自然由来の素材を使うナチュラルクリーニングでおなじみの「重曹」と「クエン酸」。それぞれに違いがあり、どんな掃除に使えるのかご存知でしょうか。

今回は、それぞれの違いや掃除のときの使い方など、「重曹」と「クエン酸」にスポットを当ててご紹介します。

重曹とクエン酸ってどんなもの?

まずは重曹やクエン酸がどういったものなのか確認しましょう。

重曹とは…

重曹

重曹は、別名「炭酸水素ナトリウム」と呼ばれる物質です。食塩や二酸化炭素といった自然界にあるものを原料に作られていることから、ベーキングパウダーなどのふくらし粉や胃薬の成分のひとつにもなっています。

ひとくちに重曹といっても実はいくつか種類があり、掃除に使うのは「掃除用」「工業用」の重曹です。口に入れる「食用」の重曹に比べてキメが粗く、その分安価に手に入ります。

クエン酸とは…

クエン酸

クエン酸は、簡単にいうとフルーツのすっぱい成分のことで、みかんやレモンなどの柑橘類に含まれています。

クエン酸も掃除に使われるのは「掃除用」「工業用」と呼ばれるもの。パッケージに用途の記載があるので分かりやすいですよ。

重曹とクエン酸の違いは?どう使いわける?

重曹もクエン酸も食品や料理に使われていて、環境や体にやさしいのが共通点。そのため、ナチュラルクリーニングのアイテムとして広く活用されているわけです。

ただ、掃除に使う場合には違いもあります。おたがいの欠点を補いあうようにはたらくので、それぞれ1つずつ用意すると家のいたる場所をキレイにできます。

重曹の特徴

重曹スプレーでコンロの掃除

重曹は水に溶かすと「弱アルカリ性」の性質をもち、反対の酸性の性質をもつ汚れを中和して落としやすくしてくれます。酸性汚れの代表は「油」。皮脂や手垢、キッチンの油など、油分を含む汚れには重曹が効きます

また、重曹はやわらかい塩の結晶のような粒からできているので、粉のままでも汚れをかき出す「研磨」のはたらきもしてくれます。

クエン酸の特徴

水垢

クエン酸は水に溶かすと「酸性」の性質をもち、アルカリ性の性質をもつ汚れをキレイに分解します。重曹とはちょうど逆のはたらきですね。

おうちのアルカリ性汚れの代表は「水垢」や「石鹸カス」。お風呂や洗面所、キッチンなどの水まわりにできる白いウロコ状のくもりを見つけたらクエン酸が有効です。

重曹とクエン酸の掃除での使い方は?

重曹もクエン酸も自然由来の成分ですが、落としたい汚れの性質にあわせて使いわけると化学洗剤以上の効果を発揮します。

汚れに合わせた落とし方ができると掃除がぐっとラクになるので、以下の方法を参考にしてくださいね。

重曹の使い方は「粉・ペースト・水」の3通り

重曹

基本の使い方は汚れに重曹を粉のままふりかけてこするだけ。キッチンコンロの簡単な油汚れならこれだけでも十分に落ちます。

また、重曹を少ない水で溶かしてペースト状にすればクレンザー代わりとして、完全に溶かせば拭き掃除の洗剤代わりとして使えます。

クエン酸の使い方は「水に溶かす」だけ

クエン酸スプレー

クエン酸は水に溶かしてクエン酸水をつくり、キッチンペーパーなどに含ませて貼りつけると水垢を落とせます。

水垢を落とす専用の洗剤やスポンジなども販売されていますが、口に入れても安心安全なクエン酸ならどんな水垢を落とすのにも対応できます。

重曹とクエン酸を使っておうちのどんな場所を掃除できる?

重曹とクエン酸があれば、家中のほとんどの汚れを落とせます。場所ごとの汚れで向き不向きがあるので、以下の掃除方法を参考にしてください。

リビング

電気 スイッチ ボタン

リビング掃除には水と重曹を混ぜた重曹水が便利です。

重曹水につけて絞った雑巾で照明のスイッチや壁紙の皮脂汚れを拭き取るだけ。水気が残らないように乾拭きすればスッキリです。

キッチン

コンロに飛びちる油汚れ

キッチンの油汚れにも重曹が効きます。油汚れに重曹をふりかけて『激落ちくん』などのメラミンスポンジでこすればキレイに落ちます。

また、シンクや蛇口のくすみにはクエン酸水を吹きつけてメラミンスポンジでこすれば、新品のような輝きを取り戻せます。

お風呂

重曹 スポンジ 風呂

お風呂の床や壁には皮脂汚れがついているので、重曹が効きます。粉の重曹をふりかけてスポンジでこすればキレイに落ちますよ。

また、お風呂の鏡や蛇口などにも水垢がついているのでクエン酸水を使います。お風呂の水垢はかなり頑固なので、クエン酸水にひたしたキッチンペーパーを貼りつけて数時間放置しておくと効果的。

