風呂場で使えます。ペースト状なので液だれなく使い勝手も◎。
クレンザーのおすすめ!粉末タイプ
『ニューホーミング』(花王)
ニューホーミングは花王が発売している粉末タイプのクレンザーです。キッチンの油汚れ、焦げ付きなどガンコで落としにくい汚れにむいています。
クレンザーの使い方で注意すること!粉末は削る力が強い
クレンザーを使うときに注意したことは1点。素材によっては傷がつくことです。例えば、くもり止めをしている鏡には使用は控えましょう。また、クレンザーの種類によってはステンレスも傷つくことがあリます。
クレンザーごとに使用してはいけない素材を確認してから使えると安心です。
クレンザーの代用には重曹がおすすめ
水垢や焦げつきなどをクレンザーを使いたくても、手元にないことってありますよね。そんなときには『重曹』で代用しましょう。
重曹は水に溶けにくい粉末なので、研磨材と同じような効果を発揮してくれます。水と重曹を1:2の割合で混ぜてペースト状にすればクレンザーと同じように使えますよ。
重曹ペーストはアルカリ性の性質をもっているので、酸性の性質をもつ油汚れや焦げつきを中和して落ちやすくしてくれます。キッチンの頑固な汚れには、クレンザーよりも重曹ペーストのほうが汚れが落ちるかもしれません。
クレンザーの使い方をマスターしておうちをピカピカに
ガンコな汚れも研磨材の力でスッキリこすり落とせるクレンザー。洗剤自体は強くないのでいろんな場所で活用できます。
ただ、プラスチックなどのやわらかい素材をクレンザーで強くこすると傷が残ることもあります。初めてクレンザーを使うときには、目立たないところで試してからにしてくださいね。
クレンザーを上手に活用して、おうちのなかをピカピカにしてあげましょう。