洋服を買ったあと、洗濯しようと思ったときに「アンゴラ」という見慣れない素材表記を見て、普通に洗っていいのかな…と困った経験はありませんか?

ここでは、馴染みのないアンゴラとはどういった素材なのか、その特徴と洗濯方法を紹介します。コツさえおさえれば、おうちでもふんわり感を保ったまま洗えるようになりますよ。

アンゴラはおうちで洗濯してもいい?

手洗いできる 洗濯表示

「アンゴラ」とは、ウサギやヤギの毛からできた繊維のことをいいます。毛がまっすぐで抜けやすいので同じ動物繊維のなかで、実はウールよりもデリケートな素材なんです。

なので、生地に混ぜられている比率が少なければおうちでも問題なく洗濯できますが、アンゴラの比率が多ければ多いほどおうちでの洗濯はむずかしくなってきます。

まずはアンゴラの繊維がどれだけ使われているかをタグを見て確認しましょう。数%くらいであれば洗濯表示が「手洗い」になっているはず。この場合は洗い方を守ればおうちで十分洗えますよ。

アンゴラの洗濯は「手洗い」が基本!

アンゴラニット生地

用意するもの
必須
『エマール』などの中性洗剤
『レノア』などの柔軟剤
洗濯ネット
洗面器

洗濯できるとはいえ、デリケートな生地であることは変わりありません。最大限繊維に負担をかけないために、普段使いの洗剤は避けて『エマール』などの中性洗剤を使いましょう。

そして、手洗いのなかでも一番繊維に負担がかからない「つけおき洗い」で洗います。生地に強い力をかけないように注意しながら進めましょう。

アンゴラの洗濯手順

洗浄液をつくる

洗面器に水を張り、水量にあわせて洗剤を加える。少量でOK。

つけおきする

洗面器に入るくらいに服を軽くたたんで洗浄液に入れる。5分ほどつけておく。

ゆすり洗いする

液に浸したままニットを前後左右にゆすり、汚れを振り落とす。

すすぐ

洗浄液を流し、キレイな水に交換して洋服の洗剤をすすぐ。2〜3回やれば十分。

柔軟剤ですすぐ

少量の柔軟剤を溶かした水に入れ、洋服に柔軟剤を含ませる。

脱水

軽くたたんで洗濯ネットにいれ、洗濯機の脱水に1分ほどかける。

干す

手で形を整え、生地が伸びないように平干しすれば完了。

ニットなどであれば、ついている汚れはホコリや汗など軽いものがほとんど。洗剤を溶かした水に浸すだけでも十分キレイにできますよ。

アンゴラの洗濯で注意が必要な点は?

アンゴラはとてもデリケートな繊維なので、洗濯のときは傷めないように注意しましょう。雰囲気を損なわず洗うため、次のことを意識しながら洗ってみてくださいね。

アンゴラの洗濯での注意

できるだけ短時間で洗う

手洗いで洗っても、どうしても生地には負担がかかります。洗濯のときはできるだけ短時間ですませるのがコツ。水につけるのは10分以内、脱水も1分ほどを目安にテキパキ進めていきましょう。

平干しにする

ハンガーに吊って干すと吸った水分の重みで上下に伸びてしまいます。型崩れを防ぐため、水平になるように干しましょう。平干しネットがあると便利ですが、ピンチハンガーの上面にのせるだけでも平干しはできますよ。

アンゴラは洗濯せずにキレイにする方法も!

アンゴラが多く使われているニットやコートは、洗濯表示に「水洗い不可」のマークがついている場合もあります。この場合はおうちでは洗濯できませんが、簡単なケアであればできます。

定期的に次の方法で手入れしてあげてください。

アンゴラを洗濯せずにキレイにする方法!

汚れを拭き取る

襟や袖口など汚れが気になる部分があったら、濡らした布やティッシュなどを使って叩くように拭き取りましょう。生地全体を濡らすことなく汚れを取り除けます。

ひどい汚れであれば中性洗剤を薄めて使ってもかまいません。その場合は水拭きで洗剤を拭き取るのも忘れないでください。

スチームをあてて干す

臭いが気になる場合はアイロンのスチームを当てるのがおすすめ。水蒸気には汗の臭いを分解して取り除いてくれる力があります。

さらに、型崩れがもとに戻る効果も。手で整えながらたっぷり蒸気を含ませ、しっかり乾かせば洗濯しなくてもキレイになりますよ。

大切なアンゴラ素材の洗濯はプロを頼るのが安心

アンゴラが使われた服はとってもデリケート。大切なコートやニットなどは無理して洗わず、クリーニングに出すのが最も安心です。

風合いを保ちながらキレイになれば、アンゴラの服をもっと長く楽しめますね。