トイレ

クエン酸でトイレの壁掃除

トイレの汚れには重曹とクエン酸、両方使えます。尿の汚れはアルカリ性なのでクエン酸で中和して落とせますし、その他の汚れは重曹をクレンザー代わりにしてこすり落とせます。

便器の中には重曹をふりかけてブラシでこすり洗いして、壁や床に飛び散った尿はクエン酸水を使えば簡単に落とせます。

コレ使ってみる?

エコなわざあり

重曹とクエン酸のほかに、「セスキ炭酸ソーダ」「過炭酸ナトリウム」「アルコール」もあると便利!

ナチュラルクリーニング

重曹やクエン酸に並んで、ナチュラルクリーニングでよく使われるのが「セスキ炭酸ソーダ」「過炭酸ナトリウム」「アルコール」の3つです。

セスキ炭酸ソーダは、簡単に言うと「水に溶けやすくて強力な重曹」です。重曹よりもアルカリ性がさらに強いのでより効果的に油汚れを落とせます。

過炭酸ナトリウムは「酸素系漂白剤」の主成分で、酸素の力で汚れを取り除き漂白する力があります。洗濯槽のカビ退治、洋服の染み抜き、ガンコな茶渋落としなんかに使えます。

アルコールは「殺菌作用」が魅力で、カビ退治や日々の除菌に便利。すぐに蒸発するので、水拭きできないようなデリケートな場所の掃除に重宝します。

これだけそろえれば、おうちのどんな場所でもキレイにできますよ。

重曹とクエン酸で掃除するときの注意点は?

注意 ポイント コツ

重曹とクエン酸は便利で使い勝手がいいように思えますが、注意することもあります。

注意①|相性の悪い素材に使わない

重曹だとアルミや木製品、クエン酸だと大理石やコンクリートなど、それぞれ相性の悪い素材があります。まちがって使ってしまうと変色などのトラブルを引き起こすので注意しましょう。

注意②|「◯◯しすぎ」に注意

粉をたくさんまきすぎたり、水に大量の重曹やクエン酸を溶かしたりなど、「しすぎ」はよくありません。汚れ落ちがよくなりそうな気がしますが、かえって重曹、クエン酸の成分が残って跡になることがあります。

注意③|クエン酸は塩素系漂白剤と混ぜない

水まわりといえばカビのトラブルもつきもの。そこで『カビキラー』などの塩素系漂白剤を使い、ついでに水垢を落とそう…なんて考えるかもしれませんが、それはNG。塩素系漂白剤と酸性のものが混ざると体に害のあるガスが出てきてしまいます

重曹とクエン酸を混ぜるとどうなるの?危なくない?

排水口を重曹とクエン酸で掃除

重曹とクエン酸を混ぜ、水をかけると化学反応が起きて泡が発生します。

初めて見るとびっくりするかもしれませんが、この泡はただの二酸化炭素。つまり、水と重曹とクエン酸で炭酸水ができるんです。

この反応は掃除でも活用でき、汚れを泡の力で浮き上がらせることができます。排水口につまった髪の毛などの汚れも浮かせて流しやすくなります。

重曹とクエン酸の特徴を知って掃除に取り入れよう

重曹 クエン酸 窓ガラス

汚れがスルッと落ちると気持ちがいいものです。そのためには、汚れにあわせた洗剤を使いましょう。

なかでも、重曹とクエン酸は自然由来なので体にもやさしく、汚れも落としてくれるすぐれものです。

それぞれの性質を見極めて、ラクに楽しくおうちの掃除をしてくださいね。

まとめ

  1. 重曹は水に溶かすと「アルカリ性」を示す物質。粉末・ペースト・水の3種類の使い方ができる。
  2. クエン酸は水に溶かすと「酸性」を示す物質。水に溶かして使うのがメイン。
  3. 汚れや素材との相性に気をつければ、重曹とクエン酸の2つでおうち全体を掃除できる。