ニットのセーターやシルク、カシミヤなど、デリケートな素材の洋服を洗濯するときに「押し洗いした方がいい」と耳にしたことはないでしょうか。丁寧に洗いたい洋服におすすめの洗濯方法なので、覚えておくと便利ですよ。

今回は、押し洗いのやり方や手順などをまとめてご紹介します。

押し洗いとは?もみ洗いとの違いは?

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押し洗いとは、手洗いの方法の一つで、洗面器などに入れた洋服を両手で押したり離したりして洗う方法です。

手洗いのなかでも、この「押し洗い」は生地に負担をかけない優しい洗い方。ほかにも「つけおき洗い」や、水のなかで洋服を前後左右に振る「振り洗い」などがデリケートな洋服に向いた洗い方といえます。

反対に服や生地同士をゴシゴシこすりつける「もみ洗い」などは手洗いのなかでも強めの洗い方です。手洗いといえば「もみ洗い」を連想するかもしれませんが、「押し洗い」などの優しい洗い方もあるんですよ。

押し洗いはどんな服に使う?

手洗いできる 洗濯表示

押し洗いは、洗濯表示で洗面器のような形に手が描かれた「手洗い」マークの洋服におすすめの洗濯方法です。

たとえば、セーターなどの伸び縮みしやすい洋服や、カシミヤ、シルクといったデリケートな素材を使った洋服によく使われるので、覚えておくと応用がききますよ。特に冬場は出番が多くなりますね。

押し洗いに必要なものは?

スキーウェア スノボウェアの洗濯

用意するもの
必須
『エマール』などのおしゃれ着洗剤
洗濯ネット
洗面器

必要な道具は3つだけ。手洗いが必要な洋服はどれもデリケートなものが多いので、いつも使っている『アタック』などのアルカリ性洗濯洗剤よりも、『エマール』や『アクロン』といったおしゃれ着に特化した中性の洗濯洗剤を使うのがおすすめです。

押し洗いの方法は?

スキーウェア スノボウェアの洗濯

準備が整ったら、次の手順で作業を進めていきます。揉んだり、こすったりしないように注意してくださいね。

洗濯液をつくる

洗面器に水を入れ、その分量に見合った洗剤を入れる。

洋服を軽くたたんで水につける。

汚れが外側になるように軽くたたむ。洗面器に浸かる大きさにする。

押し洗いする

両手の平で洋服を押したり、すくい上げるように浮かせたりを20回ほど繰り返す。

30秒ほど脱水する

洗濯ネットに入れて洗濯機で30秒ほど脱水する。脱水の時間は素材によって違う。

キレイな水ですすぐ

洗面器の水をキレイな水に入れ替え、押し洗いの要領ですすぐ。水を入れ替えながらこれを2〜3回ほど繰り返す。

脱水する

最後に再び洗濯機で30秒ほど脱水すれば完了。

ポイントは脱水時間を短めにすること。脱水時間が長いと繊維を傷めたり、シワが残ったりするので注意が必要です。

あとは洋服によって平干ししたり、陰干ししたりしてしっかり乾燥させれば完了です。

もみ洗いをしたい場合は、上の手順で服を揉んだり、擦ったりするだけです。また、汚れが気になるところに直接洗剤を塗ってもいいですね。

押し洗いが難しそうな大物はどうする?

オキシクリーンで洗面台掃除

カーテンや布団など、洗面器につからないほど大きめのものを洗いたいときもあると思います。

そんなときは、洗面所のシンクや洗濯機のなか、お風呂のバスタブを大きな洗面器に見立てて押し洗いすることもできます。

基本的な要領はいっしょで水を張り、洗剤を溶かしてそこで押し洗いするだけです。

カーテンなどは大きいだけに水の通りが悪かったりするので、途中で裏返したり、向きを変えたりするとうまく洗えますよ。

覚えておきたい

エコなわざあり

押し洗いするときは「お湯」を使った方がいい?

お風呂に再びお湯をはる

押し洗いをする人のなかには、洗濯のときにお風呂の残り湯を使いたい、という人もいますよね。

洗濯表示に記載はありませんが、そもそも「手洗い」マークは洗濯液の温度の上限を40℃としています。なので、それよりも低いぬるま湯であれば押し洗いに使えます。

ただし、手洗いが必要なデリケートな洋服のなかには「熱」が苦手な繊維もあります。伸び縮みしたり、ギュッと固くなってしまうこともあるので、できれば水で統一することをおすすめします。

押し洗いでデリケートな洋服も洗濯しよう

フレディレック ウォッシュタブ

押し洗いはデリケートな洋服を洗濯するときにとても便利な洗濯方法です。覚えておけば、洗濯表示で「手洗い」マークがついていたらすぐに準備に取り掛かれますね。

大切な洋服を長く楽しむためにも、洗濯方法を覚えて、ぜひおしゃれ着を押し洗いでキレイにしてみましょう。