SNSや雑誌で話題の『オキシクリーン』。「オキシ漬け」はもはや掃除や洗濯の定番となっていますよね。ただ、聞いたことはあるけど実際どんなものなんだろう?と思っている人は多いかもしれません。
そこで今回はコジカジ編集部が、オキシクリーンとはどんな洗剤なのか、また実際に使って掃除をするとどうなるのか、使うときの注意点などをまとめてご紹介します。
オキシクリーンを使って、おうちのたまった汚れをキレイに洗い落としましょう!
もくじ
オキシクリーンとは?酸素系漂白剤ってなに?
『OXI CLEAN(オキシクリーン)』とは、アメリカ生まれの「粉末の酸素系漂白剤」のこと。水に溶けることで大量の酸素の泡が発生し、その力で汚れを浮かして落とすことができます。
日本製とアメリカ製の2種類があり、もともとは衣類を白くする洗濯用漂白剤として発売されました。
今では掃除から洗濯まであらゆる汚れに効果を発揮する「万能の粉末洗剤」として人気を集めています。
オキシクリーンの使い方|基本は40度のお湯に浸け置き
オキシクリーンの使い方は、お湯に溶かすのが基本。熱いお湯ほど効果が高まるので、できるだけ40℃以上、熱めのお風呂くらいの湯温で溶かすようにしましょう。
オキシクリーンは日本版もアメリカ版も専用の計量スプーンが付属しています。日本版はアメリカ版よりも小さなものです。
一度に使う量は異なりますが、それぞれスプーンに目盛がついているので基本的な使い方はどちらも一緒。
洗濯に使う場合は付属のスプーン半分からすりきり1杯、掃除に使う場合は1Lのお湯に付属のスプーンの一番下のラインを目安に溶かしましょう。
オキシクリーンの使い方①|キッチン
オキシクリーンを使った掃除で一番おすすめなのがキッチン。油汚れや焦げつきもオキシクリーンが大活躍します。拭き掃除とつけおき洗いを駆使して汚れをスッキリ洗い流しましょう。
コンロ周りの拭き掃除
油が飛び散るコンロ周りは、オキシクリーンを使った拭き掃除でキレイにできます。IHヒーターのトッププレートや壁、ベタベタになったフローリングまでひと拭きするだけでサラサラに戻せます。最後はキレイな布巾で水拭きして拭き上げれば完成。もちろんガスコンロにも使えますよ。
オキシクリーンをお湯で溶かし、ボウルいっぱいに用意しておけば大掃除も簡単ですよ。
シンク周りの拭き掃除
シンク周りのステンレスはオキシクリーンの効果がとくにわかりやすい場所です。雑巾で軽く拭くだけで表面のくもりがとれ、薄い膜がはがれるようにピカピカの輝きをとりもどしますよ。
また、こすってもなかなか落ちないシンクの黒ずみには、「オキシ漬け」とよばれるつけおきがおすすめ。
排水口をラップなどで栓をしてシンクにオキシクリーンの洗浄液をためます。一緒に焦げ付いた鍋や五徳などもつけこんでおけば一石二鳥でキレイにできますよ。
鍋の焦げ落とし
こびりついて落とせなくなった鍋の焦げもオキシクリーンを使えばピカピカに。
今回は油ジミのある鍋を拭き掃除してみたところ、拭き掃除でスルッと落とせました。内側の焦げ付きはオキシクリーンを溶かした水を数分沸騰させ、冷めるまでつけおきしておけば、指で取れるくらいにふやけてきますよ。
食器の茶渋落とし
コップなどについた茶渋などはまとめてつけおきすればごっそり取り除けます。大きめの鍋にお湯を沸かし、スプーン4分の1ほどのオキシクリーンを溶かしたところにゴロゴロと食器をいれて放置しましょう。
冷めたら取り出し、いつも通りに洗えばOK。コーヒーやお茶の茶渋で茶色くなったタンブラーがもとのクリアな姿に戻りました。焦げ付いた鍋に食器をつけおきすれば鍋も食器もキレイにできますよ。
オキシクリーンの使い方②|お風呂
オキシクリーンはカビや雑菌などが気になるお風呂の掃除でも大活躍。除菌効果でイヤな汚れができにくくなりますよ。
小物類の消毒
