トイレのタンクを掃除したことはありますか?「え、ここも掃除が必要なの…?」「どうやって掃除するんだろう…」とわからないことばかりですよね。
そこで今回は、トイレのタンクをどう掃除すればいいのか、実践した写真もまじえてくわしくご説明します。
もくじ
トイレのタンクは掃除が必要?
水で満たされたトイレのタンク内は湿気が充満しているため、雑菌の巣窟となっています。定期的に掃除が必要なんですよ。
少しほうっておいただけでタンク内に「カビ」が発生し、さらにカビを含んだ水をトイレに流すと、便器にも黒ずみができやすくなってしまいます。
便器内を掃除してもすぐに黒ずみができたり、イヤな臭いがなかなか消えなかったりするようならタンクの汚れが原因かもしれません。
トイレタンクの掃除はフタを「開ける/開けない」の2通り
トイレのタンクを掃除する方法は次の2通りがあります。
② フタを開けずに掃除
今まで掃除したことがない…、前回掃除したのがいつかわからない…という場合は、まず①の方法を試してみてください。汚れをしっかり落とせるので髙い洗浄効果が見込めます。
ある程度マメに掃除していてキレイなら、②の方法でもOK。道具をそろえる必要がありますが、時間をかけずにかんたんにキレイにできます。
それぞれどんな手順で進めるのか、くわしく見ていきましょう。
トイレタンクの掃除|①フタを開けて掃除
- 必須
- 『トイレマジックリン』などの中性洗剤
- 『トイレクイックル』などのお掃除シート
- 歯ブラシ
- マイナスドライバー
- あると便利
- 大きめのブラシ
- ゴム手袋
使うのはおうちにあるものばかり。道具をそろえたら、さっそく掃除してキレイにしましょう。手順は次の通り。
① トイレの止水栓を止める
まずは、タンクに水を送っているおおもとの栓を閉める。便器の近くの床や壁についている。
マイナスドライバーを回して閉めるだけなので簡単。
② トイレタンクのフタを外す
次にタンクのフタを持ち上げて外す。
フタに手洗い器がついている場合は、真上に持ち上げるようにして外すのがポイント。水を流す管がつながっているので、横にスライドするだけではうまく外せない。
なかにはカビがびっしり。1年半掃除していないと、おおよそこのくらいのカビが。
『ブルーレット』などの置型洗浄剤を使っていると、着色された水がはね、フチに色がつくことも。
③ 中ブタを外す
中ブタがついていれば外す。基本的には真上に持ち上げれば外せますが、メーカーによって外し方に違いがあるので注意。
手洗い器がついている場合、ホースなどが引っかかっているので慎重に取り外すこと。
④ タンク内の汚れに洗剤をかける
タンク内の汚れをチェック。水面のまわりやパイプの入り組んだ場所に汚れがよく溜まっている。
ブラシでこするだけでも十分キレイになるが、汚れめがけて『トイレマジックリン』などの中性洗剤をかけると汚れ落ちがよくなる。
⑤ タンク内の汚れをブラシでこする
歯ブラシで汚れをこすり落とす。激しくこするとケースを傷つけたり、細かい部品が外れたりするので、できるだけやさしくこするのがポイント。
点線で囲ってある部分の部品は「浮き球」といって、ステップ①で栓を閉めていないと、これをブラシでこするときに水が出てきてしまうので注意。
全体をまんべんなくこするとキレイに。
フチの部分は洗剤を吹きかけても水で洗い流せないので、『トイレクイックル』などのシートでごしごしこすって青い汚れを落とす。
⑥ 中ブタを洗う
外した中ブタはお風呂場にもっていき、ブラシでこすり洗い。少し大きめのブラシがあると汚れをどんどん落とせる。
細かい部分は歯ブラシを使ってこすり落とす。このときも汚れ落ちが悪ければ、『トイレマジックリン』などの洗剤をかけるとキレイに落とせる。『バスマジックリン』などのお風呂用洗剤でもOK。
最後にシャワーですすげばカビがスッキリ落ち、この通りキレイに。
