セスキ炭酸ソーダは家中に使えるマルチな洗剤。洗浄力が強く、さまざまな汚れを落とせるので、「頑固なカビにも使えるのかな?」と思うママも多いはず。
そこで今回はセスキ炭酸ソーダの性質やカビの対処法をご紹介します。
そもそもセスキ炭酸ソーダってなに?
「セスキ炭酸ソーダ」は白い粉末状の掃除グッズ。自然界にも存在する天然の素材なので、肌や環境への負荷が少ないため、クエン酸や重曹とならぶナチュラルクリーニングのアイテムに数えられています。
水に混ぜるとアルカリ性を示すことから、特徴としては重曹に似ています。
ただ、セスキ炭酸ソーダと重曹ではアルカリの強さにちがいがあり、上の図のpHという0〜14の数値で重曹はおおよそ8.2、それに対してセスキ炭酸ソーダは9.8ほどと高め。
より強いアルカリ性をもつので、「汚れを分解する能力も高い」のが魅力です。
セスキ炭酸ソーダの効果は?カビ取りはできない?
汚れを分解する能力が高いということは、「カビもキレイに落とせるかも?」と思うかもしれません。
しかし、カビを完全に取り除く効果はありません。できてすぐのカビならセスキ炭酸ソーダ水で濡らした雑巾で拭き取れますが、これはただの拭き掃除とたいして変わりありません。
除菌効果がないため、別の方法でしっかり除菌をしないと、すぐにまたカビが生えてくるので注意しましょう。
セスキ炭酸ソーダ以外でのカビ取り|熱湯、アルコール、漂白剤がおすすめ
セスキ炭酸ソーダでカビが取れないなら、「じゃあどうすればいいの…?」と困ってしまいますね。
カビの除菌方法は主に4通り。どこにカビがあるか、どの方法ならできそうかなど、状況を見ながら決めましょう。
熱湯消毒をする
洗剤を使わずに一番簡単にできるのが「熱湯消毒」です。カビも生き物なので高温にはめっぽう弱く、50〜60℃以上のお湯をかけるだけで死滅します。
ステンレスシンクやお風呂の排水口など、熱に強いアイテムにカビが生えたら試してみましょう。
アルコール除菌
カビはアルコール消毒でも除菌できます。『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレーや、除菌タイプのウェットティッシュなどで簡単に退治できますよ。
フローリングや壁紙など、強い洗剤を使えない場所にカビが生えたときにおすすめ。一番応用が効く除菌方法です。
酸素系漂白剤を使う
衣類についたカビなど、ガンコなものには粉末の酸素系漂白剤を使った除菌法がおすすめです。
お湯で溶いた酸素系漂白剤にカビ汚れがついた部分を浸し、2〜6時間を目安に放置します。
除菌・漂白作用のある酸素の泡が発生し、奥に入り込んだカビ菌も除菌してくれますよ。
塩素系漂白剤を使う
どうしても取れないカビのシミには、最終手段として塩素系漂白剤を使いましょう。塩素の強い漂白効果で、ゴムパッキンに入りこんだ黒カビのシミなども跡形もなく落とせます。
使い方はカビ汚れに漂白剤をかけ、3分ほど待ってよくすすぐだけ。強い洗剤ですが、しっかりすすげば害はありません。においが苦手な場合も換気しながら作業しましょう。
セスキ炭酸ソーダはカビ予防に効果がある
セスキ炭酸ソーダはカビにまったく効果がないわけではありません。
カビ自体は退治できませんが、カビのエサとなる汚れを分解したり、菌のはたらきを抑える効果があるので「カビ予防」には効果を発揮するんです。
水200mlに小さじ半分のセスキ炭酸ソーダを混ぜてスプレーボトルに入れ、それを洗剤代わりにシュッと吹きかけて拭き掃除しましょう。
セスキ炭酸ソーダは「無機物」なので拭き残してもカビなどのエサにはなりません。排水口やお風呂の掃除に使うと効果的にカビ汚れを防止できますよ。
セスキ炭酸ソーダはカビ取りをしたあとの予防に使おう
セスキ炭酸ソーダは除菌するほどの力はもっていませんが、カビの予防にはとても効果的です。正しい活用法を覚えておくとカビが育ちにくい環境がつくれます。
セスキ炭酸ソーダは何でもかんでも使いたくなってしまいますが、洗剤は汚れによって得意・不得意があります。いざカビができてしまったときのために、アルコールや漂白剤は常備しておくと安心ですよ。