金属にちょっとしたサビができているときに、おうちにある重曹を使って落とせないかな?と考えたことはありませんか。重曹は研磨力があるので、サビでも落とせそうな気がしますよね。

そこで今回は、重曹を使ってサビ取りする方法についてくわしく説明します。サビができるしくみをふまえ、サビ取りの方法と作業を進める上での注意点なども紹介します。

そもそもサビはどうしてできる?

錆 サビ

「サビ」は、金属が水や酸素などと化学反応を起こし、物質が変化することでできるものです。金属の種類によってサビやすさは違います。

おうちにある金属の多くはステンレスと呼ばれるサビにくい素材でできています。ステンレスもサビることはありますが、それはサビた金属から移ってできる「もらいサビ」の場合がほとんどです。

ステンレスにできたもらいサビはほとんどがステンレスのサビを防いでいる「酸化被膜」の上につくものなので、金属そのものが変化してサビたときよりも厄介ではありません。

サビ取りは重曹でできるの?

サビの多くは重曹で落とせます。

というのも先ほど説明したように、おうちで見かけるサビの多くはステンレスの表面にできたもらいサビであることが多く、物理的に擦り落とせるからです。

重曹には細かな粒子が含まれていて、クレンザーのような研磨効果があります。ですので、重曹をつけてこすると表面にできたサビだけをこする落とすことができるんですよ。

重曹でサビ取りする方法

重曹ペースト

重曹ペーストをつくる

「重曹:水=1:4」の割合で混ぜ合わせてペースト状にする。

重曹ペーストをサビ部分に塗る

サビができた箇所を覆うように重曹ペーストをぬる。

スポンジなどでこする

重曹ペーストを塗った部分をクルクル円を描くようにやさしくこする。

流水ですすぐ

こすり終えたらしっかりと重曹を洗い流し、乾いた布で拭き上げれば完了。

重曹でサビ取りするときの注意点は?

重曹でサビ取りはできますが、その場合は次の3つの点に気をつけてください。

重曹でサビ取りするときの注意点

目立たないところで試してから始める

重曹によるサビ取りでは、重曹の細かな粒子でこすることでサビを取り除きます。このとき力が強いと金属の表面を傷つける恐れがあります。目立たないところで試してからサビ取り作業を行うことをおすすめします。

作業後はしっかり洗い流して水分を拭き取る

重曹でこすった後に水で流し忘れると、新たなサビの発生やもらいサビの原因になります。重曹はきちんと水で洗い流し、乾いた布で水分が残らないように拭き上げてください。

アルミ素材には使わない

アルミと重曹がくっつくと反応し、黒ずんでしまう恐れがあります。重曹と反応して変色したアルミは元の色に戻らなくなるので、サビ取りする素材がアルミではないことを念のため確認しましょう。

重曹では落ちないサビはどうやって落とせばいい?

ステンレスのもらいサビとは違い、鉄などがひどくサビてしまったものなどは重曹では落とせないかもしれません。

そのときはサビ取りに効果を発揮する洗剤を使うことをおすすめします。

『ピカール ケアー』

ピカール

ピカール ケアーはクリーム状の金属用研磨剤です。ステンレスから鉄、銅、アルミまで幅広く使用でき、液だれしにくいので使い勝手もよいですよ。

使い方は簡単で、やわらかい布に適量出してそのままこするだけです。面白いようにサビが落とせます。

『ハイホーム』

ハイホーム

ハイホームは、ごく小さな顆粒が混ぜられている「クレンザー」とよばれる種類の洗剤です。ピカールケアーと同じように、やわらかい布に適量とり、サビた箇所をこするだけでキレイにできます。

『茂木和哉』

茂木和哉

水垢落とし専用の洗剤として有名な茂木和哉で金属のサビ取りができます。重曹で落とせないようなひどいサビには、茂木和哉が効果を発揮します。

サビ部分に茂木和哉をつけてスポンジなどでこすります。アルミホイルなどをまるめたものでこすると摩擦力が強まり、サビが落ちやすくなります。

重曹を使って安心安全なサビ取りを

おうちのなかの掃除に活用できる重曹は、軽いサビであればきれいに落とすことができます。

ただ、サビがひどいと重曹で落とすのは限界があるので、専用の洗剤を活用しましょう。サビを擦り落とすのにはかなりの労力がかかるので、サビの状態にあわせて適切な方法を選んでくださいね。