「茹でこぼし」という言葉をご存知ですか。野菜や肉などに行う下ごしらえの1つで、料理の味をアップさせるために覚えておきたい方法です。

そこで今回は「茹でこぼし」とはなにか、どんな料理に行うのかなど詳しくご紹介します。

「茹でこぼし」とは?

鍋のフタ

「茹でこぼし」と聞くと、鍋が沸騰したときに茹で汁が漏れることを想像するかもしれませんが、そうではありません。

「茹でこぼし」とは、アクや臭みなどを含む食材を茹でて出た茹で汁を捨てることを指します。

茹で汁には、アクや臭みの原因が含まれているので、それを捨て調理をすることで、ほかの具材の味を引き立てることができ、料理がさっぱりと上品な味に仕上がるんです。

「茹でこぼし」はどんな食材に行う?

里芋の茹で方 茹でる

「茹でこぼし」は、アクや渋み、ぬめり、臭みが強い食材によく行われます。代表的な食材は以下の通りです。

● 里芋・・・ぬめりを取る
● 小豆・・・渋みを抜く
● ごぼうやたけのこ、大根、ほうれん草・・・アクを取る
● こんにゃく・・・臭みを取る
● 肉類 ・・・アクを抜く、臭みを取る
● ゆずなどの柑橘類の皮・・・苦味を抜く

「茹でこぼし」のやり方は?

沸騰

「茹でこぼし」は、基本的には水に食材を入れて火にかけ、沸騰したらザルにあげ、茹で汁を捨てて完了です。

ただし食材によって多少やり方が異なります。

例えば、ほうれん草は、茹でた後にすぐ冷水につけますが、たけのこは茹で汁ごと冷めるのを待ち、その後たけのこを取り出して水洗いをしてから水に浸けておきます。

食材に適したやり方があるので、事前に調べてから「茹でこぼし」を行いましょう。

やり方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。

「茹でこぼし」でカリウムの摂取量を調節できる!

クエスチョン ? はてな

野菜などに含まれているカリウムは、一般的に水にさらしたり茹でたりすることで減ってしまいます。カリウムには、細胞を正常に保つ働きがあります。また筋肉の収縮に関わっているので、人間には必要な栄養です。

しかし、取りすぎもあまり良くなく、とくに腎臓に疾患がある人はむしろ摂取を控えたほうがよいと言われています。「茹でこぼし」をあえて行い、カリウムの摂取量を調節するのもいいですね。

「茹でこぼし」で料理をもっとおいしく!

ほうれん草 茹で方

「茹でこぼし」をすると、余分な成分の出た茹で汁を使わないので、料理の味がさっぱりとよりおいしく仕上がりますよ。栄養を取りすぎないように調節するのにも活用できるので、ぜひ覚えておきましょう。