キッチンやお風呂、洗面所の排水口には毎日さまざまな汚れが流れこんでいます。その汚れが原因で詰まりを起こしたり、雑菌が繁殖してニオイが出たりすることもしばしば。
今回は、そんな汚れた排水口掃除の強い味方『パイプユニッシュ』について、使い方や効果をくわしく紹介します。
もくじ
パイプユニッシュってどんなときに使う洗剤?

パイプユニッシュは、その名の通り排水口のパイプを掃除するためのクリーナー。
おうちの排水口には、食材カスや油汚れ、髪の毛、皮脂、石鹸カスなど、さまざまな汚れが1日中たえず流れこんでいます。その汚れがパイプ内の壁にくっつき、雑菌が増え、さらなる汚れを引き寄せる悪循環に。詰まりやニオイの原因はここにあります。
パイプユニッシュの役割は、このパイプ内の汚れを分解し、詰まりやニオイを解消・予防すること。1本あるとおうちのさまざまな排水口に使い回せる便利なアイテムです。
パイプユニッシュの成分は?

パイプユニッシュには強い成分が入っていそうで心配…という方もいるかもしれません。
そんなパイプユニッシュの主な成分は「水酸化ナトリウム」と「次亜塩素酸塩」の2つ。これらは一般的に販売されているパイプクリーナーのほとんどに入っている成分で、それぞれ次の役割があります。

髪の毛などはタンパク質でできているため、水酸化ナトリウムの含有量が多い方が、詰まり解消には有効。一般的なカビ取り剤で水酸化ナトリウムの含有量は0.5%ほどなのに対し、パイプユニッシュは約1.8%。
一般的なカビ取り剤の3倍ほど強力といえます。
パイプユニッシュはどれくらい強力?
パイプユニッシュの効果は、液に髪の毛を入れ、どれくらい溶けるのかチェックしてみました。

結果は一目瞭然。液に浸して放っておくだけで、30分ほどで入れた髪の毛が1本残らず完璧に溶けました。
少しドロっとした液体なので、排水口の汚れにもしっかりへばりついて溶かし落としてくれます。
人の肌や細胞もタンパク質でできているので、体につくと荒れてしまう可能性が。使用するときは十分に注意して、肌荒れが心配ならゴム手袋を活用しましょう。
パイプユニッシュの使い方|排水溝のつまりを取るコツは?
パイプユニッシュの基本的な使い方は「注ぐ→放置する→水で流す」の3ステップ。どんな場所でもこの流れは同じです。
①パイプユニッシュを注ぐ

まずは排水口のキャップやカバーを外し、パイプユニッシュを注ぎ入れる。パイプユニッシュを使う分量は場所によって異なる。
②15〜30分放置する

15〜30分ほど放置して、汚れにパイプユニッシュを浸透させる。これで分解がすすみ、流れやすくなった状態に。
③水で洗い流す

最後に勢いよく水で洗い流せば完了。成分が残らないよう、しっかり洗い流すこと。
長時間放置しても効果は変わりません。汚れがひどいからといって、浸ける時間を長くする必要はありません。
パイプユニッシュの使い方|どれくらいの頻度で使えばいいの?
パイプユニッシュはおうちの排水口ならどこでも活用OK。メインは次の4ヶ所です。
それぞれ場所ごとに使う頻度をご紹介します。ちなみに、プラスチックを溶かすほどの効果はないので、塩化ビニル製の排水管にも使えますよ。
キッチンは1〜2週に1回

キッチンの排水口には食材カスや油汚れが流れ込み、それをエサに雑菌が繁殖してヌメリがでてきます。
毎日掃除するのが面倒な人は、1週間に1度パイプユニッシュを使って徹底除菌しましょう。
洗面所は1〜2週に1回

洗面所の排水口は髪の毛や石鹸カスなどがメインの汚れ。
ここも週に1回ほどパイプユニッシュをかけておくと詰まりやニオイの予防になります。
お風呂の排水口は月に1〜2回

お風呂の排水口はシャンプーやボディソープなどの泡、髪の毛、皮脂などが毎日流れ込んで汚れています。
できれば月に1〜2回は週末などにパイプユニッシュをかけてキレイにしましょう。浴槽内の排水口にもかけておくといいですよ。
洗濯機の排水口は年に1回

洗濯機の排水口は1度取り付けるとほとんど掃除することがないと思いますが、洋服の細かい繊維や洗濯洗剤の溶け残り、皮脂などが少しずつたまって汚れています。
大掃除などのタイミングで掃除してあげると、翌年も安心して使えますよ。
パイプユニッシュの使い方の注意点
パイプユニッシュを使うときは次の4つの注意点を意識しましょう。

①浸けすぎない

パイプユニッシュに浸す時間が長い方が汚れ落ちがよさそうに感じますが、それはNG。せっかく取れた汚れが奥深くで再び固まってしまう可能性があるんです。時間をおいたら水でしっかり流してあげましょう。
②モノは溶かせない

排水口に綿棒や歯ブラシ、子供のおもちゃなどの固形物を落として詰まりを起こすこともあります。ただ、この場合はパイプユニッシュで溶かせないので、物理的に取り除くしかありません。自分で詰まりを解消できない場合は、専門業者に相談しましょう。
③酸性のものを混ぜない

パイプユニッシュなどの塩素系のアイテムは酸性洗剤などと混ざると身体に害のあるガスを発生します。酸性洗剤やクエン酸などと混ざらないよう注意してください。『まぜるな危険』の洗剤は単品で使うよう意識してくださいね。
④トイレの詰まりには使えない

詰まりを解消するのに役立つパイプユニッシュですが、トイレの詰まりには使えないので要注意。排泄物やトイレットペーパーを溶かすまでの効果はありません。トイレの詰まりはラバーカップ(すっぽん)で物理的に取り除いてください。
パイプユニッシュのシリーズのおすすめ4選
パイプユニッシュといえばボトルタイプのものを想像する人が多いかもしれませんが、実はさまざまなシリーズ商品があるんです。ここでまとめて紹介するので、用途にあったものを探してみてください。
『パイプユニッシュ』
定番のパイプユニッシュ。ジェル状の液が汚れにくっついて、しっかり溶かし落としてくれます。800gと大容量なので、1つあるとおうちのあちこちに使い回せます。
『パイプユニッシュ PRO』
『パイプユニッシュ PRO』はパイプユニッシュよりもコンパクトサイズで、持ち運びや収納がラク。定番のパイプユニッシュに比べて小さい分、1回に使う量が少なく、威力も強力です。
『パイプユニッシュ 2色でポン』
錠剤タイプで手軽に使えるのが『パイプユニッシュ 2色でポン』。除菌成分の白い層と消臭効果の青い層からなり、排水口にポンと入れると強力発泡します。汚れ予防のための定期的な掃除に便利ですよ。
『パイプユニッシュ 激泡パウダー』
個包装になった粉末タイプのパイプユニッシュで、水をかけると強力発泡。泡が汚れに密着し、キレイにしてくれます。錠剤タイプと同様に、詰まりやニオイの予防に便利です。
パイプユニッシュの使い方を正しく覚えて排水溝のつまり知らずに!

パイプユニッシュは「液を垂らす→放置する→水で流す」のたった3ステップでかんたんに排水口の汚れを取り除ける便利なアイテム。取り扱いに注意は必要ですが、使い方さえ守れば掃除の強い味方になってくれますよ。
おうちに1本常備して、排水口の汚れをパイプユニッシュで一掃しましょう。