お風呂のイスや手おけ、子供のおもちゃ類はこまごましていていちいち掃除するのはとっても面倒ですね。そんなときは浴槽にためたお湯でまとめてつけおきで除菌するのがおすすめです。
残り湯を半分くらいに減らし、オキシクリーンを付属のスプーン5杯ほどをいれれば即席のつけおき液の完成。小物を全部浴槽に投げ込み、次の日に洗い流すだけで簡単に除菌できます。
床や排水口のヌルヌル
床や排水口のヌルヌル汚れにもオキシクリーンが効果的。シャワーで軽く濡らした上から薄っすらとふりかけて、数分待ったあとにスポンジでこすり落としましょう。
このやり方なら思い立ったときにすぐ掃除ができますね。
オキシクリーンの使い方③|トイレ
除菌効果のあるオキシクリーンはトイレの掃除でも使えます。オキシクリーンを溶かした液を流し込むだけでいいので、別の場所を掃除したあとの液を流すだけでも十分効果的です。
黒ずみの除菌
便器の黒ずみは雑菌やカビが繁殖した証拠です。オキシクリーンを溶かした液を便器に注ぎ入れて除菌しましょう。
放置する時間は1時間くらいが目安ですが、長く置いても害はないので寝る前に注ぎ入れて朝流すのもいいですよ。
使い込んでくすみが目立ってきた便器もツルツルの輝きが復活しますよ。
タンクの除菌
タンクは常に水で満たされていて雑菌が繁殖しやすい環境です。頻繁に黒ずみが出てしまうのならタンクの除菌が必要かもしれません。
オキシクリーンを溶かした液を注ぎ入れ、数時間放置するだけで効果があります。タンクの水は使っているうちに入れ替わるのでわざわざすすぐ必要はありません。漂白成分が広がって、ヌルヌルする汚れをスッキリ落としてくれますよ。
オキシクリーンの使い方④|洗面所
オキシクリーンは水回り全般に効果的な洗剤なので洗面所でももちろん使って大丈夫。
シンクまわりの掃除
化粧品などでベタベタした汚れのたまるシンクまわり。くすみが目立ってきたと感じたら、キッチンシンクと同じようにオキシ液で満たして2時間ほどオキシ漬けにしましょう。
汚れた歯ブラシ立てやヌルヌルの目立つハンドソープなども、一緒に漬け込めば細かな部分をこする手間なくピカピカにできますよ。
オキシクリーンが化粧品などのこびりつきを分解し、新品のような輝きをとりもどしてくれます。つけおき液を使って周りを拭き掃除すれば、洗面台周りがまるっとキレイになります。
オキシクリーンの使い方⑤|リビング
オキシクリーンは水回りだけでなく、リビングの掃除でも重宝します。よく落とせるのは手垢などの皮脂汚れ。また、カーペットの染み抜きなどにも使えますよ。
壁やテーブルの拭き掃除
手垢やホコリで汚れた壁や照明のスイッチ、汚れが蓄積して黒ずんだテーブルなどはオキシクリーンの拭き掃除でピカピカに。タバコのヤニなどもスッキリ落とせるので大掃除には大活躍します。水拭きで仕上げればオキシクリーンが残ることもありません。
壁紙やテーブルの材質によっては傷むこともあるので、最初はまず目立たない場所で試してからにしましょう。
カーペットの染み抜き
カーペットの食べこぼし・飲みこぼしは、お湯で溶かしたオキシクリーンの液を湿らせた雑巾で叩くように拭き、最後に水拭き、乾拭きで仕上げればスッキリきれいになります。
イヤな臭い汚れも元から分解してくれるので常に快適なリビングを保てますよ。
エアコンフィルターの除菌
空調を使う季節になると気になる、エアコン内の汚れ。ハウスダストやカビなどの汚れもオキシクリーンならスッキリ除菌できます。
やり方は、バケツにスプーン1杯のオキシクリーンと4Lのお湯を混ぜ、外したフィルターを浸すだけ。10分ほどで除菌ができるので取り出してすすげば完了です。
強力な塩素などを使わないので、エアコンなどのデリケートなアイテムも安心して洗えますね。
オキシクリーンの使い方⑥|玄関&ベランダ
オキシクリーンは玄関やベランダのタイル床などの黒ずみも落とせる力を持っています。
