水筒やタンブラーのパッキンや底になにやら黒ずみが...。それはカビかもしれません。
水筒は抗菌加工されていますが、不衛生な使い方をしているとカビが発生してしまいます。とくに飲み残しや水分が残りやすいパッキン部分や水筒の底にはカビが発生しやすいんです。
そこで今回は水筒にできたカビの落とし方を詳しく説明します。
もくじ
水筒のパッキンや底にカビが生える原因は?
使い終わったあと、水筒を洗い、きちんと乾かしてから収納していればカビが生えることはまずありません。
しかし、汚れが残っていたり、水分が残ったまま放置したりすると、水筒にもカビが発生してしまいます。カビはエサとなる汚れがあり、湿度が高い場所であればどこにでも現れるからです。
水筒の場合は、ゴムパッキンや底などによく見られます。これはゴムパッキンと水筒の隙間に汚れや水が残りやすく、底も濡れたまま放置されることが多いからです。
水筒に黒ずみなどの汚れを見つけたときは、カビが生えていると考えてこれから紹介する方法で洗ってくださいね。
水筒のカビ取り|どんな洗剤を使えばいい?
水筒のカビ取りには、下記の3つのいずれかを使う方法がおすすめです。
②クエン酸
③アルコール
なお、カビの除菌でよく使われる『キッチンハイター』などの塩素系漂白剤は、水筒には使わないようにしましょう。
水筒の内側はステンレス素材のものが多く、強力な塩素系漂白剤を使うとメッキが剥がれるなどのトラブルを引き起こしてしまうからです。
水筒のカビ取り|①酸素系漂白剤で掃除
酸素系漂白剤を使って水筒のカビを落とすときは、次の手順で進めてください。
蓋やゴムパッキンなどを外す
水筒本体と蓋・ゴムパッキンなどは別々で洗うのではずせるものはすべて外す。
洗い桶にお湯を張り酸素系漂白剤を規定量溶かす
蓋やゴムパッキンをつけおきするために酸素系漂白剤を溶かしたお湯を用意する。40〜50度くらいが一番効果が高い。
酸素系漂白剤の液に蓋やゴムパッキンを浸す
蓋やゴムパッキンはそのままつけて放置する。
水筒にお湯を入れる
次に水筒本体に40〜50度のお湯を入れる。カビができた部分が浸るように。
酸素系漂白剤を入れる
500mlに対して小さじ2分の1杯ほど入れる。
フタはせずに1時間ほど放置する
水筒内では酸素が発生する。フタをすると内圧が高まり、破裂する危険があるので注意。
蓋やゴムパッキン、水筒の中をよくすすぐ
蓋やゴムパッキンは取り上げ、水筒は中のお湯を捨てて流水ですすげば完了。
つけ置きのお湯は、日本製のオキシクリーンの場合、お湯1リットルに対し、付属のカップ1/4程度を溶かして作りました。
水筒本体を酸素系漂白剤をとかしたお湯につけおきすると、水筒の外側のコーティング材などが剥がれてしまうことがあるためやめてください。ゴムパッキンや蓋とはわけて洗いましょう。
水筒のカビ取り|クエン酸で掃除
クエン酸にも除菌効果があります。クエン酸がてもとにあれば試してみてください。
蓋やゴムパッキンなどを外す
水筒本体と蓋・ゴムパッキンなどは別々で洗うのではずせるものはすべて外す。
洗い桶にお湯を張りクエン酸を溶かす
蓋やゴムパッキンをつけおきするためにクエン酸を溶かしたお湯を用意する。お湯のほうがクエン酸が溶けやすい。
クエン酸水に蓋やゴムパッキンを浸す
蓋やゴムパッキンはそのままつけて放置する。
水筒にお湯を入れる
8分目くらいまでお湯を入れる。カビ部分が隠れれば問題なし。
水筒にクエン酸を入れる
500mlに対してクエン酸大さじ1杯ほど入れ、少し混ぜてしっかり溶かす。水筒の大きさにあわせてクエン酸の量を調整する。
