キッチンや洗面台のシンクに茶色くなって落ちない汚れはありませんか?
洗剤をかけてこすってもびくともしないようなら、その汚れは「もらい錆(サビ)」かもしれません。
ここでは「もらい錆」ができる仕組みと、その落とし方をあわせてご紹介します。使う洗剤を工夫するだけでキレイに落とせますよ。
もらい錆(さび)とは?どうして錆がうつるの?
もらい錆とは、錆ができた金属製品から、錆だけが移ってできる汚れのことを指します。
錆ができないはずのものが錆びつくなんて!と驚くかもしれませんが、水回りで意外とよく起きる現象です。
ふだんからキッチンに缶詰の空き缶を置いたり、洗面所やお風呂にカミソリや髪を留めるピンなど、金属を「置きっぱなし」にしているなら要注意。知らず知らずのうちに錆ができ、その面がくっついたままで放置していると錆だけが移ってしまいます。
もらい錆がついてすぐなら、表面についているだけなのできちんと掃除すれば落とせますよ。錆の性質を理解して対処しましょう。
もらい錆の落とし方!クレンザーで落とす方法
軽いもらい錆であれば『ジフ』などのクレンザーを使えば簡単にキレイになります。クレンザーに含まれる細かな粒子が表面についた錆を剥がし取ってくれますよ。
錆にクレンザーをかける
錆部分を覆うようにクレンザーを薄くまんべんなくかける。
ラップを丸めたものでこする
ラップかアルミホイルを丸めたものをスポンジ代わりにして円を描くようにこする。
拭き取る
錆が取れたことを確認したら、ティッシュなどで拭き取ってキレイに洗い流して完了。
この方法は包丁にできた錆など、できて間もない錆全般の掃除にできる応用できる方法なので覚えておくと便利ですよ。
コツはラップやアルミホイルを丸めたものでこすること。丸めたときにできる角が錆をうまくかき出してくれます。スポンジを使うと洗剤を吸い込んでしまい、うまく研磨できないことがあります。
もらい錆の専用クリーナー3選
もらい錆は時間がたってしまうとクレンザーで落とせなくなります。
こすり落とすのはむずかしいので錆をもとに戻す「還元作用」をもつ洗剤でキレイにしましょう。
還元作用をもつ洗剤はそれほど多くはありませんが、どこでも販売されているので活用してみてくださいね。
『ハイドロハイター』(花王)
『ハイドロハイター』は衣類についた錆汚れ、赤土の汚れを取るための粉末漂白剤ですが、シンクなどについたもらい錆を落とすのにも使えます。
使い方は、錆にハイドロハイターをふりかけたあとに水をたらし、メラミンスポンジでこするだけ。がんこにこびりつく錆汚れもこれだけでウソのようにキレイにできますよ。
『らくらく錆落し』(TOTO)
TOTOが開発した錆落とし洗剤です。お風呂の床などプラスチック剤にうつった錆も取れるすぐれもの。
雑巾に含ませて塗るだけで、すぐに錆が溶け出して紫色に変わります。最後に拭き取れば完了です。浴室メーカーが作った錆取り剤なら安心して使えますね。
『復活洗浄剤 サビ取り用』(カンペハピオ)
『復活洗浄剤』は中性の性質をもつ錆取り剤で、石材や人工大理石、シンクや金属など様々な場所に使えるのが特徴。
ほかの洗剤と同じで汚れに塗るだけで錆が溶け出してきます。あとはキレイに拭き取ればOK。
もらい錆を予防する方法は?錆がうつった後でも予防が必要な理由は?
もらい錆は「錆ができる前」「錆ができた後」の2段階で予防が必要です。まずは錆が移らない環境をつくり、錆が移ってしまったあともほかの場所に移さないようにすることで被害を最小限にできます。
錆を防ぐ方法
錆は水と金属がふれることで起こります。なので錆の発生を防ぐには水気を取り除くことが一番。
キッチンであれば「作業台を濡れたままにしない」、洗面所なら「飛び跳ねた水滴は拭き取っておく」と錆の予防につながります。
錆がうつるのを防ぐ方法
一度錆ができると1時間放置しただけでも錆びが移ることがあります。「ちょっとだけ…」と思わず、早めの対処が肝心です。
ヘアピンやカミソリなどの錆に気づいたら「すぐ処分」を徹底すると広がらずにすみますよ。
もらい錆の落とし方を覚えればいざというときも安心
もらい錆はおうちのなかでできる汚れのなかでも特に落としにくい汚れです。
ただ、洗剤などを用意してきちんと対応すれば労力をかけずに落とせるものでもあるので、万が一に備えて洗剤や道具を常備しておくと安心ですよ。
軽い汚れであれば研磨作用の強いクレンザーで、ひどい錆なら還元作用を持つ専用の洗剤、それぞれの落とし方を覚えてあわてずに対処しましょう。