「ハーダンガー刺繍」は、ノルウェーに伝わる伝統的な刺繍技法のこと。繊細な透かし模様がとてもキレイで、インテリアによくデザインされています。
複雑で難しそうに見えるかもしれませんが、コツを掴めば初心者でも楽しめますよ。今回は、そんなハーダンガー刺繍の基本的なやり方やコツをご紹介します。
ハーダンガー刺繍とは?
ハーダンガー刺繍は、ノルウェー発祥の伝統的な刺繍技法です。布目を数えながら刺繍し、織り糸をカットしてかがることで、透かし模様が入った繊細な仕上がりになります。
難しそうな印象があるかもしれませんが、ハーダンガー刺繍の基本はストレートステッチです。初心者でも、やり方やコツを知っていれば楽しめますよ。この機会にぜひ、ハーダンガー刺繍に挑戦してみてくださいね。
ハーダンガー刺繍のやり方|必要な道具は?
ハーダンガー刺繍に必要な道具を7つご紹介します。
①布
縦横が均等に織られている布を用意しましょう。
とくに初心者は、目が荒く織り目がはっきりとしているコングレスなどがおすすめですよ。
②刺繍糸
コングレスには、8番糸や5番糸が適しています。
布目の荒さによって糸を使い分けますが、最も汎用性が高いのが8番糸です。これから糸を集めていく方は、8番から集めると便利ですよ。
③クロスステッチ針
ハーダンガー刺繍には、先の丸いクロスステッチ針を使用します。
④ハサミ
織り糸を切るため、先が細く、よく切れるハサミがおすすめです。
⑤しつけ糸
ハーダンガー刺繍は、刺し始める前に布に十字のガイドラインを入れます。その際に使うのがしつけ糸です。
⑥マスキングテープ
マスキングテープは、布の周りのほつれ止めに使います。かがる方法もあるので必須ではありませんが、あると便利ですよ。
⑦ピンセット
ピンセットは、織り糸をカットして引き抜いていくときに使います。手で引き抜くこともできるので必須ではありませんが、あると便利です。
ハーダンガー刺繍のやり方|布の準備
ハーダンガー刺繍を始める前に、布の準備をしておきましょう。
①ほつれ止め
用意した布の周りにほつれ止めをします。4辺にマスキングテープを貼るか、かがっておきましょう。
②ガイドラインを入れる
布に十字のガイドラインを入れます。しつけ糸を使い、中心から4目ずつ織り目を拾って丁寧に印を付けましょう。
用意ができたら、布を刺繍枠にセットして刺していきます。
ハーダンガー刺繍のやり方|基本の手順は?
ハーダンガー刺繍の基本的なやり方を、手順を追ってご紹介していきますね。
①刺しはじめ
刺しはじめは、布裏に糸端を1〜2cm残しておきます。玉結びはしなくてOKですよ。
このあとのステッチで隠れる場所の真ん中あたりに針を出し、1目下に入れましょう。これで1目返し針ができます。
②ストレートステッチを刺す
図案のスタート位置に針を出します。
ここからは、図案に沿ってストレートステッチで小さなブロックを格子状に刺していきましょう。
③ブランケットステッチで縁をかがる
ストレートステッチで刺したブロックの周りを、ブランケットステッチでかがっていきます。
④織り糸をカットして引き抜く
透かし模様を入れる場所の織り糸を、ハサミで1本ずつ丁寧にカットします。刺繍した糸を切らないように注意してくださいね。
カットできたらピンセットまたは手で、織り糸を引き抜きます。1本ずつ丁寧に引き抜くようにしましょう。
⑤織り糸をかがる
引き抜いて残った織り糸をかがっていきます。
かがりながら、織り糸を抜いた場所に糸を渡して模様作りもしていきましょう。
⑥刺しおわり
刺しおわりは、布裏に渡っている糸に針をくぐらせます。くぐらせる途中、表に響かないよう注意しながら織り糸も1本すくっておきましょう。
さらに、裏に渡っている糸数本を割るように刺します。
⑦周りをカットする
最後に、刺繍した周りをカットします。
刺繍糸を切らないよう丁寧に、際のギリギリをカットしていきましょう。
すべてカットできたら、ハーダンガー刺繍の完成です。
ハーダンガー刺繍を楽しもう
ハーダンガー刺繍は、格子状のブロックや透かし模様が特徴的なノルウェーの伝統的な刺繍技法です。
この機会に、ぜひハーダンガー刺繍を楽しんでくださいね。