1時間ほど放置する
放置することでクエン酸がカビに作用する。汚れ具合に合わせて放置時間を調整する。
クエン酸水を捨て、よくすすぐ
クエン酸の溶けた水を捨て、蓋やゴムパッキンも取り上げたら流水でよくすすいで完了。
クエン酸のかわりにお酢を使うこともできます。お湯:お酢=10:1の割合で溶かして水使いましょう。ただし、お酢の種類はポン酢などの調味酢は避けて、ベーシックな食酢を使ってください。
水筒のカビ取り|アルコールで掃除
70〜80%のアルコールでカビを除菌できます。『パストリーゼ』などアルコール度数の高いものを使いましょう。
蓋やゴムパッキンなどを外す
カビをしっかり洗えるように外せるものはすべて外す。
アルコールを含ませたキッチンペーパーでカビを取る
アルコールを含ませたキッチンペーパーかティッシュでカビを拭き取る。カビを広げないように使い捨てる。
新しいキッチンペーパーで周りを拭く
キッチンペーパーなどを新しいものに変え、再びアルコールを含ませて拭く。カビの周りを広め、全体的に拭く。
いつもどおり水筒を洗う
カビを取り除いたら水ですすぎ、いつもどおり洗えば完了。
アルコールでは黒カビによる黒ずみまでは落とせないこともあるので、その場合は酸素系漂白剤を使いましょう。
水筒のカビ取り|予防対策にできることは?
水筒にカビができると落とすのが面倒ですね。普段からカビができないように気をつけるに越したことはありません。
水筒の中身は入れっぱなしで放置せず、使い終わったらすぐ洗うようにしましょう。
普段からゴムパッキンや蓋を外し、底までしっかり洗っておくとカビができにくくなります。100均などで柄付きブラシもあるので、水筒を洗いやすくする道具を用意しておくと便利ですよ。
即席の簡易ブラシは使い捨てできて便利
柄付きブラシがなければ割り箸などにカットしたスポンジを挟み、輪ゴムでとめれば簡易的な柄付きブラシになります。使い捨てで後片付けも楽ちんなので試してみてくださいね。
また、洗ったあとはしっかりと乾かすことを忘れずに。せっかく洗っても濡れたままだとカビが発生しやすくなります。
特にゴムパッキンや水筒の底には水が残りやすいので、しっかり乾燥させましょう。珪藻土のボトル乾燥スティックなどを使うのもおすすめです。
水筒のカビ取り|NG行為がある?
水筒のカビを落とすときに、注意したいことがいくつかあります。これをすると水筒が傷ついてかえってカビが生えやすくなるので注意しましょう。
強くこする
水筒のなかに使われるステンレス素材は、フッ素コーティングされています。これをタワシや硬いスポンジなどでこするとコーティングが剥がれて汚れやすくなります。
塩素系漂白剤を使う
「キッチンハイター」などの塩素系漂白剤は強い洗剤なので、水筒内のコーティングを剥がす恐れがあります。サビなどの原因にもなるので使わないでください。
食洗器を使う
水筒の素材にもよりますが、食洗機を使うと強い水流や乾燥の熱風で水筒が傷ついてしまいます。食洗機が使えるかどうかは水筒の取扱説明書を確認しましょう。
水筒のパッキンや底にできるカビを防いで清潔に使おう
水筒にカビができてしまうと不衛生ですよね。そのまま使い続けていいのか悩んでしまうと思います。
しかし、きちんとカビ菌を除菌できれば問題なく使えますよ。酸素系漂白剤など、水筒を洗うための洗剤や道具は揃えておきたいですね。
カビを落とすことができたら、再発させないように正しく洗いましょう。隅々まで洗って、しっかり乾燥させることを守れば水筒のカビは予防できます。普段からぜひ心がけてくださいね。