さまざまな汚れを落としてくれる酸素系漂白剤は、家事の便利道具の1つです。ただ、使い方をあまり知らないという人も多いのではないでしょうか。
今回は酸素系漂白剤をどうやって使うのか、どんなところに注意が必要かなど、使い方にまつわる基本の情報をご紹介します。
もくじ
そもそも酸素系漂白剤ってどんなもの?
酸素系漂白剤は、モノの色を白くする漂白剤の一種です。水やお湯に溶かすとシュワシュワと酸素の泡を発生させ、その泡の力で汚れを浮かして剥がし取ったり、除菌・除臭したりしてくれます。
刺激の少ない成分でつくられているため、洗濯で色柄物の洋服に使っても色落ちせず、ほかの漂白剤と比較すると手軽に扱えるのが一番の特徴です。
酸素系漂白剤はどんな汚れに使える?
漂白剤なので、洋服についたシミや黄ばみなどを落とす洗濯アイテムとして活用されるほか、その力を応用して掃除にもよく使われます。
具体的に、次のような汚れはすべて酸素系漂白剤で落とせますよ。
具体的にどんな使い方ができるのか見ていきましょう。
【酸素系漂白剤の使い方】洗濯編
酸素系漂白剤を洗濯に使う場合には、「日々の洗濯機洗い」に組み合わせるか、洗面器を使った「手洗い(つけおき洗い)」でガンコな汚れを取る2つの使い方があります。
洗濯機洗い
酸素系漂白剤は柄物にも使えるので、さまざまな洋服をまとめて洗えるのが最大の魅力。とっても簡単に使えますよ。
洗剤といっしょに漂白剤を入れる
洗濯機を起動させ、水量に見合った分量の洗剤と漂白剤を入れる。
洗い終わったら通常通り干せば完了
あとは脱水後に、通常通り干して乾かせば完了。
いつもの洗濯洗剤に加えて酸素系漂白剤を入れるだけ。洗濯洗剤と同じタイミングで混ぜて入れてしまって問題ありません。もちろん柔軟剤も使えますよ。
手洗い(つけおき洗い)
手洗いする場合は、酸素系漂白剤のほかに洗面器を用意します。
洗浄液をつくり、5〜30分ほど浸す
50℃以下の水かぬるま湯に規定量の酸素系漂白剤を混ぜ、汚れがついた洋服を浸す。2時間以上の放置はNG。
入念にすすぐ
汚れが落ちたのを確認したあと入念にすすぐ。洗濯機で洗濯洗剤を入れて洗い直しても。
終わったら通常通り干せば完了
通常通り干して乾かせば完了。
シミ汚れが落ちて真っ白に仕上がりますよ。
【酸素系漂白剤の使い方】掃除編
掃除に酸素系漂白剤を活用する場合は、どこを掃除するかで使い方も異なります。代表的な使い方をいくつかご紹介します。
食器の洗浄
食器に使うとパッキンの汚れや茶渋など、スポンジでこすっただけでは取れない汚れも落とせます。
シンクか洗面器、ボウルなどにお湯3Lに対して10gほどを目安に混ぜた洗浄液をつくり、食器を浸けておくだけ。これで汚れが剥がれ落ちます。
鍋の焦げ落としにも使えて便利ですよ。
洗濯槽(洗濯機)の掃除
洗濯槽の裏についた石鹸カスやカビは、2ヶ月に1回のペースでキレイにしましょう。
40℃ほどのお湯10Lに対して50〜100gを溶き、洗濯槽に入れてしばらく放置すると汚れが剥がれてどんどん浮いてきます。その汚れをネットなどですくって通常通りに1回運転すれば完了。
洗濯機がキレイになって、洗剤の香りが際立ったり、汚れ落ちがよくなったりしますよ。
風呂釜の掃除
風呂釜の掃除も「漂白剤を入れて放置するだけ」と簡単。
残り湯を風呂釜の穴の5cm上くらいまで減らし、そこに250gの酸素系漂白剤を入れます。追い焚きして3時間放置し、時間がたったら再度追い焚きして排水します。
風呂釜の奥の汚れが浮き出てスッキリきれいになりますよ。これで清潔なお風呂に入れますね。
覚えておきたい
酸素系漂白剤を使う前にチェック!
