SNSやママの間で話題の「オキシ漬け」。シンクやお風呂が泡だらけになった写真をよく見ますね。
ここでは実際に試してみた様子と一緒に、落とせる汚れや基本的なやり方をまとめてご紹介します。
見た目にも楽しいこのオキシ漬けには、実はいろいろな活用法があるんですよ。
もくじ
オキシ漬けとは?
「オキシ漬け」とはコストコや通販で販売されている『オキシクリーン』という洗剤を使ってつけおき洗いすること。
そもそも『オキシクリーン』とはアメリカ生まれの「漂白剤入り洗濯洗剤」です。酸素の力を使って汚れを分解するため、素材にも身体にもやさしいのに汚れ落ちがいいという特徴があります。
元々は洗濯洗剤のオキシクリーンですが、あらゆる汚れを落としてくれることから掃除でも活用されるようになりました。そして、オキシクリーンを使った一番簡単なお掃除方法として注目を集めているのが「オキシ漬け」なんです。
オキシクリーンを溶かした水に「汚れたものをつけ置きするだけ」なので、誰でもすぐに始められます。手間なくキレイにできるということもあり、今では多くのママが活用するお掃除方法として認知されています。
オキシ漬けが向いている汚れって?
オキシ漬けでキレイにできるのは主に3つの汚れ。おうちのほとんどの汚れをカバーしているので「水回りの汚れにはオキシ漬け」と考えて問題ありません。
油汚れ
『オキシクリーン』には、油汚れを「分解する成分」と「水に溶けやすくする成分」の両方が含まれています。なので、キッチンのコンロ周りにあるような焦げ付いたガンコな油汚れも簡単に落とせます。
雑菌によるヌルヌル汚れ
『オキシクリーン』は漂白剤なので除菌する力も持っています。排水口などにできる雑菌のヌルヌル汚れも、直接触らずにツルツルに戻せますよ。
黄ばみや黒ずみやなどのこびりついた汚れ
「茶渋」「タイルの黒ずみ」などこびりついて落とせないような汚れもオキシ漬けが効果的。漬け込んでいる間に酸素が働きかけて汚れをはがし取ってくれます。
オキシ漬け|基本の手順は?
オキシ漬けの基本的なやり方はすべて同じで、お湯に溶かしたあと、汚れを浸すだけです。
ここではキッチンのシンクを使ってオキシ漬けする方法をご紹介します。
① 栓をする
シンクの排水口に栓をします。
栓がない場合は水をいれて口をしばったビニール袋を排水口にいれると、即席の栓がつくれます。
水が漏れるようなら上からビニール袋をかけて補強すると漏れにくくできますよ。
② お湯をためる
オキシクリーンはできるだけ熱いお湯に溶かすと、成分が活性化して洗浄力が高まります。排水口に栓をし、40~50℃のお湯をためましょう。
洗いたいものが浸るくらいの深さまでためれば十分です。
③ 『オキシクリーン』を溶かす
お湯4リットルに対し付属のスプーン1杯ほどを混ぜます。強力な洗剤なので、最初のうちは少なめに入れるのがコツ。
少しいれるだけでももこもこと泡立ちます。作業が楽しくなりますね。
④ 汚れた物を入れて放置する
汚れを落としたいものを入れ、1~2時間ほど放置します。ここでは汚れの気になるスライサーや油汚れのついたフライパンをいれました。
ひどく汚れたものは長めにつけおきすると効果的です。
⑤ すすぐ
時間がたったら栓を抜いて洗浄液を流しましょう。軽くスポンジでこすりながら、流水でしっかりすすいだら完了。
これでシンクについていた汚れも落ち、ピカピカに戻りますよ。
オキシ漬け|①キッチン掃除
キッチンは「コンロ周りには油」「シンク周りには雑菌や生ゴミ」など、料理のときに出たさまざまな汚れが蓄積されていて、オキシ漬けが効果を発揮します。
以下のような頑固な汚れが浸けておくだけでキレイになるのでどんどんチャレンジしてみてくださいね。
・鍋の焦げ付き
・茶渋
・シンクに残る食材カス
・蛇口の吐水口につく汚れ など
シンクを使ったオキシ漬け
一番簡単にできるのが、シンクに栓をして大きな洗面器に見立てる方法です。
栓がない場合は、ビニール袋に水を入れて口をしばり、それを排水口にはめれば簡易な栓になります。
お湯をためて『オキシクリーン』をよく溶かしたら、茶渋のついたマグカップや焦げが気になるフライパンなどをまとめて入れて放置しましょう。
