掃除の便利アイテム、「重曹」。もちろん換気扇の掃除にも使えますが、「どうやって使ったらいいの?」「どの程度キレイになるの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?
今回はコジカジ編集部が、油汚れでベトベトの換気扇を重曹を使ってお掃除してみました!詳しい手順も解説しているので、参考にしてみてくださいね。
もくじ
換気扇掃除が重曹でできる理由は?
重曹は別名「炭酸水素ナトリウム」という、料理のふくらし粉にも使われる自然由来の粉末です。
重曹にはアルカリ性の性質をもち、「酸性」の油れを中和する作用があります。換気扇につくギトギトの油汚れは重曹が得意とする「酸性」の性質があるので、掃除に使えるというわけなんです。
また、重曹は水に溶けにくい性質もあり、細かい粒が残るので研磨効果が高く、油汚れを削り落とすこともできます。
換気扇を重曹で掃除|必要な道具は?
- 必須
- 重曹
- ティッシュ
- 新聞紙
- あると便利
- 『キュキュット』などの食器用中性洗剤
- ラップ
- 歯ブラシ
- スプーン か 割り箸
重曹を使った換気扇掃除は、掃除する場所にあわせて選びわけるのがおすすめ。
重曹はできるだけ水を使わない方が油となじみやすいので「取り外せる部品は粉末の重曹のまま使う」「換気扇本体の掃除はペースト状にした重曹を使う」と考えるのがコツです。
換気扇を重曹で掃除|①フィルター掃除
フィルターなどの取り外せる部品は、重曹を粉末のままたっぷりとまぶし、油汚れを吸着させるやり方がおすすめです。水を極力使わないことで重曹がしっかり油汚れとなじみ、落としやすくしてくれます。
今回掃除してみるのは、このフィルター。1年間の油汚れが蓄積され、茶色くなっています。
①フィルターなどの部品を外す
フィルターなどの取り外せる部品を慎重に外してシンクにいれます。フィルターは油でギトギトに汚れて滑りやすいので、ゴム手袋をするのがおすすめです。
今回は掃除しませんでしたが、内部まで掃除したいときはファンも取り外しておきましょう。
②重曹をふりかける
外したフィルターは汚れた面を上にして新聞紙などに置き、上からたっぷりと重曹をふりかけます。裏側の汚れにも重曹が働くように、隙間なく広げました。
汚れた部分は特に集中させて重曹をふりかけました。
③3時間放置する
重曹は作用がおだやかなので、このまま3時間ほど放置して油汚れが吸着されるのを待ちます。
たっぷりとかけたせいか、一見しただけでは変化はなさそうですが…。
ティッシュで汚れがひどい部分をこすってみると、ベタベタの汚れがするんと落ち、銀色の金属が出てきました!しっかり分解できているようです。
そのまま大まかな汚れをティッシュで落としていきます。茶色い汚れは重曹が吸い取ってくれているので、軽くこするだけでも大丈夫。どんどんと銀色に戻っていくので掃除するのも楽しくなります。
④洗う
最後に軽くスポンジで仕上げ洗いをして、すすいだら完了。
使った洗剤は重曹だけでしたが、こんなにピカピカになりました。ふりかけて待つだけなので、大掃除でも時短で手間なく進められますね。
⑤もとに戻す
最後にキレイになったフィルターを戻したら掃除は完了。
換気扇本体の掃除もするときは、重曹をふりかけて放置している間に進めるのがおすすめ。時間を有効活用できますよ。
換気扇を重曹で掃除|②換気扇本体を掃除
換気扇本体には粉のままの重曹では使い勝手が悪いので、重曹と水を混ぜてドロっとさせた「重曹ペースト」を使いましょう。
ペースト状の重曹は汚れへの密着度が高く、アルカリ性と研磨の効果がバランスよく発揮され、汚れをどんどんかき出してくれますよ。
重曹ペーストをつくる
容器に重曹と水を2:1の割合で入れて混ぜる。水に食器用洗剤を加えておくと洗浄力が高まる。全体の掃除に使うので多めにつくっておくのがおすすめ。
ペーストを全体に塗る
重曹をペーストをレンジフード全体に塗っていく。とくに内側はベトベトになるのでたっぷり塗り込む。
放置する
重曹ペーストが油汚れを分解するまで、30〜60分ほど放置する。長く放置するときはラップをかけるとはがれにくくなる。
こすりとる
重曹ペーストが汚れに浸透したところで、いらない付近を使って重曹を拭き取る。こすりとるようにすると重曹の研磨効果が働く。
仕上げ
残った重曹を拭き取るため、水拭きで仕上げれば完了。
大まかな流れは「ペーストを密着させて放置し、ゆるんだところをこすり取る」と考えれば大丈夫。取り外せる部品の掃除と同時に進められるので、テキパキとこなせますよ。
重曹を完全に拭き取るのは少しむずかしく、拭き掃除すると白く跡が残ってしまう場合も。なかなか取れないときは「クエン酸」や「レモン汁」を含ませたふきんで水拭きするのがおすすめ。重曹を分解する働きがあるので、あと残りなくキレイに仕上がります。
換気扇を重曹で掃除|重曹で落とせない汚れは?
長期間放置して汚れが蓄積した換気扇は、重曹だけでは対処できない場合も。そんなときは「ほかの洗剤の補助剤として重曹を使う」のがおすすめ。強い洗浄力でピカピカに仕上げたいときにやってみてくださいね。
重曹をほかの洗剤の補助剤として使う場合は、次の道具を用意して順番に進めましょう。換気扇だけでなく、コンロの五徳や魚焼きグリルなど、油汚れがついたアイテムをまとめてキレイにできますよ。
用意するもの- 必須
- 『ワイドハイター』などの粉末漂白剤
- 『キュキュット』などの食器用中性洗剤
- 重曹
- あると便利
- ダンボール
- 45Lのゴミ袋
60℃ほどのお湯を用意
シンクに栓をしてたっぷりお湯を入れる。シンクが汚れるのがイヤなら、大きめのゴミ袋を3重にし、ダンボールにかぶせた簡易容器を用意するのでもOK。
洗浄液をつくる
お湯に粉末漂白剤300g、重曹100g、食器用洗剤ひと押しほどを入れて混ぜる。
カバーやフィルターを浸ける
汚れたカバーやフィルター、ファンなどをまとめて洗浄液のなかに浸け、3時間ほど放置する。
スポンジでこする
水道から出るお湯ですすぎながら、スポンジでこするとスルスル落ちる。あとは乾燥させれば完了。
重曹は熱が加わると、より汚れを落としやすい成分に変化して汚れ落ちがよくなります。この「熱」による変化と「時間」を味方にするのがポイント。
お湯をためて3時間ほうっておくだけでどんな汚れも落とせます。手を動かす必要もないので、待っているあいだは時間を有効に使えますね。
換気扇を重曹で掃除するときの注意点は?
重曹はアルカリ性をもち、油汚れを落とすのに効果的ですが、一方でそのアルカリ性はアルミを変色させる特徴もあります。
換気扇の一部の部品にはアルミが使われていることもあるので、事前に換気扇の取扱説明書を見て確認するのが安心です。
「アルカリ性洗剤を使って」などの記載があれば基本的には問題ありません。コーティングや塗装された部品なら薬品に強いので大丈夫ですよ。
換気扇を重曹でキレイに掃除しよう!
重曹は換気扇についた油汚れと相性がよく、ベトベトした汚れもつけおきすればキレイに落としてくれます。
重曹スプレーを作ってキッチンに置いておけば、いつでもサッと掃除できるのでキレイをキープできますよ。