仕事で毎日着ているスーツは、少しずつ汚れがたまっていきます。汗が染み込んだり皮脂汚れがついたり、うっかり食べ物を落としてシミになったりすることはよくあります。
でも、軽いシミならクリーニングに出すほどではない…というときもありますよね。そんなときはおうちでできるスーツの染み抜きを試してみてください。
スーツの染み抜きは自宅でできる?
スーツはデリケートな素材でできていることが多いのですが、おうちで染み抜きすることはできます。クリーニングに出さなくても、翌日着ていけるくらいには目立たなくさせられますよ。
シミは時間が経つほど落ちにくくなるので、「ついてから時間をあけずに染み抜きする」ことが大切です。シミが付いたのに気づいたらできるだけ早く、次に紹介する方法で染み抜きを実践してください。
スーツの染み抜きに必要なものは?
- 必須
- タオル2枚
- 『キュキュット』などの食器用中性洗剤
スーツの染み抜きには特別な道具は必要ありません。おうちにあるタオルと洗剤だけで十分できるんです。
外出先であればティッシュかおしぼりをタオル代わりに、ハンドソープか石鹸を洗剤代わりにすればOKです。
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スーツの染み抜きのやり方!
一口にシミといっても、その原因によって「水に溶けやすいシミ」「油に溶けやすいシミ」の2つにわけられます。それぞれにあわせて対処できると、落としやすくなりますよ。
ただ、両方が混ざり合っていたり、いつの間にかシミがついていたりする場合は少しやっかいです。まずは水に溶けやすいシミを取り、それでも取りきれなかったら油に溶けやすいシミの取り方を試す、といった具合に2段階に分けて染み抜きしましょう。
① 水に溶けやすいシミの染み抜き
醤油やオレンジジュースなど、水に溶けやすいシミは濡れタオルで叩くだけでも目立たなくできます。
シャツなどなら着たままではむずかしいので、脱いで作業すると楽にできますよ。
シミにタオルを当てる
シミに直接タオルをあて、平たい場所に置く。裏返しておくとやりやすい。
シミの裏を叩く
もう1枚のタオルを湿らせておき、シミの裏側からトントン叩く。
乾拭き
敷いたタオルの乾いた部分で水気を拭き取ったら完了。
シミの裏から叩いて、当てたタオルにシミを移しとるイメージです。軽い汚れや、ついてすぐの汚れであればこれだけで大丈夫。
② 油に溶けやすいシミの染み抜き
濡れタオルで取り切れなかったシミは油溶性の汚れかもしれません。油汚れに強い食器用洗剤やハンドソープを使いましょう。
やり方は簡単で、先ほどの染み抜きの②で叩くのに使ったタオルに洗剤を含ませるだけ。最後にすすいだタオルで洗剤を拭き取ったら完了です。
これでだいたいのシミは落とせますよ。
スーツの染み抜きを汚れに合わせるなら…
シミになっている汚れがどんなものなのかがわかっていると、汚れに合った落とし方ができます。いくつかご紹介するので参考にしてみてくださいね。
ボールペンなどのインク汚れ
グレーのスーツなどにはボールペンのインクがつくと目立ちますよね。
インクは油性のものであれば「消毒用アルコール」を使うのがおすすめ。アルコールをかけるとすぐに浮いてくるので素早くティッシュなどで拭き取りましょう。
水性のインクになると、おうちでは落とすのがむずかしくなります。かなり落としにくいので気になるようであればクリーニングに出すのがおすすめです。
化粧品のシミ
口紅やファンデーションなどの化粧品をうっかりつけてしまうこともありますね。化粧品は油に溶けやすい性質があるので、食器用洗剤を使えばキレイにできます。
べったりとついてしまった汚れはドラッグストアなどに売られている「ベンジン」を使うとキレイにできますよ。
汗ジミ
見た目にはそれほど変わりありませんが、汗が染み込むと臭いがついてしまうことも。汗ジミは水に溶けやすいシミではありますが、広範囲に広がっているのでタオルで拭き取るのはちょっと大変です。
そこで、スチームアイロンの蒸気を含ませるのがおすすめ。蒸気には汗の臭いを取り除く力があるので、たっぷり含ませてから乾かすだけでニオイがスッキリしますよ。
スーツの染み抜きの注意点は?
スーツはとてもデリケートな素材なので、おうちで染み抜きできる範囲にも限りがあります。
無理して取ろうとすると、傷みや型崩れの原因になるので注意してください。食器用洗剤を使う方法まで試してみて、それでも目立つシミが取れないときはクリーニングに出すのがおすすめです。
クリーニングに出すときは「どんなシミがどこについているか」ということをあらかじめ伝えておくと、しっかりとキレイにしてもらえますよ。
スーツの染み抜きをマスターすれば安心
スーツはデリケートなイメージがあって染み抜きするのはむずかしそうに思えますね。
しかし、ついてすぐであればおしぼりで裏から軽く叩くだけでも十分キレイにできます。ハンドソープや石鹸がすぐに用意できると、さらにキレイに落とせます。
軽い染み抜きを自分でできるようになれば、クリーニングに出す回数もぐっと少なくできます。シーズンに1回くらい念入りに洗ってもらうだけで十分になりますよ。