掃除や洗濯で使われる洗剤のひとつに「アルカリ性洗剤」がありますね。なんとなく使っている人もいるかもしれませんが、どんな洗剤なのかを知っておくと、おうちを効率的にキレイにできるんですよ。
そこで今回は、効果的におうちを掃除できるように、アルカリ性洗剤とはどういうものか、どんな種類や市販の商品があるのか、どんな汚れを落としてくれるのか、使うときの注意点はあるのか…などをくわしくご説明します。
アルカリ性洗剤とは?アルカリ性にも種類がある?
![キッチンマジックリン](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/012/735/_DSC3131-thumb_480.jpg?1539581231)
アルカリ性洗剤とは、その名の通り、「アルカリ性」の性質をもつ洗剤のこと。
一口にアルカリ性といっても強弱があり、大きく2種類に分類されます。
![液性](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/005/820/ekitai-thumb_480.png?1516329501)
液体の性質の強さはpH(ペーハー)という0〜14の数値で表され、pHが8より大きければざっくり「アルカリ性」といえます。
そのなかでもpHが8より大きく11以下だと「弱アルカリ性」、11より大きければ「アルカリ性」と区別され、数字が大きくなればなるほど、性質が強まる≒洗浄力が増すことを意味します。
![キッチンマジックリンのラベル](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/013/153/IMG_4171-thumb_480.jpg?1539918770)
アルカリ性洗剤のラベルには、液性が書いてあることがほとんど。強い洗剤を選びたいときは「アルカリ性」のもの、肌などにやさしい洗剤にしたいときは「弱アルカリ性」のものを選ぶといいですよ。
pHが7前後だと「中性」と呼ばれる性質に、それより低くなると「酸性」に変化します。酸味成分があるレモンや食酢などはおおよそpHが2前後といわれています。
アルカリ性の洗剤の特徴は?どんな汚れを落とせる?
![コンロの拭き掃除](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/012/724/DSC_5088-thumb_480.jpg?1539579361)
アルカリ性洗剤のおおきな特徴は、正反対の性質である酸性の汚れを落とすのが得意な点。
その酸性汚れの代表は「油」です。
たとえば、キッチンの油汚れや焦げつき、リビングの手垢や皮脂汚れなどにアルカリ性洗剤をかけると、油が溶けて落ちやすくなります。
食器を洗うときに使う洗剤も油汚れを落としてくれますが、実は「中性洗剤」の場合が多く、ガスコンロや五徳につくガンコな油汚れを落とすにはいまひとつ。
アルカリ性の性質をもつ、油汚れ用の『マジックリン』などの方が汚れ落ちがいいのはこの性質のちがいにあるんですね。
洋服につく汚れも皮脂で「油」です。なので、洗濯洗剤は「アルカリ性」が多いんです。
『アタック』や『アリエール』などのよく見る洗濯洗剤のパッケージには「弱アルカリ性」などと記載されていることが多いですよ。
アルカリ性洗剤を使うときは手肌に注意!
![ゴム手袋を手にはめる](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/005/449/pixta_16616073_S-thumb_480.jpg?1511767774)
油汚れを落とすのにアルカリ性洗剤が便利なら、食器用の洗剤もすべてアルカリ性でいい気がしますよね。しかし、そうではないのには実は理由があります。
pHが14に近づきアルカリ度が増すほど、性質が強まる≒洗浄力が増すいっぽう、手肌への影響も増すことを意味します。
肌に必要な油分なども落としてしまうので、肌荒れを起こす可能性があるんです。とくに肌が敏感な人はゴム手袋などをつけて、触れないように注意しましょう。
汚れだけに使っていれば問題なく、落ちにくかった汚れもキレイにできるすぐれものなので、特徴を理解して使い分けてみてくださいね。
エコなワザあり!
![エコなわざあり](http://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/assets/post/fukidashi-3e5fe828418ae0572e1388711226f46c302195e1ec8100cd32f4f738f65b74e7.png)
気軽に使えるアルカリ性洗剤の「重曹」
![重曹 アルカリ性](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/025/607/DSCF4504-thumb_480.jpeg?1656396451)
油汚れに悩まされていても、アルカリ性の洗剤は強力なので、小さい子供がいるおうちや肌が敏感な人は少し使いにくいかもしれませんね。
そんな人におすすめなのが自然由来の成分からできた「重曹」です。肌に触れても安心な素材ですが、水と混ぜるとpH8.2の弱アルカリ性の性質をもつので掃除にも活用できます。
水と混ぜてスプレーにすれば、油汚れ用洗剤の代わりになります。キッチンだけではなく、壁や家具につく手垢にも使えるので、常備しておくと掃除がはかどりますよ。
アルカリ性洗剤のおすすめ商品&使い方は?
手垢や皮脂汚れ、キッチンの油汚れ、食べこぼしなど、おうちのなかの汚れのほとんどは油でできています。そのため、アルカリ性洗剤は相性がよく、さまざまな場所にあわせたアルカリ性洗剤が販売されています。
ここでは市販されているおすすめ商品と、その使い方をご紹介します。
『マジックリン 台所用洗剤』(花王)
キッチンの油汚れ専用のアルカリ性洗剤です。アルカリのパワーで換気扇やコンロ、グリルにつくひどい油汚れもキレイに落としてくれます。
使い方は簡単で、油汚れに吹きつけて数分待ってから雑巾などで拭き取るだけです。
『ジョイ 除菌コンパクト』(P&G)
中性洗剤が多い食器用洗剤のなかで、弱アルカリ性の性質をもつのが『ジョイ』です。油ものの料理を盛りつけたお皿もすっきりキレイにしてくれますよ。
食器洗いだけではなく、キッチンの油汚れを落とすこともできます。雑巾に数滴たらして水でもみこんで泡だて、油汚れを拭き取ってください。最後に水拭きして洗剤を拭き取れば完了です。
塩素系漂白剤もアルカリ性洗剤のひとつ!
![キッチンハイター](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/007/198/IMG_1454%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%92%E3%82%9A%E3%83%BC-thumb_480.jpg?1526377347)
実は、トイレやお風呂などで発生する黒ずみやヌメリを落とす洗剤として使われる『カビキラー』などの塩素系漂白剤も、アルカリ性洗剤のひとつです。
アルカリ性をもつ洗剤に漂白剤を混ぜたもので、雑菌による黒ずみなどの色を抜いて真っ白にしてくれます。
吹きつけるだけで除菌して、漂白までしてくれるので、数分放置して水ですすげば白くきれいな姿を取り戻してくれます。
油汚れにはアルカリ性洗剤
![キッチンマジックリン 五徳掃除](https://d17uhz2kob7es4.cloudfront.net/images/pictures/images/000/007/171/DSCN0407-thumb_480.jpg?1526365756)
アルカリ性洗剤は油汚れに効く洗剤。キッチンなどでガンコな汚れを見つけたら、アルカリ性洗剤を活用しましょう。
この洗剤と汚れとの相性を理解すれば、家事がとっても効率的にこなせますよ。