スーツに汚れや臭いがついたり、シワがついたりすると、自宅で洗濯できないかな…と思うこともありますよね。でも失敗がこわくてチャレンジするのは気が引けるもの。

そんなときは、スーツが水洗いできるかどうかチェックしてみましょう!

洗濯できるものもあるので、今回はその見分け方と洗い方を詳しくご紹介します。

スーツは自宅で洗濯できるの?

洗濯表示 水洗いの可否

一般的に、スーツの多くはウールなどのデリケートな素材が使われているため、洗濯表示を見ると「水洗い不可」となっているものがほとんどです。

ただ、最近のスーツは技術がかなり進歩していて「洗濯機洗い可」「手洗い可」のマークがついたものも出始めています。こういったスーツを「ウォッシャブルスーツ」といい、洗濯してもほつれない糸の縫い方がされていたり、毛羽立ち・縮みの少ない生地が使われていたり、特別な加工がされています。

まずは洗濯表示を確認し、手持ちのスーツがおうちで洗濯可能かどうかを見てみましょう。ウォッシャブルのものなら、これから紹介する方法で丸洗いできますよ。

スーツの洗濯に必要なものは?

スーツの洗濯に必要なものは?

用意するもの
必須
『エマール』などの中性洗剤
大きめの洗濯ネット
アイロン

洗剤は『エマール』『アクロン』などの素材に負担が少ないおしゃれ着用の洗剤を用意しましょう。柔軟剤は必要ありません。

丸洗いのときはスーツが入る大きさの洗濯ネットも必須です。55 × 50 cmくらいのサイズでOK。

こまめに洗濯するなら、スーツ用の洗濯ネットが販売されているので、ひとセット揃えておいてもいいですね。

洗ったあとはどうしてもシワがつくため、仕上げのアイロンも用意しましょう。

スーツを丸洗いで洗濯する方法は?

スーツ 洗濯

スーツを洗濯するときは「ネットに入れるときのたたみ方」がポイント。きちんとたたんで入れておけば、型崩れを防ぎながら汚れもしっかり落とせます。

慣れるまでは順を追ってていねいににやってみましょう。

ここからは写真を交えながらやり方を解説するので、ぜひ参考にしみてくださいね。

① スラックスをたたむ

スーツ 洗濯

スラックスをたたむときは、ボタンとファスナーを閉じておきましょう。

スーツ 洗濯

それから前後に開いて折り目を整えます。両足にそれぞれ入ったセンターラインに従えば折りたたみやすいですよ。

スーツ 洗濯

2〜3つ折りしてコンパクトにします。今回は3つ折りにしました。

② ジャケットを床に広げて置く

スーツ 洗濯

ボタンはかけず、形を整えながら床に広げます。

③ ジャケットの上にスラックスを置く

スーツ 洗濯

ジャケットの胸のあたりにたたんだスラックスを置きます。

④ スラックスを包む

スーツ 洗濯

ジャケットの袖を、スラックスを包むようにして折りたたみます。

このとき袖部分にシワがよりやすいので注意しましょう。肘あたりをつまんで整えると簡単ですよ。

スーツ 洗濯

ジャケットの裾も上に折り返して、スラックスに覆いかぶさった状態にします。

⑤ たたんでネットに入れる

スーツ 洗濯

スーツがぐちゃぐちゃにならないように注意してネットに入れます。

⑥ 弱水流コースで洗う

スーツ 洗濯

洗濯機に入れたら、「ドライコース」「おうちクリーニング」など、やさしい水流で洗えるコースで洗います。我が家では「手洗いコース」を使いました。

このとき、洗濯の工程を「洗い」「すすぎ」にしておくのがおすすめ。

スーツを洗うときは脱水時、ムリな力がかからないように、時間を調整します。

水が抜かれて動き始めてから15秒ほどで取り出す必要があるので、つい忘れてしまいそうな人は、はじめから工程を分けて行うといいですよ。

⑥ 干す

スーツ 洗濯

形を整えながらハンガーにかけて、風通しのいい日陰で干します。水がしたたった状態のままで大丈夫ですよ。

⑦ アイロンがけをする

スーツ 洗濯

しっかり乾かしたら、仕上げにアイロンがけ。余計なシワを伸ばせば完成です。

スーツ 洗濯

実際に洗ってみましたが、袖部分にあったシワもなくなり、キレイに仕上がりましたよ。

意外と簡単にできるので、みなさんもぜひおうちでやってみてくださいね。

洗濯したスーツをキレイに仕上げるには?

洗濯したスーツをキレイに仕上げるコツ

スーツの洗濯をするときは、洗うときも肝心ですが、干して乾かすところで仕上がりが決まります。

以下2点をチェックして、よりキレイに仕上げてくださいね。

形を整えてから干す

スーツは「直射日光の当たらない風通しのいい場所」で吊り干しして乾かします。

肩のサイズにあったハンガーにジャケットをかけ、干す前に手でしっかりシワを伸ばしましょう。

スラックスはピンチハンガーを使って、裾から逆さに吊り干しすると自重でシワがピンと伸ばせます。ジャケットと同じように、手で形を直しながら干してあげましょう。

仕上げにアイロンをかける

自然乾燥ではどうしても生地が波打ってヨレた印象になります。ピシッと仕上げるには、アイロンを使って最終仕上げをしましょう。

アイロンの温度は中温以下。あて布をしてシワを伸ばしていきます。

袖や肩周りといった細かい場所からはじめ、最後に背中をアイロンがけすると上手に仕上がりますよ。

スーツの洗濯をもっと簡単にしたい…シャワーで手洗い?!

スーツ 洗濯

洗濯機でのスーツの丸洗いはしみ込んだ皮脂汚れまでスッキリ落とせますが、毎回たたんでネットに入れて乾かして…と作業が多くてちょっと大変。

雨に濡れたときや汗を流したいくらいであれば、シャワーを使った簡単な「手洗い」でキレイにできます。

やり方は「お風呂のシャワーで流し、そのまま干すだけ」。ぬるま湯をかけて汗や雨などの汚れを流したら、絞らずにそのまま吊り干ししましょう。

絞らずに干せば、自重でシワが伸びてピシッと仕上がります。浴室乾燥を使えば数時間でしっかり乾きますよ。

洗濯できないスーツはどうする?

スーツをクリーニング

「水洗い不可」などおうちで洗濯できないスーツは、ムリに洗うとシワがついて元に戻せなくなる可能性があります。

そうなるとクリーニングに出しても元通りするのはむずかしく、とてもやっかい。はじめに調べた洗濯表示の洗い方は必ず守りましょう。

水洗いできないものは、これまで通りクリーニング屋さんに出せばOK。プロの手にかかれば、使い込んだスーツもシワや臭いが取れて新品同様になって戻ってきますよ。

スーツを自宅で洗濯していつも清潔に!

スーツ

スーツのクリーニングはお金もかかるし、持っていくのが面倒でつい先延ばしになってしまいますね。

でも、おうちで洗濯できるスーツなら、お手入れはとっても簡単。月に1回、洗濯機任せでこまめに汚れを落としましょう

臭いや汚れのない、キレイで整ったスーツで毎日気持ちよく出かけられますよ。