裏面も汚れているのでしっかりキレイに。
⑦ タンクのフタを洗う
タンクのフタの裏面も汚れている。ブラシでこすってしっかり汚れを落とすこと。
ここも汚れ落ちが悪ければ『トイレマジックリン』や『バスマジックリン』を。
シャワーでキレイに洗い流す。中ブタとあわせて5分くらいで洗い終わる。
⑧ 乾燥させて元に戻す
洗った中ブタと外ブタをしっかり乾燥させ、外したときと逆の手順で戻していく。
フタと手洗い器の管があうよう、真上から下ろしてはめ込めば完了。
トイレタンクの掃除|②フタを開けずに掃除
トイレのタンク用に洗剤が販売されています。ドラッグストアなどで売られていて、これを使えばフタを外さずにラクに汚れを落とせますよ。
ちなみに主成分は「過炭酸ナトリウム」。なので、専用の洗剤がなくても、おうちに「オキシクリーン」やシャボン玉石けんの「酸素系漂白剤」などがあれば代用できます。
使い方は、手洗い器の穴から「洗浄剤をタンク内に入れて放置する」だけです。
洗剤を入れるとタンクのなかでは泡が発生。この泡が、タンク内の汚れを剥がし落としてキレイにしてくれます。2時間ほど放置して、あとは水を流すだけで洗浄完了。
ただし、写真を見るとわかるとおり、水が入っているところにしか洗剤が行き渡らないので、それよりも高い位置が汚れていると、フタを開けてブラシでこすらない限りキレイになりません。
専用の洗剤だけではタンク全体がキレイにならないことは覚えておきましょう。
トイレタンクの掃除|③おすすめの洗浄剤3選
トイレタンクの掃除に使える洗剤には、さまざまな種類があります。ここでいくつか紹介するので見てみましょう。
『トイレタンク洗浄剤』(木村石鹸)
トイレタンク内の水垢、黄ばみ、カビをキレイに落としてくれる洗浄剤です。手洗い器がついていれば、フタをあけることなく流し入れられます。あとは2時間ほど放置して流せば完了。簡単にタンクを掃除できますよ。
『トイレタンクのお掃除粉』(ecofriend+α)
トイレタンクに入れて1晩置くだけで汚れを分解・除菌してくれる洗浄剤です。8袋入りで1週間に1袋使うので、2か月キレイが続きます。
『ブルーレットドボン漂白剤』(小林製薬)
トイレの汚れ防止に人気の『ブルーレット』。その『ブルーレット』からタンクの掃除に使える洗浄剤が発売されています。タンクにドボンと入れるだけで漂白してくれますよ。酸素系漂白剤とはちがって少し強力な洗浄成分で、徹底除菌してくれます。
トイレタンクの掃除にカビキラーはNG?
タンク内にカビが多いということは、『カビキラー』などの強い洗剤を使ったらキレイになりそうな気がしますよね。
しかし、『カビキラー』や『ワイドハイター』といった塩素系漂白剤をタンク内の掃除に使うのはおすすめできません。
「アルカリ性」の性質をもつ塩素系漂白剤や『サンポール』などの「酸性」洗剤は、吹きかけると「加水分解」という反応が起こって、タンク内の樹脂やゴムを劣化させる可能性があります。
もちろん1回で劣化するものではありませんが、長期的に見たときに消耗が早まってしまいます。酸素系漂白剤であれば「中性」に近い成分なので、傷みが少なくすみますよ。
トイレタンクの掃除頻度はどれくらい?
トイレのタンクは1ヶ月に1回くらいのペースで定期的に掃除するとキレイな状態をキープできます。
「毎月掃除するのは面倒…」と思うかもしれませんが、先ほどご紹介した漂白剤であれば、粉をサッとそそいで放置し、水を流すだけととても簡単。
便器内の汚れも少なくなって、全体の掃除の手間が減らせますよ。
トイレタンクを掃除して清潔な空間を
タンク内をキレイにしておけば、トイレ自体の掃除の手間もぐっと少なくなります。トイレ掃除の頻度を減らしたいなら、定期的にタンクの手入れを忘れないでくださいね。
汚れがひどくなってから掃除をするのは大変ですが、ちょっとした工夫で日々のトイレ掃除もラクになりますよ。