本調理に入るまえに行う「下茹で」。何のためにやるのかなと疑問に思ったことはありませんか?また食材が違っても同じ方法で行っていいのか迷うこともありますよね。
そこで今回は、「下茹で」についてどうして行うのか、やり方など詳しくご紹介します。
「下茹で」とは?どんなときにする?
「下茹で」とは、煮えにくいものやアクのあるもの、色を鮮やかに出したいものを調理前に茹でること。野菜の下ごしらえでよく行われます。
食材によって下茹でのやり方がちがうので、適切な方法を覚えておくと料理がさらにおいしくなりますよ。
【食材別】下茹でのやり方
ここでは、下茹でが必要な主な食材とそのやり方についてご紹介します。
大根やにんじんなどの根菜類
根菜類は火が通りにくい食材なので、調理の前に下茹でをして柔らかくしておきます。
ポイントは水から茹でること。煮えたぎった熱湯に入れると、外は柔らかくなっても中まではうまく火が通らず、芯が残ってしまう可能性があります。煮崩れの原因にもなりかねません。
下茹で時間はだいたい10~15分が目安ですが、竹串が通るくらい柔らかくなるまで茹でるようにしましょう。
こんにゃく
こんにゃくには臭みがあるので、それを取り除くために下茹でを行います。お湯を沸かして2~3分ほど茹でザルにあげて水を切れば完了です。
余分な水分が抜けて味が染みやすい状態になっているので、ザルに上げたあとは水に浸すことはせず、そのまま使うようにしましょう。
たらの芽などの山菜類
山菜類はアクを取り除くために下茹でを行います。基本的には鍋に水を入れて沸騰させ、塩を入れてから3~5分を目安に食材を茹でます。茹で上がったら冷水で完全に冷ませば完了です。
ただし、ふきやわらび、ウド、たけのこといった特にアクの強い山菜は、それぞれ違ったやり方で下茹でをするので、注意しましょう。
ほうれん草などの葉野菜
葉野菜は、下茹でをすることでアクを抜いたり色を鮮やかにしたりすることができます。沸騰したお湯に塩を入れサッと茹でます。だいたい1~2分程度でOK。
緑色の葉野菜は、茹で終わったら冷水で冷ましましょう。変色を防ぐことができますよ。
下茹では茹でた後の冷まし方にも注目
下茹で後の野菜は、基本的に次の3通りの方法で冷ましてから使用します。食材ごとに適した冷まし方を選ぶようにしましょう。
② 粗熱を取ってザルにあげる
③ そのままザルにあげる
冷水で冷ます野菜
ほうれん草や小松菜など、クロロフィルという緑色の色素を持った葉野菜に行います。急激に冷やすことで、緑色の色素を変色させる酵素の働きを止め、色鮮やかに保てます。水につけることでアク抜きの効果もありますよ。
粗熱を取ってザルにあげる野菜
さやいんげんやオクラなど、アクのない緑色の野菜に行います。鮮やかな色にするため一度冷水で粗熱を取り、その後ザルに取って冷まします。こうすることで、野菜が水っぽくなるのを防げるんです。
そのままザルにあげる野菜
白菜など、クロロフィルを持たない野菜に行います。ブロッコリーやカリフラワーなどの野菜も、水にさらすと水っぽくなるので、そのままザルにあげましょう。予熱で火が通る可能性があるので、この方法で冷ます場合は少し固めに茹で上げるといいですよ。
下茹では食材ごとに適したやり方をしよう
下茹では、食材ごとに適した方法が違います。見た目や味、調理のしやすさに影響するので、ぜひこの機会に下茹でにはどんな方法があるのか、気をつけるポイントなど覚えてくださいね。