掃除に「重曹水」が使えると聞いたことはありませんか?今回は重曹を使った掃除の便利グッズ、「重曹水」の作り方とその使いみちをくわしくご紹介します。
重曹水ってなに?
重曹水って何?そもそも重曹って?と疑問に思う人もいることでしょう。
重曹とは料理のふくらし粉としても使われる、白い粉のこと。ベーキングパウダーと聞くとピンとくる人もいるかもしれません。
その重曹を水で溶かしたものが「重曹水」です。
重曹水ってなんの役に立つの?
重曹の一番の特徴は「水に溶かすと弱いアルカリ性の性質をもつ」点。
「それのどこがいいの…?」と思うかもしれませんが、実はとても重要なことで、この性質があるから重曹は掃除に使えるんです。
「アルカリ性」の反対には「酸性」という性質があり、2つが混ざると互いの性質を打ち消す効果があります。
つまり、アルカリ性のパワーで酸性の汚れをやわらかくしてくれる、というわけなんです。
そのため、水と重曹を混ぜた「重曹水」は洗剤と同じように汚れを落とせるのです。
重曹水の作り方|必要なアイテムは?
- 必須
- 重曹
- 水
- 計量カップなどの容器
- 計量スプーン
- あると便利
- スプレーボトルなどの容器
重曹にはいくつか種類があり、掃除に使うなら「工業用」「掃除用」と書かれた重曹を用意しましょう。ホットケーキなどに使う「食用」の重曹もありますが、若干価格が高めです。
「掃除用」と「食用」の違いは精製の度合い(不純物の混ざり具合)で、「工業用」「掃除用」は口に含むことを想定していないので、多少キメが粗かったり、不純物が混じったりしています。その分、「食用」よりもコストが安く手に入ります。
すでにおうちに食用の重曹があるならそれでかまいませんが、新たに購入する場合は「工業用」「掃除用」が目印です。
重曹水の作り方|基本の手順
重曹水の作り方はとてもシンプル。すぐに作れますよ。
水100mlにたいして重曹小さじ1(5g)の比率で混ぜるだけ。1分ほどかき混ぜると粉が溶けます。
面倒なら、水と重曹をそれぞれスプレーボトルに入れ、振り混ぜるだけでもOK。たったこれだけで完成です。
作った重曹は7〜10日ほどで使い切るのが目安です。使い切れる量で作ってくださいね。
重曹が多い方が、洗浄効果が高まりそうな気もしますが、入れすぎると水に溶け切らずに残ってしまうだけ。少し増減する分には問題ありませんが、できるだけ比率を守って作りましょう。
重曹水の使い方|掃除での効果的な使用方法は?
重曹水の使い道は、大きく分けると「汚れ落とし」と「消臭」の2つがあります。それぞれどんな場面で使えるのか具体的に見てみましょう。
「汚れ落とし」の役割
汚れ落としとして使うときは基本的に「洗剤と同じ」ように使ってかまいません。コンロなどの油汚れ、リビングの手垢や皮脂、湯垢などの酸性汚れを落とすのに便利です。吹きかけてタオルでサッと拭けばキレイになります。
「消臭」の役割
重曹水の持つアルカリ性の性質は、汗臭さなどの酸性のニオイも分解してくれます。とくに「布製品の消臭」に便利です。一日着て汗の染み込んだ服やトイレのマット、ソファなどにかけると効果的です。
重曹水は沸騰させるとより効果的に使える
重曹水には一度沸騰させると化学変化を起こし、アルカリ度が高まる性質があります。
言い換えると「アルカリ度が高まる≒より汚れを落とせる・消臭効果が高まる」ということです。
コンロの五徳や魚焼きグリルにこびりついたガンコな油汚れなども、この重曹沸騰水に2〜3時間ほど浸けるとスルスル落とせますよ。また、布巾やタオルにつく皮脂などが原因の黒ずみもキレイにできます。
化学変化を起こしているので冷めてからも効果は続きます。どうしても取れない汚れには一度沸騰させた重曹水を試してみてください。
重曹水を使うときの注意点は?
重曹水は「アルカリ性」という性質をもっている特徴上、注意が必要な場面もあります。
それは「アルミ」「大理石」「生木や畳など、水を吸い込む素材」に使うときです。アルミや大理石などは重曹水を吹きかけると、反応が起きて傷む可能性があります。
なんの素材かはっきりわからないときは、隅の目立たない場所で軽く試してから使うようにしましょう。
重曹水でおうちのなかをキレイに!
料理に使うことの多い重曹。掃除にも万能と知れば使わない手はありませんね。材料は100均で手に入るので手軽に試せるのもポイントです。
あちこちに重曹水を常備しておけば、ちょっとした掃除がラクになってピカピカきれいなおうちになりますよ。