シンクであれば魚焼きグリルなどの大きなもののつけおきも簡単。シンクの汚れも落ちるので一石二鳥です。
鍋を使ったオキシ漬け
五徳の油汚れや焦げ付きなど、ガンコな汚れがある場合におすすめなのが大きな鍋を使ったオキシ漬けです。
鍋の大きさにもよりますが、『オキシクリーン』はスプーン1杯ほどで十分。あとは五徳やオイルポットなどを入れていきましょう。
鍋であればそのまま加熱ができるので「一度沸騰させて冷めるまで放置」とざっくりとオキシ漬けするのもOKです。
オキシ漬け|②お風呂掃除
キッチン以外にお風呂でもオキシ漬けは使えます。洗剤や皮脂汚れがついたり、雑菌のヌルヌル汚れがついたり、何かと汚れている場所なので掃除のしがいがありますね。
オキシ漬けの除菌効果を利用して小物の汚れ落とし、漂白効果で床の黒ずみがスッキリ落とせます。
以下のような汚れならオキシ漬けであっという間にキレイになりますよ。
・子供のおもちゃの汚れ
・シャワーヘッドの黒ずみ
・フタのカビ汚れ
・床の黒ずみ
・排水口のドロドロ など
浴槽でオキシ漬け
浴槽は大きくてなんでも入るのでオキシ漬けにピッタリ。残り湯を半分ほどに減らしたところに『オキシクリーン』を5〜10杯ほど混ぜれば簡単に洗浄液が完成します。
椅子や洗面器、お風呂のフタ、シャワーヘッド、子供のおもちゃなど、小物は全部入れて大丈夫。少し濃い目のオキシ液にして追い焚きすれば風呂釜の掃除にもなるんですよ。
今回は湯垢がついたお風呂の椅子をつけこみました。
数時間たって取り出したら、軽くこすり洗いするだけでこんなにピカピカに。裏側の細かな場所も汚れがふやけて落としやすくなって、新品のようになりました。
残り湯を使ったオキシ漬けなら、翌朝取り出すのもOK。これなら手間なく簡単に取り入れられますね。
床でオキシ漬け
床にお湯をためれば、お風呂の床の黒ずみも漂白できます。
キッチンのシンクでしたように、ビニール袋を使って栓をしたら『オキシクリーン』を溶かした洗浄液をためていきましょう。
タイルがまんべんなく液に浸ったら数時間待ち、一度すすいでブラシなどでこすれば床の黒ずみがどんどん白さをとりもどしますよ。
オキシ漬け|③洗濯
もともと洗濯洗剤なので衣類の汚れを落とすのは大の得意。オキシ漬けならガンコにこびりついた汚れも分解して落としやすくなります。
オキシクリーンの酸素は汚れに直接作用するので、色柄物にも使えるのがうれしいところ。染み込んだ靴の汚れや、不意につけてしまった洋服のシミ汚れに効くのでチャレンジしてみてくださいね。
靴をオキシ漬け
スニーカーや運動靴の汚れはガンコな汚れの代表格。雨や土汚れ、汗などが混ざりあってなかなか落ちない汚れになっていますね。
バケツ1杯のオキシ液をつくって靴を浸し、数時間オキシ漬けにしてみましょう。時間がたったら取り出して軽くすすぎ、普段通りに洗うだけ。汚れがふやけてはがれやすくなっているので、ゴシゴシこすらずともキレイにできます。繊維を傷めずにすみますね。
シミ汚れのある服をオキシ漬け
不意の食べこぼしや出血など、着ていた洋服にガンコなシミがついてしまうことも。
オキシ液を洗面器につくり、1時間ほどオキシ漬けすればほとんどのシミ汚れがスッキリ落とせます。最後に洗濯機にかければ跡形もなくキレイにできますよ。
落とせるシミ汚れは「カレーなどの油性のシミ」「紅茶などの水性の汚れ」「汗ジミなどの皮脂汚れ」「血液など体液の汚れ」などなど。
ただし、洗濯表示に「手洗い」「水洗い不可」の表示がついた服は、色落ちや傷みの可能性があるので避けてくださいね。
黒ずんだタオルやふきんの除菌
使い込んでいるタオルやふきんはきちんと洗濯していても黒ずみや臭いが出てきてしまうもの。これは汚れや水気が残ったことで雑菌が広がってしまったことが原因なんです。
やり方は基本的な方法と同じ。シンクなどにできるだけ温かいお湯を張り、汚れの気になるタオル類を1時間ほど漬け込むだけです。ふきんなどの丈夫なものは熱湯消毒もかねて鍋で一度沸騰させるとさらに効果的に除菌できますよ。
身体に安全な酸素の力で漂白するので、肌にふれるタオルでも安心して洗えますね。
オキシ漬け|効果を高めるコツは?
