クローゼットの奥にしまっておいた大切な洋服。久しぶりに着ようと思って取り出すと、黒いカビが生えていたなんて経験はありませんか?
カビが生えてしまうと捨てるしかないのかな…とがっかりするかもしれませんが、ちょっと待って!
今回ご紹介するカビの取り方で、服や衣類をキレイに除去できるかもしれませんよ。さっそく見てみましょう。
もくじ
服や衣類にカビが発生する原因は?発生しやすい環境は?
そもそも、しまっているだけの服にカビが発生するのはどうしてでしょうか。
原因はクローゼットや押入れ、引き出し内の「環境」にあります。クローゼットなど収納場所のなかは、空気がこもりやすく、高温多湿になりがち。
実は温度25℃以上、湿度75%以上でホコリなどの汚れがあれば、どこでもカビは繁殖します。
とくに梅雨〜夏の時期はジメッとしやすいので要注意。服が湿気を含んで湿っているように感じたら、一度総点検した方がいいかもしれませんね。
服や衣類につくカビはどんな種類がある?
「服や衣類につくカビ」には大きく2種類があります。落としやすさがまったく違うのでまずは「カビがどんな色か」を確認しましょう。
- 黒カビ
- 白カビ
見分け方は簡単で、白いホコリのような「白カビ」と黒くシミのように広がる「黒カビ」です。それぞれの特徴をチェックしてみましょう。
白カビ
黒など色の濃い服で目立つのが「白カビ」。
ホコリのような見た目の通り、白カビは生地の表面に広がっているだけのことが多いので、軽く除菌してあげるだけで簡単に退治できます。
黒カビ
白い服で目立つのが、点々と広がる黒カビの汚れ。
黒カビは繊維の奥深くまで根を下ろし、表面的に掃除しても根本まではうまく落とせません。
かなり落としにくい汚れなので、黒カビができた場合には「漂白剤」を使った生地の奥までの除菌漂白が必須なんです。
服や衣類のカビの取り方|必要な道具は?
- 白カビ取り
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 『ワイドハイター』などの液体の酸素系漂白剤
- 黒カビ取り
- 『ワイドハイター』などの液体の酸素系漂白剤
- 洗面器(洗面所のシンクでも可)
- 綿棒
- 熱湯
- ゴム手袋
カビを退治するには、除菌効果の高い「アルコールスプレー」や「酸素系漂白剤」を使うのがおすすめ。どちらも繊維には負担の少ない洗剤なので色柄ものでも安心して使えます。
まずは簡単な白カビの落とし方からご紹介します。手軽にできるので、見つけてすぐの応急処置としても向いていますよ。
服や衣類のカビの取り方|白カビの落とし方は?
白いカビは服の表面だけについているので落とすのは簡単。「アルコール除菌→漂白剤で洗濯する」だけでイヤな臭いまでしっかり洗い流せますよ。
- カビを払い落とす一度外に出て、服をはたいてカビを振り落とす。
- アルコールスプレーをかける表面のカビが落ちたら、除菌のためアルコールスプレーをたっぷり吹き付ける。
- 漂白剤で洗濯する酸素系漂白剤を加えて洗濯機で洗う。
- 干す完全に湿気が取れるまでしっかり干したら完了。
実はカビはアルコール消毒が大の苦手。生地に染み込むようにたっぷり吹き付けておけば、再発することもなくしっかり退治できますよ。
服や衣類のカビの取り方|黒カビの落とし方は?
