優れた速乾性からバスマットや壁、コースターなどに使われている珪藻土。湿気や水滴からおうちを守ってくれる強い味方ですよね。
ただ、すぐに乾燥する珪藻土だから大丈夫と思っている人も多いですが、実は使い方が悪いと珪藻土にカビが発生することもあるんです。
そこで今回は珪藻土にカビが生えたときの対処法を紹介します。カビのとり方やカビを発生させない工夫などを説明するので参考にしてくださいね。
もくじ
珪藻土ってそもそも何?
珪藻土(けいそうど)は、植物性プランクトンの一種である「珪藻」の殻が堆積して化石化することでできた土です。
とても小さな孔(穴)が無数にあいていて、水分をたくさん吸収する力を持っています。しかも、周囲が乾燥してくると吸収した水分を自動的に放出するので、おいておくだけで湿度を調整してくれるすぐれものなんです。
この力を活かして、バスマットやコースター、お家の壁などさまざまなものに応用されています。
珪藻土にカビが生えることってあるの?
珪藻土の表面はいつもサラサラで乾燥しているので、湿気を好むカビが繁殖する余地はないと考えるかもしれません。しかし、実際は珪藻土にもカビは生えます。
珪藻土の周りが常に湿度の高い状態だと、珪藻土は吸い込んだ水分を放出できず、湿気を溜め込みます。そして、珪藻土には皮脂汚れなどがつくので、それをエサにしてカビが繁殖できるからなんです。
使ったあとに干して乾燥させるなどの手入れをしていればカビが生えるのはまれ。
しかし、手入れせずに使い続けていると、珪藻土にもカビが生えるということは覚えておいてください。
珪藻土にカビが生えたらどう対処する?
珪藻土に生えたカビを取る方法は、下記の3種類。
ただ、塩素系漂白剤を使うときは十分に水で流す必要があるので、珪藻土の壁のカビ取りはむずかしいかもしれません。
下記でそのやり方について解説するので、カビができた物にあわせて、どちらかやりやすい方法を選んでくださいね。
珪藻土はえたカビの取り方|カビキラーで漂白
珪藻土に生えたカビは、お風呂のカビ退治に使う『カビキラー』や『カビハイター』などの塩素系漂白剤で除菌・漂白ができます。液体タイプでも泡タイプでもどちらでも構いません。
カビ部分に漂白剤をつける
カビが生えた部分に漂白剤を塗る。少し広めに塗るとよい。
1分放置したら流水で洗い流す
1分以上放置すると珪藻土が変色したり割れたりする可能性があるので注意。流水を当てて穴に入った漂白剤を押し流すイメージで。
陰干しで完全に乾燥させる
水ですすいだ珪藻土は水をたっぷり吸い込んでいるのでしっかりと乾かすこと。珪藻土は陰干しが基本。ただ、種類によっては天日干しに対応しているものもあるので、取扱説明書をチェックしておく。
塩素系漂白剤は水で薄めても原液で使っても問題はありません。
原液を使った場合はカビ取りの効果が高まりますが、その分すすぎも丁寧にしてください。小さな孔に入り込んだ漂白剤を流すようにしっかりと水をかけましょう。
また、塩素系漂白剤を使った場合に商品によっては色落ちする可能性もあります。色落ちが心配なら、見えにくい場所につけて変化がないかを確認してからチャレンジしてください。
珪藻土はえたカビの取り方| 紙やすりで削り取る
やすりでカビができた部分だけを削り落とす方法もあります。珪藻土は石のような質感ですが、紙やすりでも十分削れるやわらかさですよ。
紙やすりを用意する
ちょっとしたカビなら目の細かい紙やすり(300~400番くらい)を使う。
カビ部分をなでるように削る
カビ部分をなでるように削る。汚れ具合に合わせて力加減を調整する。
水拭きして削りカスを取る
削りカスを払い落とし水拭きして細かいのを取れば完了。
カビがひどく少し深く削る必要があるなら300番より番号の小さい目の荒い紙やすりを使います。目の荒いヤスリで削ったあと、細かいヤスリで手触りを整えてください。
作業中は削りカスがたくさん出てくるので、ベランダや庭など汚れてもいい場所で行いましょう。
珪藻土はえたカビの取り方| 専門業者に依頼する
おうちに珪藻土の壁を採用している場合や、カビを取りたい範囲が広い場合、なかなか自分で対処するのは難しくなります。
無理に自分で行おうとすると、建物や素材を劣化させてしまう可能性も。
心配な場合は専門業者に依頼するのが安心です。珪藻土のリフォームを行っている会社もありますよ。
珪藻土のカビを防ぐ方法は?
珪藻土にカビができても取り除くことはできます。しかし、普段からカビが生えないように手入れしておくことが大切ですよ。
珪藻土のアイテムは次の方法でケアしてあげましょう。
使ったら陰干しする
珪藻土を使ったあとは、そのまま置きっぱなしにせず立てかけるなどして乾燥させましょう。珪藻土にたまった湿気を飛ばすことが大切です。
早く乾燥させたいからと天日干しすると珪藻土が割れるなどトラブルにつながるので、原則陰干しを心がけてくださいね。
水拭きする
手や足などで触れていると珪藻土の表面に皮脂汚れやホコリなどがつきます。表面を軽く水拭きするだけで汚れを落とせます。
汚したときは水で流す
ジュースなど食べ物をこぼしてしまったときは流水で洗い流してください。放置すると吸湿性が弱まるだけではなく、カビが発生しやすくなります。
紙やすりをかける
汚れが目立つ、吸水性が落ちてきたと感じたら、紙やすりで軽く表面を削りましょう。汚れがひどくなる前なら軽くこすっただけでも十分にキレイになります。
珪藻土にカビが生えても取り除けば問題なし!
大丈夫と思っていた珪藻土にカビが生えてしまうとびっくりしてしまいますよね。しかし、カビが生えてもきちんと対処すれば問題なく使い続けられます。
塩素系漂白剤や紙やすりを使ってキレイな状態に戻してあげましょう。
珪藻土にカビが生えたということは、その周りがカビの生えやすい環境になっているともいえます。換気をしたり、除菌をしたりしてカビが生えにくい環境を整えることも大切ですよ。