日々使っている洗濯機ですが、洗濯機自体の掃除はつい忘れがちではないでしょうか。
今回は、そんな放置されがちな洗濯機をどう掃除すればいいのか、やり方や頻度などを詳しくご紹介します。
もくじ
洗濯機の掃除のポイントは?
洗濯機の掃除は普段ほとんどしないので、「どこをどう掃除すればいいのかな…?」と不安になりますよね。
洗濯機で掃除が必要なのは次の4ヶ所。どれも簡単に掃除できますよ。
① 洗濯機内の洗濯槽
② ゴミ取りネット(糸くずフィルター)
③ 洗濯機の外側
④ 洗濯パン
①と②は洗濯機の「内側」、③と④は洗濯機の「外側」の掃除です。この内と外の4ヶ所を定期的に掃除して、清潔な洗濯機で洋服を洗いましょう。
洗濯機の汚れと掃除のコツは?
まず、洗濯機の「内側」と「外側」のそれぞれに、どんな汚れがついているのか確認しておきましょう。汚れの種類が異なるので、掃除のポイントも違います。
洗濯機の「内側」につく汚れとは?
洗濯機の内部は、洋服から出る繊維クズや洗剤の溶け残り、髪の毛、ホコリなどがたまり、さらにそれらの汚れをエサに雑菌やカビも繁殖します。
なので、雑菌やカビをしっかり除菌し、繁殖を防ぐ掃除がポイントになってきます。
洗濯機の「外側」につく汚れとは?
洗濯機の外側につく汚れは、ホコリがほとんど。洗面所で服の脱ぎ着をしていたときに出る繊維クズや髪の毛などがまとまって、洗濯機周りのこまかい隙間やふちにたまります。また、洗濯機本体には手垢などもついています。
洗濯機の外側は軽い汚れが多いので、拭き掃除で簡単にササッと終わりますよ。
洗濯機の掃除!洗濯槽をキレイにする方法は?
- 必須
- 『洗濯槽カビキラー』などの洗濯槽クリーナー
- いらない布
- あると便利
- ゴム手袋
洗濯槽の掃除と聞くと大変そうですが、それほどむずかしくありません。
市販の『洗濯槽カビキラー』などの専用のクリーナーを使えば簡単にキレイにできます。クリーナーを常備して2〜3ヶ月に1回を目安に掃除しましょう。
1. 電源を入れて、クリーナーを投入する
電源を入れ、1本(または1袋)をまるっと洗濯槽に直接入れます。洗濯機の容量にかかわらず、全量を入れましょう。
はじめに電源を入れておかないと、そのまま排水されてしまうことがあるので注意してくださいね。
2. 高水位まで給水して運転する
槽全体をしっかりクリーナーに浸すため、一番水量の多いコースを選びます。「槽洗浄」のコースがあれば、それを選んでくださいね。
3. こまかな汚れを取り除く
水が貯まるまでのあいだに、洗濯機内のこまかな汚れも掃除しておきます。
洗剤や柔軟剤がこびりついた投入口は、50℃ほどのお湯をかけると溶けてキレイに。こびりついた洗剤が少しずつ溶け出し、香りが広がります。
槽のふちにもホコリや髪の毛が…。
雑巾でしっかり拭き取れば、洗濯機内はキレイな状態になります。黒ずみがあれば、パストリーゼなどのアルコール除菌スプレーを吹きかけて掃除しましょう。
4. すすぐ
あとはそのまま放置してすすぎまで完了すれば、クリーナーの力でキレイに。カビなどの菌を根こそぎ溶かし、除菌までバッチリです。
汚れがうまく落ちていない場合は、もう1本クリーナーを開けて繰り返し使います。
洗濯機のゴミ取りネットを掃除する方法は?
ゴミ取りネットには衣類から出る糸クズやホコリなどがたまります。
ごみ取りネットを取り外す
ごみ取りネットは引き上げるだけで簡単に取り外せる。メーカーによって取り外し方が異なるので、わからないときは説明書を確認。
中のゴミを捨てる
ネットを裏返すように押し出して、たまったゴミの塊をゴミ箱へ。乾燥しているほうが取りやすいので、洗濯機を回す前がおすすめ。
元に戻す
汚れが取れたら元に戻して完了。
基本的には洗濯の直前に毎回取り除くのがおすすめです。たまりすぎるとゴミを受けられなくなって排水がつまったり、洋服が汚れたりするので、最低でも1週間に1回はキレイにしましょう。
丁寧に掃除したい場合は、歯ブラシを使ってゴシゴシこすりながら、くっついたホコリをかき出すとキレイになりますよ。
ゴミ取りネットを外した本体側にも注意
ゴミ取りネットを外した本体側にも少しずつ汚れがたまります。頻繁に掃除する必要はありませんが、次で紹介する洗濯槽の掃除のタイミングなどにあわせてキレイにしてあげましょう。
洗濯機の外側を掃除する方法は?
- 必須
- いらない布
- あると便利
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
洗濯機の外側は槽洗浄の「ついで」に掃除するのがおすすめ。パパっと拭くだけなので簡単です。
洗濯槽クリーナーを入れて洗濯機を回す
先程の手順で槽洗浄をはじめる。
洗濯機の周りはアルコールで拭き掃除
洗濯槽の掃除をしているあいだに洗濯機の外側を拭く。アルコール除菌スプレーを吹きつけて乾拭きすると手垢などもキレイに落とせる。
洗濯機の掃除!洗濯パンもついで掃除でOK
- 必須
- 『ウェーブ』などのハンディモップ
洗濯機の下に敷いてある受け皿を「洗濯パン」や「防水パン」といいます。ここには髪の毛やホコリ、こぼれた洗剤などがたまっています。
槽洗浄のついで、ふだんの掃除のついでに取り組むとラクです。
狭いスペースなので、ハンディモップなどを使ってサッとホコリを取り除きましょう。
意外とホコリがたまっているので、マメに掃除してあげてくださいね。
洗濯機の排水口も掃除しよう!
