酸性洗剤と聞いてもどんな汚れに効くのかピンとこない方も多いのではないでしょうか?
なんとなく「酸」が付いた名前だけを聞くと「手についたりしたら危険かも…?」と不安にもなりますよね。
今回はそんな酸性洗剤とはどういうものか、どんな種類や商品があるのか、どんな汚れを落としてくれるのかなどをご説明します。
もくじ
酸性洗剤とは?
酸性洗剤とは、その名の通り、「酸性」の性質をもつ洗剤です。酸の力で汚れを溶かしたり、アルカリ性の汚れを中和してやわらかくしたりします。
酸性の性質の強さはpH(ペーハー)という0〜14の数値で表されます。数値が0に近いほど酸性が強くなります。ちなみに、pHが7前後になると酸性から「中性」になり、それを超えてくると「アルカリ性」に変化します。
洗剤で使われる酸性洗剤には2種類あります。
● pH3以上6未満…弱酸性洗剤
pHが0に近いほど酸性が強い=洗浄力が強いので、汚れがひどいところには酸性洗剤、軽いものには弱酸性洗剤を使えばいいくらいに覚えてください。
酸性洗剤はお風呂やトイレ、キッチンの水垢に効果的!
おうちのお掃除に使われる一般的な洗剤は「中性洗剤」ですが、水回りにできる「水垢」や、トイレの便器にできる「尿石」などは、中性洗剤では落とせません。
そこで必要になるのが酸性洗剤です。
これらの汚れはアルカリ性の性質をもつミネラル成分が固まってできているので、酸性の力で中和することでやわらかくなり、簡単に落とせるようになるんですよ。
尿石や水垢は石のように固いので、酸性洗剤を使わないと落とすのは大変。無駄な労力をかけないためにも、酸性洗剤を用意して掃除を始めてください。
酸性洗剤のおすすめ4選!お風呂やトイレ、キッチンで役立つのは?
酸性洗剤は掃除場所に合わせていろいろなものが販売されています。
ただ、それほど種類が多いわけではないので、次にご紹介する商品を参考にして必要なものを見つけてくださいね。
『サンポール』(KINCHO)
トイレの尿石落としに使う酸性洗剤といえば『サンポール』。50年以上も売れ続けるロングセラー商品で、便器の裏側にこびりついたガンコな尿石もしっかり落とせます。
使い方は、便器のフチ裏にぐるっと回しかけてこするだけ。汚れがひどいときは回しかけたあと数分放置すると効果的です。
『スクラビングバブル 強力バスクリーナー』(ジョンソン)
お風呂のガンコな水垢汚れに効果を発揮する酸性洗剤。石鹸カスで真っ白になったイスだってキレイにできます。ニオイのもとである雑菌を退治できるので消臭効果も期待できます。
使い方は、汚れに直接スプレーして2〜3分待ってからスポンジでこすってください。あとは洗剤を洗い流せば完了です。
『水回り用ティンクル』(KINCHO)
キッチンや洗面所などの水回り用としてつくられた酸性洗剤。お風呂は水垢がガンコなので、お風呂専用のティンクルも販売されています。使いやすいスプレータイプで、汚れが気になったときにシュシュッと掃除できます。
使い方は、水垢や石鹸カスに直接スプレーしてスポンジなどでこすればOK。洗剤をすすいだあとに乾拭きをするとさらに効果的です。
『茂木和哉』(きれい研究所)
洗剤のエキスパートがつくった水垢落とし用洗剤。酸性洗剤の性質とクレンザーのような研磨効果をあわせもっているので、ガンコな水垢をスルスル落とせます。
使い方は、水垢の気になる場所にかけてスポンジなどでこすり洗いするだけです。研磨作用を十分に活かすために、ラップなどを丸めたものでこすると効果がアップします。
酸性洗剤の注意点!塩素系の洗剤との併用は絶対NG
酸性の洗剤は強力ですが、使うときには1点注意があります。それは『カビキラー』などの塩素系漂白剤とは併用しないこと。この2つが混じり合うと有毒なガスが発生して危険です。
とくにお風呂やトイレはカビを落とすために塩素系漂白剤を使うことが多いので、どちらか一方を使ったら、もう一方は控えてください。
商品のパッケージには「まぜるな危険」と表示されているので、使う前によく確認しましょう。
酸性洗剤でお風呂やトイレ、キッチンの水垢を簡単に
掃除の手間がかかる尿石や水垢などは、正しく酸性洗剤を使ってサッと落としちゃいましょう。
ただ、酸性洗剤はモノを溶かす性質をもっていることにかわりはないので、使うときには十分に注意してください。
肌が敏感な人や体調が悪い人は、酸性洗剤が肌に触れたり、気化したものを吸い込んだりしないように、手袋やマスク、メガネなどを着用することをおすすめします。