「セスキ炭酸ソーダ」と「重曹」って何が違うの?と疑問に思ったことがある人も多いのではないでしょうか?どちらも同じように油汚れに効くので、どうやって使い分けたらいいのかと悩んでしまいますね。

そこで今回は「セスキ炭酸ソーダ」と「重曹」にどんな違いがあるのか、使い分けなどについて解説します。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|2つの違いに注目!

セスキと重曹 違い 比較

セスキ炭酸ソーダと重曹はどちらも「アルカリ性」の性質をもつ、ナチュラルクリーニングに欠かせないアイテムです。

セスキ炭酸ソーダのほうが少し目が荒く、ザラザラしている印象ですが、見た目も白い粉末でよく似ていますね。

ただ、この2つのあいだには次のような違いがあります。

セスキと重曹の違い

「アルカリ性の強さ」と「水への溶けやすさ」という点で違いがあるので、それぞれの特徴を活かすのが使い分けのヒントです。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|溶けやすさ

250mlの水に、セスキと重曹をそれぞれ小さじ1を入れて混ぜてみると、セスキのほうがすぐに溶けていきました。

重曹 セスキ 溶けやすさ 違い

さらに、IHコンロに重曹水とセスキ水を吹き付けて軽く拭いてみたところ…

重曹 セスキ 溶けやすさ 違い

油汚れはどちらも落とせますが、乾いたあと、重曹の方は白残りが気になります。セスキは一度拭きでほとんどきれいになりました。

水に溶けやすいセスキのほうが、拭き掃除には適していると言えます。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|アルカリ度

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セスキと重曹、どちらも水に溶かすと「アルカリ性」の性質をもつので油汚れに効くのは一緒です。

ただ、一口にアルカリ性といっても強弱があります。アルカリ性の強さはpH(ペーハー)という0〜14までの数値で表され、14に近づくほどアルカリ性が強まる=油汚れを落としやすくなります。

セスキ炭酸ソーダはpH9.8、重曹はpH8.2

セスキ炭酸ソーダのほうが強いアルカリ性を持っているため、油汚れを落とす力が強いと言えます。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|重曹はいつ使う?

重曹でグリル掃除

ここまでの違いを見てみると、重曹に出番がなさそうですね。

しかし、重曹には水に溶けにくい性質があるので、少量の水と混ぜると粒が残ってクレンザーのような研磨効果を発揮します。

この効果を活かせば、焦げのように固くこびりついた汚れを削り落とすことができるんです。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|こう使い分けよう!

セスキと重曹 違い 比較

それぞれの特徴を理解した上でまとめると、油汚れ全般にはセスキ、こびりついた焦げなどには重曹と覚えておけばOKです。

下記で、それぞれの活用法を紹介するので、ぜひ実践してみて下さい。

セスキ炭酸ソーダと重曹の違い|活用法を解説!

セスキ炭酸ソーダと重曹はそれぞれの性質の違いから、使い方が違います。それぞれどんな使い方が便利か確認しましょう。

セスキはスプレーにして拭き掃除に使おう

セスキスプレー

水に溶けやすく、油を分解する力に長けたセスキ炭酸ソーダは拭き掃除に使うのがおすすめ。キッチンでもリビングでも基本的には使い方は同じです。

道具を準備し、次の手順で進めましょう。

用意するもの
必須
空のスプレーボトル
雑巾

  • セスキ水
  • セスキ水
  • セスキ水

セスキスプレーをつくる

スプレーボトルに500mlの水と5gほどのセスキを入れてよく溶かす。

拭き掃除する

雑巾にスプレーを吹きかけて汚れを拭いていく。ガンコな場合はスプレーして数分おくのがおすすめ。

仕上げ

雑巾をすすぎ、セスキ成分が残らないように水拭きし、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ったら完了。

基本はこの3ステップ。スプレーに詰めて常備しておけば気になったときにいつでも掃除に取りかかれますよ。

重曹は研磨性を活かしたこすり洗いに最適!

お風呂の床掃除 重曹をかける

重曹は水に溶けにくいので、粉のまま使ったりペーストにしたりすると便利です。シンクやお風呂など、すぐにすすげる場所の掃除におすすめ。

用意するもの
必須
スポンジ(ブラシでも可)
雑巾

汚れにふりかける

汚れがうっすら覆われるくらいにふりかける。

こする

湿らせたスポンジやブラシで重曹ごとこすって汚れをかき出す。

拭き取る

流水ですすぐか、雑巾で重曹を拭き取ったら完了。

重曹は作用が穏やかですが汚れ全般に効く優れた洗剤です。「なんの汚れかわからないときは重曹を使う」と覚えてもいいですよ。

「重曹でセスキ炭酸ソーダが作れる」って本当?

セスキ炭酸ソーダに比べアルカリ性が低く、油汚れへのアプローチは弱めな重曹。しかし、重曹のアルカリ性をセスキと同等に高める方法があるんです。

重曹は熱を加えるとセスキ同等のアルカリ度に!

沸騰

その方法とは、重曹を煮沸させて使うこと。重曹は熱を加えることでアルカリ性が上がるという性質を持っているんです。

重曹を溶かした水を沸騰させたり、熱湯に入れて使ったりすることで、セスキ炭酸ソーダと同等の効果を発揮することができますよ。

油がこびりついた五徳を「煮洗い」したり、排水溝を熱湯消毒したりするのに最適です。

セスキ炭酸ソーダと重曹を使い分けて掃除上手に!

セスキでレンジ掃除

「セスキ炭酸ソーダ」と「重曹」は幅広い使いみちがあるだけに、どっちを使えばいいのかわからなくなってしまいますね。

どちらにも得意分野があるので「油はセスキ」「その他は重曹」と考えれば簡単に使い分けができます。

性質の違いまで知っておくと毎回の掃除がもっと効率的に、ラクにこなせるようになりますよ。

まとめ

  1. セスキ炭酸ソーダと重曹は、水に溶かすとともにアルカリ性を示す自然由来の物質。
  2. おおきな違いは「アルカリ性の強さ」と「水への溶けやすさ」の2点。
  3. 油汚れ全般にはセスキ、焦げなどは重曹の研磨効果を活かすと効果的。
  4. 重曹は熱を加えることで、セスキ同様まで効果を高められる。