バケツ1杯(4Lほど)の水に、オキシクリーンを付属のスプーン1杯ほどを混ぜたものを用意します。できた洗浄液をタイルにかけて、5〜30分ほど放置するだけです。あとは必要に応じてブラシなどでこすってすすげば完了です。
オキシクリーンの酸素の泡がタイルに詰まった汚れに働きかけ、簡単に取れるようにしてくれますよ。玄関やベランダなど、外に面した土汚れの目立つ場所で試してみてくださいね。
オキシクリーンの使い方⑦|洗濯機
洗濯機のカビ取り
洗濯機のなかは常に湿っぽく、残った汚れと合わさってカビが繁殖しています。そのままになると洗濯しても臭いや黒ずみが残るなど、洋服のトラブルの原因になるので掃除が必要なんです。
洗濯機の掃除も除菌漂白ができるオキシクリーンなら簡単。温かい残り湯をため、スプーン1杯のオキシクリーンを注ぎ入れて3〜6時間放置しましょう。オキシクリーンが行き渡ってカビがプカプカと浮いてきますよ。
浮いたカビを取り除き、通常コースで1度運転したら掃除は完了です。
ふだんの洗濯でオキシクリーンを活用すると洗濯槽の黒カビ予防につながりますよ。
カーテンの洗濯
おうちではなかなか洗いにくいカーテンも、オキシクリーンを使えば簡単にキレイにできます。
やり方はとてもシンプルで浴槽にオキシクリーンの液をつくり、カーテンをつけ込むだけ。1時間ほどつけおきしたらすすいで、洗濯機で1分ほど脱水に掛けましょう。
カーテンはただ吊るしているだけに思えますが、洗ってみるともとの白さにびっくりするくらい土煙やホコリで汚れています。外の光がいっぱい入ってきてお部屋がもっと明るくなりますよ。
靴の汚れ落とし
運動靴などの真っ黒な汚れは泥や汗などが混ざりあってできています。こすっても落ちないガンコ汚れの筆頭ですが、そんなときもオキシクリーンの出番。
染み抜きのように洗浄液をつくって半日ほどつけておきましょう。汚れがひどい場合はオキシクリーンを多めに入れると効果的。あとはブラシで軽くこすれば汚れが面白いように落ちますよ。
オキシクリーンの使い方⑧|洗濯物
オキシクリーンはふだんの洗濯はもちろん、ガンコな染み抜きまで幅広く使えます。
普段の洗濯に混ぜる
『アタック』などの洗濯洗剤に加えてオキシクリーンを付属スプーンの半分ほど入れると汚れ落ちがぐっと良くなります。お湯で溶いてからいれるのが効果的ですが、面倒なら粉のままでも大丈夫です。
タオルの黒ずみやシャツの汗ジミを防ぐうえ、除菌効果があるので服からイヤな臭いが出にくくなるのもうれしいポイント。
お湯に溶かして染み抜きに
オキシクリーンは漂白剤なので染み抜きにも使えます。やり方は洗面器にお湯をためてオキシクリーンを溶いて放置するだけ。汚れのひどさに応じて1〜6時間つけおき、そのまま洗濯機に注ぎ入れて普段通りに洗濯したら完了です。
「汗ジミによる黄ばみ」「カレーなどのガンコな油汚れ」「ワインなどの色素汚れ」などほとんどのシミを取り除けますよ。
オキシクリーンの使い方⑨|おもちゃの消毒
オキシクリーンは酸素の泡で汚れを落とす、安全性の高い洗剤。塩素などは使われていないので、子供が口に含んでしまうようなものの消毒にも重宝するんです。
『レゴ』などのプラスチック製のおもちゃやぬいぐるみ、哺乳瓶などのデリケートなアイテムでも「オキシ漬け」でまるごとキレイにできますよ。
手垢やよだれなどで汚れてきたな、と感じたらオキシクリーンの液に2時間ほどつけおくだけで大丈夫。ていねいにすすいで乾かしましょう。
オキシクリーンなら除菌ができる上、黒ずみがスッキリ落ちて見た目にもキレイになります。安心して子供に遊んでもらえますね。
オキシクリーンの使い方|NGな素材や保存方法
万能洗剤のオキシクリーンは手に入れたらさっそく掃除を始めたいところですが、使うときの注意点が6つあります。
基本の使い方を押さえたら、オキシクリーンを安全に効果的に使うためにもあわせて覚えておきましょう。
