おうちで楽しめる趣味として人気の刺繍。小物や持ち物にお気に入りの刺繍ができたら素敵ですよね。
でも、刺繍にはいろいろな道具やステッチがあり、何から始めればいいのか迷うことも。
そこで今回は、初心者でもできる刺繍のやり方や必要な道具などをご紹介します。
刺繍に必要な道具とは?
刺繍をするときは、糸や針、布のほかにもさまざまな道具を使います。
たとえば、薄い布に貼る「接着芯」や布をピンと張るための「刺繍枠」、図案を写すときに使用する「まち針」「チャコペーパー」「セロハン」など。
とはいえ、いきなりすべてを揃える必要はありません。代用できるものがあれば、それでもOKです。
ここでは、必ず必要になる基本の「刺繍糸」「刺繍針」「布」について詳しくご紹介しますね。
① 刺繍糸
刺繍糸はカラーバリエーションが多く、太さや種類も豊富。
5番・8番・25番の3種類の太さがあり、数字が大きいほど細くなっていきます。最も使われるのが25番の刺繍糸です。
細い糸が6本集まって1束になっており、1本だけ使う「1本どり」から「6本どり」まで、布の厚みや針の太さに応じて使い分けます。
② 刺繍針
刺繍針には「フランス刺繍針」「クロスステッチ針」「ビーズ刺繍針」といった種類があります。
一般的な刺繍で最も使われるのが、穴が大きく先が尖っているフランス刺繍針。先が丸くなっているのがクロスステッチ針で、細い針がビーズ刺繍針です。それぞれに特徴があるので、やりたい刺繍に合わせて選びましょう。
また、フランス刺繍針にはNo.3〜No.10までの太さがあり、数字が大きいほど針が細くなっていきます。
刺繍糸1本どりのときはNo.10、6本どりならNo.3といったように、刺繍糸の本数や布の厚みが太さを選ぶ基準です。
③ 布
基本的にどのような布でも刺繍はできますが、コットンやリネンなど、平織の布がおすすめです。クロスステッチの場合は専用の布を使用しましょう。
布にシワがあるとキレイに図案を写せないので、アイロンをかけるのがポイント。
ほつれやすいクロスステッチの布などは、端の糸始末「巻きかがり」をしておいてくださいね。
初心者でもできる刺繍の基本的なステッチ
刺繍にはさまざまな縫い方「ステッチ」があり、やりたい刺繍に合わせて使い分けます。
ここでは初心者が覚えたい基本的なステッチを6種類ご紹介しますね。
① ランニングステッチ
ランニングステッチは、主にラインを刺したいときに使います。布の表裏を交互に、そして等間隔に縫う並縫いと同じ縫い方です。
初めに布の裏から表に針を出し、1針先に入れます。裏から1針先の表に針を出し、また1針先に入れましょう。
ランニングステッチは、これを繰り返していきます。刺し縮みを防ぐために、少し縫い進めたら糸をしごいて整えるのがポイントですよ。
② バックステッチ
バックステッチは、隙間のない1本の線になる刺し方。輪郭線や名前、イニシャルなどを入れたいときにおすすめです。返し縫いと同じ要領で、少し戻りながら前に進めていきます。
始まりの位置より1針先に、裏から表へ針を出しましょう。1針分戻るように始まりの位置に針を入れたら、2針先から表に針を出します。
ここからは「1針戻ったところに針を入れ、2針先から出してくる」を繰り返しながら、縫い進めていきましょう。
③ アウトラインステッチ
アウトラインステッチは、斜めに針を入れて左から右方向へ、半目ずつ戻るように刺し進めていきます。糸が斜めになるので、角度によって太さも調整できますよ。
裏から表に針を出し、1針先の少し下に入れ角度をつけます。1目の半分の場所から針を出し、同じように1針先の少し下に針を入れましょう。
糸を割らないように、その下に針を入れるとキレイに見えますよ。
ここからは繰り返しです。角度が大きくなるにつれステッチが太くなるので、仕上げたいイメージに合わせて調整してくださいね。
④ サテンステッチ
サテンステッチは、面を埋めたいときにおすすめの刺し方です。端から端まで糸を渡すので、小さい図案のときに使います。
サテンステッチをするときは、図案の中心から始めましょう。
端から針を出し、反対側の端に入れます。少しずつ隣に移動しながら、針の出し入れを繰り返し、図案の半分を埋めていきましょう。
半分を埋め終わったら、裏から中心に戻ります。
残りの半分も同じように、端から端まで糸を渡して埋めていけば完成です。
縦・横・斜めと、刺す方向で仕上がりが変わるので、考えてから刺してくださいね。
サテンステッチで隙間ができてしまうとキレイに見えないので、後から埋めて整えるといいですよ。
⑤ チェーンステッチ
チェーンステッチは、小さなループをつなげていく刺し方。太いラインや、面を埋めたいときにもおすすめです。
裏から針を出したら、同じ位置に針を入れて真上に針を出します。出した針に糸を引っ掛けて、上に向かって糸を引き締めましょう。
これでループが1つできるので、ここからは繰り返しです。
引っ掛ける糸がよじれないようにしながら、ループの大きさを揃えるとキレイに見えますよ。
⑥ クロスステッチ
クロスステッチは、糸をクロスさせた「X」で点描画のように刺していきます。クロスステッチ用の布を使えば、1マスがわかりやすいので、図案を写さなくてもOKです。
クロスして上に重なる糸の向きを揃えるのが、キレイに見せるポイントですよ。
刺繍は基本から始めよう
刺繍にはいろいろな道具やステッチがあります。すべての道具を揃えなくても始められるので、必要なものから揃えていきましょう。
ステッチもまずは基本的なものから練習していくのがおすすめですよ。