オキシ漬けを成功させるためには押さえるべき3つのポイントがあります。より効果高くオキシクリーンを使うためにも次の点を意識してやってみましょう。
お湯を使う
オキシクリーンを使うときはお湯を使うのが鉄則。
酸素が効果的にでてくるのは40~60℃なので「ギリギリ触れる熱いお湯を使う」と考えておくとオキシクリーンが働きやすくなります。沸騰するほど熱くするのも問題ありませんが、酸素が一気に出切るので短時間のオキシ漬けに使うのがおすすめです。
溶いてから混ぜる
オキシクリーンは水に少し溶けにくいので、あらかじめお湯で溶いてから混ぜるのがコツ。
粉のまま注ぎ入れてから混ぜてもいいですが、お風呂でオキシ漬けをする場合はちょっと大変なので洗面器などであらかじめ混ぜると楽になります。
栓はしっかり
栓が不十分だとオキシクリーンの液がずっと流れ続け、数時間たったら空っぽになっていた!なんてことになりかねません。シンクやお風呂の床でオキシ漬けをするときは、水が漏れていないかしっかり確認しておきましょう。
栓にするビニール袋は浮いてこないように空気を抜いて口を縛り、不安があったらラップなどで補強しておくとさらに効果的になりますよ。
オキシ漬け|失敗しないための注意点とは?
オキシ漬けはガンコな汚れをスルスル落とせる魔法のような掃除法ですが、強力な洗剤なので扱いには少し注意してください。
以下3つの注意点を守って安全に活用しましょう。
手袋をする
『オキシクリーン』はアルカリ性の性質があります。ガンコな油汚れもスッキリ分解してくれるくらいなので、素手で洗い物をすると肌の油分も一緒に分解されてカサカサになってしまいます。
掃除をするときは肌を守るためにもゴム手袋を必ずつけてください。
デリケートな素材に注意する
『オキシクリーン』は強力な洗剤なだけにデリケートなものに使うと傷みの原因になります。
食器など普段から洗剤を使って洗うものはほとんど問題ありませんが、洗濯の染み抜きに使うときは相性があるので洗濯表示をよく確認しましょう。
また、アルミのものは反応を起こして溶けてしまうので、鍋に使うときはアルミ製ではないか必ず確認して使ってください。
つけおきしすぎない
オキシクリーンの力はかなり強力なので、ガンコな汚れがついたものでも1~2時間のつけ置きで十分キレイにできます。長くつけ置きするとその分素材への負担も大きくなるので始めのうちは慎重に、短めから試してみましょう。慣れてきてから時間を伸ばすようにすれば傷んでしまうことは避けられますよ。
またオキシクリーンの液は6時間で酸素の泡が出きり、効果を失います。「最大でひと晩」と考えて汚れに応じて調節してみてくださいね。
オキシ漬けはオキシクリーン以外でもできる?
「オキシ漬けがこんなに便利なら一度やってみたい!けど1回分にしては量が多いな…」と感じる人も多いですよね。
大箱のオキシクリーンを買うほどの踏ん切りがつかない場合は、100均にも売られている「過炭酸ソーダ(過炭酸ナトリウム)」というアイテムで代用してみるのも1つの手です。
過炭酸ソーダは酸素系漂白剤とも言われ、オキシクリーンの主成分として使われているものです。紹介したオキシ漬けと同じ使い方で、似たような汚れ落ちを体感できます。
迷ったらまずは100均の商品から試してみるといいかもしれませんね。
オキシ漬けを活用して掃除をラクに楽しく!
ママたちの間で人気の高い『オキシクリーン』。その幅広い活用法に驚いた人も多いかもしれませんね。
特に「オキシ漬け」はお湯を張ったところに洗剤と汚れ物を放り込んで放置するだけ、と驚くほど簡単。
汚れ落ちも驚くほどよくて新品の輝きを取り戻すので、掃除がもっと楽しく感じられますよ。