① 素手で触る(使うときは手袋を)
オキシクリーンは安全性が高いとはいえ、洗浄力はとても強く、素手で触れると手の皮脂まで分解されてカサカサになってしまう可能性があります。掃除のときは必ずゴム手袋をはめてから作業に取り掛かりましょう。
② テストなしでデリケートな素材に使う
テーブルや壁紙など、強い洗剤が向かない素材に使うときは目立たない場所で試してから本格的に使うと安心。漂白剤なので「生木」や「畳」には使えないことは覚えておきましょう。
③ アルミ素材に使う
オキシクリーンの成分はアルミと反応を起こします。泡が出てどんどん溶かしてしまうので、鍋やお弁当箱を漂白するときは、使う前に一度素材を確認しておくと安心です。
また、アルミ以外の金属でも傷やサビがあるものは避けましょう。オキシクリーンが入り込み、傷みを進めてしまうことがあります。
④ 作り置き
オキシクリーンの有効成分は溶かしたときにでる酸素の泡です。時間がたつにつれて液のなかの酸素は少なくなって洗浄力が落ち、6時間で洗剤の効果がなくなります。
スプレーにするなどつくりおきしたくなりますが、掃除に使うときは1度で使い切れる量をつくるようにしてくださいね。
⑤ 密閉して保存
粉末の状態でも、少しずつ酸素の泡は出続けています。もし密閉容器にいれてしまうと、酸素の行き場がなくなって最終的には破裂してしまいます。安全のためにもタッパーなどの空気が逃げやすい容器にいれ、シンク下などの冷暗所に保管しましょう。
⑥水垢の掃除
どんな汚れにも効く!と人気のオキシクリーンですが、実は苦手とする汚れもあります。
それは蛇口や鏡などにつく白いウロコ状の汚れ「水垢」。この汚れは水に含まれるミネラル分が原因で、オキシクリーンではなかなか落とせないんです。
逆にいうとオキシクリーンは水垢以外の汚れはほとんどスッキリ落とせるので、「オキシクリーンで落ちなかったら別の方法を考える」くらいに思っておけば毎回洗剤を選ぶ手間を省けます。
水垢はアルカリ性の性質があるので、酸性のクエン酸を使うとスッキリ落とせますよ。
オキシクリーンの使い方|国内製と海外製も同じ
日本で手に入るオキシクリーンには、実は「日本版」と「アメリカ版」の2種類があります。
どちらも主成分を過炭酸ナトリウムとしていますが、アメリカ版には青い粒状の「界面活性剤」と「香料」が含まれているのが特徴です。界面活性剤は汚れを水に溶けやすくし、泡立ちをうながす働きがあるため、汚れ落ちをさらに強力にしてくれます。
一方日本版では、優しさを考慮してを「界面活性剤」を含まない、よりシンプルな成分で構成されています。
できるだけシンプルな成分で掃除したいなら青い粒がない日本版で、汚れ落ちを優先するなら青い粒の入ったアメリカ版と使い分けるといいですよ。
『オキシクリーン アメリカ版(4.98kg)』
青い粒の「界面活性剤」が配合されているため、泡立ちがよく、洗浄力が高いのが特徴。モコモコと泡立つので掃除が楽しく進められますが、泡をすすぐ手間がかかります。また、香料が含まれているので、洗濯洗剤のようなさわやかな香りがするのもポイントです。
『オキシクリーン 日本版(1.5kg)』
界面活性剤が含まれていないので汚れ落ちはアメリカ版に劣るものの、手肌や環境への負荷が少ないので、より気軽に利用できます。また、泡立ちが少ない分、すすぎで気をつかう必要もありません。
オキシクリーンの使い方を覚えて家中をキレイに
オキシクリーンは幅広い用途があるだけに、工夫次第でさまざまなものをキレイにできます。
洗浄力が強い洗剤なので「落とせない汚れを見つけたとき」「大掃除で広い範囲の汚れを落としたいとき」はまずオキシクリーンを使ってみましょう。
使っていくうちにだんだん自分に合ったやり方が分かってきますよ。使い方をマスターすればおうち全体がピカピカになって気持ちよくすごせますね。