黒カビは繊維深くまで染み込んで根を張るので、落とすのには洗剤がしっかりと染み込む「つけおき」がおすすめです。
- 綿棒で漂白剤をカビに塗るまずは綿棒でカビ一つひとつに酸素系漂白剤を直接塗りこんでいく。
- 洗面器に漂白液を用意する洗面器に熱湯と酸素漂白剤をくわえて液をつくる。水量に合わせた量を計っていれる。
- つけおき洗いする漂白液に服を浸して30分〜2時間放置する。汚れの落ち具合を都度確認。
- すすぐカビが落ちているのが確認できたら、取り上げてよくすすいで洗剤を落として完了。
漂白剤は熱湯に混ぜて使うと漂白力が高まります。一方で繊維を傷めるのも早くなるため、ふだんは熱湯の使用を避けましょう。
なかなか落ちないからといって、ブラシなどでこするのはNG。カビが繊維の奥に入り込んでしまう可能性があります。換気をしながら黒カビ落としは慎重に取り組みましょう。
さらに効果を高めたいときは「粉末の酸素系漂白剤」を使うのがおすすめ。粉末の酸素系漂白剤は液体のものよりも強力で、除菌漂白力も抜群。
ふだんの洗濯にも使えるので、ひとつ用意しておくと染み抜きなど、何かと重宝しますよ。
服や衣類のカビの取り方|クリーナーでカビ予防
これ以上被害を広げないためにも、カビの原因となるものをいくつか改善してみましょう。
洗濯槽のカビ予防
洗濯槽はこまめに掃除をしていないと目に見えない裏側の部分でカビが繁殖します。このカビが洗っているときに洋服につき、クローゼットなどで保管しているときに徐々に広がります。
2ヶ月に1回ほどを目安に市販の洗濯槽クリーナーを使って掃除し、洋服にカビ菌がつかないようにしましょう。
クローゼットのカビ予防
クローゼットや押入れでカビがついたなら、その空間自体にカビ菌が広がっている可能性があります。
ほかの洋服なども取り出してカビがついていないか一度確認しましょう。クローゼット内の壁や天井にカビがついている場合は、アルコール除菌スプレーで拭き取ってください。
カビ予防には除湿も大切
服をしまっている場所にもカビの対策をほどこしましょう。簡単なのは除湿機や除湿剤を使って「湿度」をコントロールすることです。
大きいクローゼットなら除湿機、引き出しにコンパクトな除湿剤を置いたり、こまめに換気したり、新聞紙を置くのも有効です。おうちにあった除湿方法を探してみてくださいね。
服や衣類のカビの取り方|おすすめグッズ4選
服についたカビを取り除くのに便利なアイテムをいくつかご紹介します。そもそもカビが生えるのを予防するためのアイテムもあるので、あわせて見てみましょう。
『防カビ侍 アルコールタイプ』(純閃堂)
収納する前のカビ予防に使ってほしいのが「防カビ侍」。このスプレーを服の表面に掛けてコーティングすれば、カビの胞子を寄せ付けません。
6ヶ月以上もカビが生えるのを予防できますよ。
『カビホワイト 衣類のカビ取りスプレー』(ビーワンショップ)
スプレーするだけで手軽にカビ取りができる人気のカビホワイト。カビの餌となるバクテリアも除去してくれるので、カビ予防にもなります。
使い方は直接吹き付けて、15分放置するだけ。アルコールタイプなので衣類を傷めず、かばんやお財布などの革製品にも使えますよ。
『暮らしの過炭酸ナトリウム』(ミヨシ石鹸)
粉末の酸素系漂白剤は「過炭酸ナトリウム」という成分が主成分。汚れやカビなどを分解する力をもつ酸素の泡が出るのが特徴です。
繊維への負担は小さいので色柄物の洗濯に使っても大丈夫なのがうれしいポイントです。
『ハイター』(花王)
白い服にできた黒カビであれば「衣料用の塩素系漂白剤」を使うのがおすすめ。塩素系漂白剤は黒カビの頑固なシミも撃退できる力を持っています。
色落ちするので白い服にしか使えませんが、根本からカビを破壊し臭いも完璧に取り除いてくれますよ。
服や衣類についたカビとサヨナラしよう
服についたカビは見るだけでショックを受けてしまいますね。ただ、洋服の種類によっては問題なく落とせるので安心してくださいね。
カビ汚れをキレイに取り除ければ、またおしゃれを楽しめますよ。大切な服を着てお出かけしましょう。