漂白剤を使っていると、不意に「色落ち」してしまうことってありますよね。
「これって修復できないの?お気に入りの服なのに…」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は漂白剤による色落ちが修復できるかどうか、どんな予防策があるかなどをまとめてご紹介します。
漂白剤での色落ち|原因は?
漂白剤は、シミなどの色素を根本から分解することで色を白くする洗剤です。普段よく使う洗濯洗剤は汚れを浮かせて取るため、色素を抜き取るほどの効果はありません。ここが漂白剤と洗濯洗剤の漂白力の差です。
なかでも花王の『ハイター』や『キッチンハイター』などの「塩素系漂白剤」は効き目が強く、柄物の洋服を柄ごと白くするほどの漂白力があります。そのため、原則白物の衣類にしか使えません。
「塩素系漂白剤」ほど漂白力の強くない「酸素系漂白剤」(ワイドハイターなど)であれば色柄物にも使えます。ただし、この酸素系漂白剤も色の抜けやすい素材に使ったり、長い時間浸けたりすると柄が薄くなる可能性があるので注意が必要です。
漂白剤での色落ち|一度色落ちした服は復活する?
まちがって塩素系漂白剤を色柄物に使ったり、漂白剤に長く浸けすぎたりした場合、一度色落ちした洋服は基本的にもとには戻りません。
もとに戻す場合は、專門の業者に依頼して再度同じ色で染め直してもらう必要があります。ただ、まったく同じ色にあわせるのが難しいうえ、費用もかかってしまうため現実的ではありません。
今回の色落ちは仕方ないとわりきって考え、次回以降の予防に役立てましょう。
漂白剤での色落ち|色移りしたものはもとに戻せる?
漂白剤で服の色が落ちた場合、その落ちた色素がほかの服にうつってしまうこともあります。この『色移り』に限っては落とすことができるかもしれません。
色移りしたと思ったら、できるだけ速やかに次の準備と手順で取り組んでみましょう。
用意するもの- 必須
- 『アタック』などの液体タイプの洗濯洗剤
- 『ワイドハイター』などの酸素系漂白剤
- 洗面器
- ゴム手袋
洗面器にぬるま湯を入れ、洗剤を溶かす
40℃ほどのお湯に通常の3倍ほどの洗濯洗剤と規定量の酸素系漂白剤を入れて混ぜる。
色移りした洋服をすぐにつけこむ
洗濯機からすぐに取り出して濡れた状態のままですぐにつけこんで洗う。1〜2時間ほど様子を見る。
染料を落とせたらキレイな水ですすぐ
色が落ちたことを確認して、キレイな水ですすげば完了。
色移りは一度乾かしてしまうと定着し、落ちにくくなります。色移りしたことがわかったら、すぐにシミ取りを行うのがポイントです。
漂白剤での色落ち|予防方法は?
漂白剤で色落ちするのを予防するためには次のような注意が必要です。
事前に色落ちテストをする
色落ちが心配な洋服は、漂白剤を使う前に「色落ちテスト」をします。とくに麻(リネン)や絹(シルク)の素材に注意。
漂白剤を染み込ませた綿棒を洋服の目立たない部分につけて数分おき、色が落ちないか確認します。色落ちするかどうかわかっていれば事前にクリーニングに出すこともできますね。
手洗いする
洗濯機で洗うと全自動でラクではあるものの、すすぎや脱水の時間を自由に調節することが難しい面もあります。色落ちが心配な洋服は手洗いするのが無難です。
そのときに熱めのお湯は使わないのもポイントです。温度が高いほど色が落ちやすくなってしまいます。
できるだけ酸素系漂白剤を使い、浸ける時間も短くする
塩素系漂白剤は漂白力が強いので、できるだけ漂白力の弱い酸素系漂白剤を使うようにしましょう。つける時間を短くすることで柄物も色落ちしにくくなります。
ゴム手袋、汚れていい服を着て作業する
ちょっとしたはずみで漂白剤が跳びはねることも少なくありません。不意の飛び跳ねで着ている服が色落ちしないよう、漂白剤を使うときはゴム手袋と汚れてもいい長袖を着用して作業しましょう。
洗濯槽クリーナーを使ったあとは一度すすぐ
実は定期的におこなう洗濯槽の掃除も落とし穴。塩素系のクリーナーでカビ除去などをしたあとにすぐに洋服を洗いはじめると、残った成分で色落ちする可能性があります。空の状態で一度すすいでクリーナーをしっかり洗い流しましょう。
漂白剤での色落ちは事前に防ごう
漂白剤の影響で色落ちしてしまったら最後、もとに戻すのは至難の技です。できるだけ色落ちしない環境を整えるのが対策です。
できるだけ準備を万全にしたうえで漂白剤を使うことで色落ちの被害を最小にとどめられますよ。