「オートクチュール刺繍」は、オーダーメイドドレスなどの装飾に用いられてきた伝統的な刺繍です。

中でも、特殊なかぎ針を使うリュネビル刺繍という技法がよく知られています。そこで今回は、リュネビル刺繍のやり方や道具などをご紹介します。

オートクチュール刺繍とは?

オートクチュール 裁縫 ハンドメイド ミシン

オートクチュール刺繍は、高級仕立て服を手がける有名なアトリエで愛されてきた伝統的な刺繍です。

オートクチュール刺繍の中でも有名なリュネビル刺繍は、フランスのリュネビル地方が発祥元。クロシェというかぎ針を使って刺繍を施します。

クロシェを使うことでビーズやスパンコールなどのパーツを縫い付けが素早くキレイに刺せるのです。その技法や技術はなんと19世紀から今日に至るまで受け継がれてきたとか。

続いてリュネビル刺繍に必要な道具ややり方をご紹介していきます。

オートクチュール刺繍|必要な道具は?

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オートクチュール刺繍の技法であるリュネビル刺繍に必要な基本的な道具が6種類あります。

①クロシェ

クロシェというかぎ針を用意しましょう。針先にいくつかサイズがありますが、もっとも使われるのが80番です。

リュネビル刺繍は、クロシェをペンのように持って刺繍していきます。

②刺繍枠

刺繍枠は、両手をあけられるものが必要です。

足付きや、台上でテーブルのように使うタイプ、椅子に腰掛けて腿の裏で挟むタイプなど、さまざまな刺繍枠がありますよ。

③糸立て

リュネビル刺繍は糸を引き出しながら刺していくので、糸立てを使うとテーブルの上でボビンが転がりません。

必須というわけではありませんが、あると便利です。

④糸

糸は、ミシン糸よりも毛羽立ちが少なく細いフィラガンがおすすめ。

初心者はぜひフィラガンを使ってみましょう。

⑤糸通しビーズ・スパンコール

クロシェを使うリュネビル刺繍は、ビーズやスパンコールを糸に通した状態にしておく必要があります。

糸にひとつひとつ細かいパーツを通して準備するのは大変なので、あらかじめ糸を通してあるものを使うのがおすすめです。

⑥生地

オートクチュール刺繍の生地には、これといった指定はありません。お好みの生地を使いましょう。

ただし、刺繍枠にはめると伸びてしまうニットやカットソーなどはあまり向いていないので、知っておいてくださいね。

おすすめは、オーガンジーのように手元が透けて見やすい生地です。

オートクチュール刺繍|リュネビル刺繍の手順

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ビーズとスパンコールのステッチをご紹介します。

①糸通しビーズをフィラガンに移す

束になっている糸通しビーズの1本を引き抜き、片方の端に固結びを作ります。ギュッと引きしめずに、輪っかができた状態にしましょう。

輪っかにフィラガンを通して、2本一緒に引きしめます。

糸端をつまんで、フィラガンの方向に向くようならしておきましょう。

テーブルなどの上に置いた状態で、慎重にビーズをフィラガンに移していきます。すべて移すと多すぎるので、すぐに使う量だけにしておきましょう。

必要なビーズを移したら、2本の糸を外します。引っ張るだけで、簡単に外れますよ。

②チェーンステッチを刺す

クロシェを始まりの位置に刺し、裏側から針先に糸をかけて糸端を引き出しておきましょう。

引き出した糸端を押さえたまま、少し先にクロシェを刺し、糸を奥から手前に回しかけます。

糸をかけた方向に半回転させて、クロシェを引き抜きましょう。

引き出したら逆半回転させて糸のねじれを直します。

小さな輪っかになっているので、そのままクロシェを少し先に刺し、先ほどと同様に糸をかけて引き出しましょう。

これでチェーンステッチが1つ完成です。

今度は逆半回転させず、そのまま始まりの位置に戻って、さらにもう1つチェーンステッチをします。

③ビーズをとめていく

クロシェをビーズの大きさ分先に刺します。

もう片方の手でビーズを1つクロシェの後ろに持っていき、糸を針先にかけて半回転させましょう。

引き抜いてクロシェを逆回転させると、1つ完成です。

これを繰り返してきましょう。

④チェーンステッチを刺す

刺しおわったら、進行方向にチェーンステッチを1つ刺しましょう。

同じ穴にクロシェを刺してもう一度チェーンステッチを刺すと、小さな結び目になります。

同じことを全部で3回繰り返し、小さな結び目を3つ作って完成です。

オートクチュール刺繍を楽しもう

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オートクチュール刺繍は、有名なオートクチュールを手がけるアトリエで愛され続けてきた伝統的な刺繍。

クロシェというかぎ針を使ったリュネビル刺繍が、その代表的な技法です。

ビーズやスパンコールを使った豪華な刺繍を、ぜひ楽しんでみてくださいね。