刺繍糸ではなく、リボンを使う「リボン刺繍」。立体感のある仕上がりがかわいいですね。しかし普通の刺繍との違いなどわかりづらいことも。何から覚えたらいいのか迷いますよね。
そこで今回は、リボン刺繍のやり方についてご紹介します。
リボン刺繍と糸の刺繍は違う?
リボン刺繍は、糸の刺繍と基本的には同じ。立体的な仕上がりになるので、とくに花びらの刺繍にぴったりです。
リボンの質感や幅の広さなど、糸とは違う素材を生かした刺繍を楽しみましょう。
リボン刺繍に必要な道具は?
リボン刺繍には、専用の針と刺繍用リボンを使います。
専用の針は、リボンを通しやすいよう穴が長くて太めです。
リボンは、幅も色も素材も豊富。幅の広いリボンには太めの針を、幅が狭いリボンには細めの針を使いましょう。
ニット地用の先が丸くなった刺繍針もありますが、これは軸となる糸にリボンを通すステッチなどで使用するものです。
リボン刺繍の基本的なやり方
リボン刺繍ならではのステッチにもいろいろな種類があります。
ここではリボン刺繍の刺しはじめと刺し終わりに加え、独自のステッチを8種類ご紹介しますね。
① 刺しはじめ
玉結びを作ってから、刺繍を始めます。
リボンの先を斜めにカットしてから針に通し、もう片方のリボンの先に針を突き刺して引き抜きましょう。
引き抜いていくと輪っかができるので、その中に針をくぐらせて引くと、玉結びができます。
② 刺しおわり
刺しおわりは、布の裏で結び目を作ってリボンにくぐらせます。
刺繍ができたら、布の裏でリボンを針に1回巻きつけ、糸を引いて結び目を作りましょう。
裏にリボンが渡っているので、そこに針をくぐらせてからカットすれば完成です。
③ ストレートステッチ
ストレートステッチは、布の裏から表へ針を出し、真っ直ぐに1目ずつ刺すステッチです。
リボンがねじれないように注意しましょう。ふんわりとした仕上がりにしたいときは、ゆるめに刺すといいですよ。
④ リボンステッチ
リボンステッチは、リボンの端が丸まって花びらのような仕上がりになります。
布の裏から表へ針を出し、リボンを平らにして布に押さえつけましょう。
図案の長さに合わせて、リボンの中央に針を刺して裏に引き抜きます。
強く引きすぎるとリボンがふんわりと仕上がらないので、注意してくださいね。
⑤ ループステッチ
ループステッチは輪っかを作るステッチです。
布の裏から表へ針を出し、リボンをステッチしたい長さに折って輪を作ります。
最初に針を出したところに、リボンを縫いとめるように針を刺し入れると、ループステッチの完成です。
⑥ アコーディオンステッチ
アコーディオンステッチは、リボンを蛇腹にして刺すステッチです。
布の裏から表へ針を出し、リボンの根本から約5cmのところで針に1回巻きつけます。
リボンの中央に針を刺して、そのまま並縫いのようにリボンを蛇腹にして針に刺していきましょう。
最初に針を出したところから少しずらした場所に針を入れて、布の裏に引き抜きます。
針に巻きつけたリボンをゆるめないよう気をつけてくださいね。最後に形を整えて完成です。
⑦ スパイダーウェブローズステッチ
刺繍糸で作った軸にリボンを通し、バラの花のように仕上げるステッチ。
25番の刺繍糸を2本どりにし、中心から外に向かって放射状に5本刺しましょう。
リボンを通した針を、刺繍糸の中心のすぐそばの布裏から出して、1本おきに交互にくぐらせていきます。リボンをねじりながら、ボリュームが出るようにするのがポイントです。
軸にした刺繍糸が見えなくなるまで繰り返し、最後に裏へ引き抜いて糸始末をすれば完成です。
⑧ ギャザードローズステッチ
ギャザードローズステッチは、リボンを糸で縫ってひだを作り、ふんわりとした花びらのように仕上げるステッチ。
針にリボンを通して結び玉を作り、布の裏から図案の中心に針を出します。
別の針に刺繍糸を通し、リボンの約10cmほどをぐし縫いしましょう。ぐし縫いは並縫いをより細かくした縫い方です。
縫った糸を引いてリボンにひだを作り、はじめに刺した位置の近くに針を入れ布裏へ出しましょう。それから中心に針を出し、ギャザーの間を2回ほど縫ってとめます。
リボンを刺した針を裏へ引き抜き、結んでとめれば完成です。
⑨ バスケットフィリング
バスケットフィリングは、かごの網目のようになるステッチです。
ストレートステッチで、縦のラインを数本刺します。
ニット地用の針にリボンを通して、縦に刺したリボンに交互にくぐらせていきましょう。
下から上に、繰り返していけば完成です。
⑩ レゼーデイジーステッチ
レゼーデイジーステッチは、リボンらしいボリュームが出る基本的なステッチです。
布の裏から表へ針を出し、同じ穴に針を入れたら、入れた位置の直線に針を出します。
出した針にリボンを引っかけ、引き抜きましょう。リボンがねじれないようにかけてくださいね。
リボンの輪ができたら、最後に針を引き抜いたところのすぐ上に、輪を固定するようにして布裏へ針を入れれば完成です。
基本のやり方を覚えてリボン刺繍を楽しもう
リボン刺繍には、糸の刺繍とは違った独自のステッチがあります。とくに立体的な花びらの表現にぴったりですよ。基本的なやり方を覚えて、ぜひリボン刺繍を楽しんでくださいね。