洗濯機の掃除は通常4ヶ所のみをキレイにしておけばOK。ただ、掃除したのに洗濯機まわりが臭う…という場合には、プラスアルファで排水口を掃除するのがおすすめです。
洗濯機パンについている網目の部分が排水口。ここに汚れがたまって臭いの原因になっている可能性があります。次の手順でキレイにしましょう。
洗濯機の蛇口を締めて、電源を切る
水があふれてくるなどのトラブルにつながるので、電源を切り、蛇口を締める。
排水ホースを外す
排水ホースを外し、洗面器やバケツなどにすぐに移す。あとは順にパーツを取り外していくだけ。
排水口内にパイプユニッシュを入れる
パーツを取り外した排水口にパイプユニッシュを注ぎ入れる。30分ほど放置するとたまった汚れを溶かしてくれる。
排水口に水をそそぐ
30分経ったら、再び洗濯機の排水口へ。パイプユニッシュをすすぐため、コップなどで水を流す。
パーツを取り付ける
外したのと逆の順番でパーツを戻せば完了。このときに水がたまっている状態が正常なので、確認してからパーツを戻すこと。
洗濯機の掃除は、縦型もドラム式も同じ方法?
縦型の洗濯機もドラム式の洗濯機も基本的な掃除の手順はいっしょです。ただ、洗濯槽の掃除の仕方は少しだけことなります。
そもそも洗濯槽クリーナーによって縦型やドラム式に使えるもの、使えないものがあります。まずは購入時におうちの洗濯機に使えるクリーナーか確認してください。
そして使うときも、ドラム式の場合は洗浄成分が行きわたるように10分おきくらいに洗濯槽を回転させましょう。こうすることで洗濯槽の汚れをまんべんなく落とせます。
洗濯機の掃除で注意することは?
洗濯機の掃除には注意点もいくつかあります。あらかじめ確認しておきましょう。
1. 熱湯を使わない
洗濯槽はほとんどがプラスチックやステンレス製で、熱湯を入れると傷む可能性があります。熱いほうが汚れ落ちがよさそうだから…といって、熱湯は入れないようにしましょう。
2. 槽洗浄に重曹を使わない
洗濯槽の掃除は「除菌」がポイント。自然由来の重曹やクエン酸で掃除できないかな…と思うかもしれませんが、槽の裏のカビを落とすほどの洗浄力がなく、除菌もできないため、重曹やクエン酸での洗濯槽掃除はおすすめしません。
3. 洗濯後のすすぎを忘れない
塩素系のクリーナーは汚れを溶かすほど洗浄力が強く、キレイにすすげていないと、次に洗おうとした洗濯物の色や柄まで落としてしまうことがあります。使った後はしっかりすすいでください。
洗濯機の掃除に便利なグッズは?
参考までにここではいくつかの商品をご紹介します。おうちの洗濯機に使えるものを探してみてくださいね。
『洗濯槽クリーナー 塩素系』(パナソニック)
洗濯機メーカーが推奨している洗濯槽クリーナー。ほかのクリーナーに比べると値段は高めですが、汚れ落ちがいいと評判です。この商品はドラム式洗濯機の掃除をメインに作られています。
『アリエール 洗たく槽クリーナー サイエンスプラス』(P&G)
洗濯洗剤としても有名な『アリエール』のブランドから販売されている非塩素系クリーナーで、洗濯槽のカビやバイ菌を除去してくれます。
『ほこりんぼう』(イトー)
掃除道具が入り込まない細い隙間にもラクラク入りこむ便利グッズ。先端についた短い繊維が汚れをかき出してくれます。くっついてきた汚れをコロコロなどで取り除けば、何度か繰り返し使えるすぐれものです。
『洗濯機用防振かさ上げ台 ふんばるマン』(因幡電工)
洗濯機の足の部分に取り付けるかさ上げ台で、洗濯機下の掃除のスペースを確保できます。振動を軽減する効果があるため、地震対策にもなります。
洗濯機の掃除の手間を省くには?
洗濯機の内側である洗濯槽に黒カビが発生するのを防ぐことで、掃除の頻度を抑えることができます。普段の洗濯のときのケアが大切なので、以下の2点を守ってくださいね。
洗剤の使用量を守る
汚れをしっかり落としたいからと、洗剤を多めに入れたくなるかもしれません。しかし、量が多くて洗剤が溶け残ると、それがカビの栄養分になって、黒カビの繁殖をうながしてしまいます。
水の量に対して適切な洗剤量を守って入れてください。
洗濯槽を乾燥させる
洗濯槽内の湿度が高い状態が一番よくないので、洗濯をしたあとは水滴などを拭き取って、フタを開けたままにしておきましょう。半日ほどフタを開けておくだけでしっかり乾燥しますよ。
洗濯機を掃除して衣類を清潔に
できることなら臭いやカビのない洗濯機で気持ちよく衣類を洗いたいですね。
洗濯槽の裏をみることはできませんが、掃除をしていないと着実に黒カビが繁殖するもの。洗濯機や洗濯槽を掃除するのは面倒に思うかもしれませんが、2ヶ月に1回はキレイにしてあげてください。