色柄物の洋服に使っても色落ちしないとはいえ、「大切な服なので心配…」という場合もあると思います。
そんなときは、はじめに「色落ちチェック」をするのをおすすめします。まず次の手順でかんたんなチェックをしましょう。
酸素系漂白剤の服につける
液体タイプなら原液を、粉末タイプなら水に溶かしたもの(本体に記載の量で溶かしたもの)を綿棒に染み込ませる。
洋服の目立たない場所につける
裾(すそ)や襟(えり)の裏など、洋服の目立たない部分につけて5分ほど放置する。
変色や色落ちがないかチェックする
洗剤液ですすいで変色したり、色落ちがないか確認する。
このチェックで色落ちしなかった洋服は、問題なく漂白剤を使って洗濯できます。もし変色するようなら、クリーニングに出してプロにキレイにしてもらいましょう。
酸素系漂白剤の使い方の注意点は?
漂白剤を使うときにいくつか共通して注意することがあります。ここで確認しておきましょう。
肌が弱い人はゴム手袋をする
肌が弱い人は直接手で触ると荒れることがあります。あらかじめゴム手袋をつけて作業に取り掛かりましょう。とくに「つけおき」の場面だと肌にふれる可能性が高まるので注意してくださいね。
使える素材か確認する
洗濯で使う場合には、毛や絹でできた服、そもそも水洗いできない服には使えません。また掃除で使う場合も、「生木」や「畳」といった素材の拭き掃除などには使えません。あらかじめ酸素系漂白剤が使える素材か必ず確認しましょう。
多く入れすぎない
漂白剤は多く入れた方が汚れが落ちやすいのでは?と考える人が多いと思いますが、実はNGです。生地を傷めたり色落ちの原因になる可能性があります。
熱湯で使わない
漂白剤をとかす液体の温度が高すぎると、反応が急激に進みすぎて漂白効果がうまく得られないことがあります。素材を傷める可能性もあるのでできるだけ50℃以下のぬるま湯か水を使いましょう。
酸素系漂白剤は種類で使い方もちがう?
酸素系漂白剤はさまざまなメーカーから多くの商品が販売されています。
形状のちがいから「粉末タイプ」と「液体タイプ」があり、共通して「粉末タイプ>液体タイプ」で漂白力に差があります。それぞれどんな商品があるのか見てみましょう。
粉末タイプの酸素系漂白剤
『シャボン玉石けん 酸素系漂白剤』(シャボン玉石けん)
酸素系漂白剤の主成分である「過炭酸ナトリウム」100%のシンプルさが特徴。余計なものが入っていないので、ナチュラルクリーニングのアイテムとして洗濯・掃除と幅広く活用できます。
液体タイプの酸素系漂白剤
『ワイドハイターEXパワー 衣料用漂白剤』(花王)
液体タイプの酸素系漂白剤は、水に溶けやすくサッとなじむため、洗濯に特化した商品が多数あります。この『ワイドハイター』もその1つ。ひどい汚れには直接塗り込んだり、洗濯機でいつもの洗濯に混ぜたり、とても簡単に使えます。たいていのシミはこれ1本でキレイに落とせますよ。
『ブライト STRONG 衣類用漂白剤 』(ライオン)
日用品メーカー、ライオンからも液体タイプの酸素系漂白剤が販売されています。ジェル状でどろっと粘着力があるため、汚れにとどまってしっかり漂白してくれます。
酸素系漂白剤は使い方がたくさんある!
酸素系漂白剤は漂白剤のなかでも一番扱いやすく、掃除・洗濯とさまざまな場面で活用できます。
色柄物の洋服に使用できるのも魅力ですね。シミがついた洋服に活用してキレイに仕上げてあげましょう。