どこのおうちにもある調味料の「お酢」。料理のときに使うのはもちろん、実はお掃除にも使えるってご存知でしたか?興味はあるけど使い方がわからない…という人も多いと思います。
そこで今回は、お酢でおうちのなかを掃除するときの使い方や、どんな汚れを落とせるのかについてご説明します。
お酢で掃除ができるってホント?水垢も落とせる?
「お酢で掃除をする」というのが、どうもピンとこない人も多いと思います。まずはその仕組みからご説明します。
お酢は「酢酸(さくさん)」と呼ばれる酸性の性質をもつ物質を含んでいます。これがツーンとした臭いやすっぱさの元になるものです。
この酢酸は雑菌がふえるのを抑えるはたらきがあるので、雑菌が原因のドロドロした汚れに効果を発揮します。また、アルカリ性の性質をもつ水垢などの汚れを中和して落ちやすくしてくれるんです。
もちろん、酸性の性質はあっても調味料として使われるものなので、体に害はありませんよ。
お酢を使った掃除方法は?
お酢を掃除に使うときは、特製のお酢スプレーをつくると便利です。
市販のスプレーボトルに、水とお酢を1:1の割合で入れてまぜあわせるだけです。あとは洗剤と同じように汚れに吹きつければいいので簡単です。スプレーボトルがなければ原液のまま、汚れに直接ふりかけて使うのもアリです。
ちなみに、お酢にもいろいろ種類がありますが、穀物酢やビネガーを選んでください。ポン酢やすし酢など調味料が含まれるものを掃除に使うとベタつく原因になるので注意しましょう。
お酢で掃除できる場所は?
お酢は雑菌や水垢が発生しやすい水回りのお掃除に効果を発揮します。それぞれ場所ごとのお掃除法を見ていきましょう。
キッチン
キッチンのシンクは水垢がでやすく、雑菌も繁殖しやすい場所です。お酢をスプレーしてスポンジでこすり洗いしましょう。
蛇口のつなぎ目などにできた水垢には、お酢にひたしたキッチンペーパーを貼りつけて数分放置してください。頑固な水垢でも中和されてやわらかくなります。
また、お酢は雑菌の繁殖を防いでくれるので、排水口や三角コーナーに吹きかけると臭いを消してくれます。
洗面所
鏡やシンクの水垢と、排水口の汚れが落とせます。頑固な水垢には、キッチンと同じようにキッチンペーパーを貼りつけて使ってください。
お風呂
お風呂でも水垢と排水口の汚れに使えます。ただ、お風呂の水垢はキッチンや洗面所よりも頑固なので、キッチンペーパーを貼りつけておく時間を少し長めにするといいですよ。
お風呂上がりにお酢のスプレーを床や壁にふりかけておくとカビの発生を予防できるのでおすすめです。
トイレ
尿のしぶきや水垢はアルカリ性の汚れなので、お酢スプレーをかけてこすり洗いすればキレイに落ちます。また、トイレに充満するアンモニア臭も中和してかき消してくれます。
お酢のスプレーを常備しておいて、用を足したあとに便器のなかに吹きつけると汚れやアンモニア臭がつくのを予防できます。
お酢で掃除するときに気をつけることは?
お酢を掃除で使うときに一番気をつけたいのが、「塩素系漂白剤との併用」です。
『カビキラー』や『カビハイター』などの塩素系漂白剤と酸性の性質をもつお酢を混ぜると有害な塩素ガスが発生します。「混ぜるな危険」と記載のある塩素系の洗剤と酸性の物質は併用しないでください。
とくに排水口の掃除に塩素系漂白剤を使っている人も多いと思いますが、どちらか一方を使ったあとはもう一方は使用を控えましょう。
また、鉄や大理石などにお酢をかけると素材を傷める恐れがあるので、使う前に素材をチェックすることも忘れずに。
お酢の臭いが気になる人は「クエン酸」がおすすめ
お酢はすぐに使えて便利ですが、どうしても気になるのがその臭い。蒸発すれば薄れてきますが、掃除中はツンとする臭いがついてまわります。
臭いが苦手という人は、「クエン酸」を使いましょう。クエン酸はお酢と同じ酸性の性質をもつ物質で、水に溶かせば臭いを気にせずお酢と同じように使えます。
スプレーボトルに水200mlにクエン酸小さじ1杯を入れて溶かせばクエン酸水のできあがり。100均などで安く手に入るので、ぜひ試してみてください。
お酢やクエン酸を使って色んな場所を掃除しよう
洗剤を買おうと思うと、場所にあわせたものがたくさんあって使い分けに困ってしまいますね。でも、お酢やクエン酸なら場所を選ばずどこにでも使えて便利ですよ。
お酢やクエン酸水を場所ごとに用意しておいて、思い立ったときの掃除や汚れ予防に活用してください。それだけで毎日の家事がもっとラクになりますよ。