おうちのなかでも特に汚れがたまるキッチン。大掃除ともなると一年分の汚れを掃除するので手間がかかりますよね。あらかじめ汚れの特徴や、どのくらい汚れているかを確認し、うまく順番を立てれば効率的に掃除を終わらせられますよ。
そこで今回は、キッチンの大掃除についておすすめの手順などをまとめてご紹介します。
キッチンの大掃除はどこを掃除する?
キッチンの大掃除は次の5つのブロックにわけて考えていきます。一気に全部を掃除した場合、スムーズにいけば3時間かからずに終わりますよ。
① 換気扇(ファン、カバーなど)
② コンロ周り(グリル、五徳など)
③ シンク周り(排水口、蛇口など)
④ 床・壁・タイル
⑤ 家電(レンジ、冷蔵庫など)
一番汚れが多いのは換気扇とコンロ・シンク周り。あとは拭き掃除などで簡単に終わるので、①→⑤の順に進めればOK。①〜③をどう掃除するかがスムーズにいくかどうかのカギです。
大掃除でキッチンをキレイにするコツは?
キッチンの大掃除をする上でいくつか効率的に進めるためのルールがあります。ここではそのコツをご紹介します。
「高い所→低い所」の順に掃除する
これは掃除の鉄則で、低い場所をキレイにしたあとに高い場所を掃除するとまたホコリをかぶって二度手間になる可能性があります。
換気扇周りや吊り戸棚を終わらせ、その後コンロ・シンク、コンロ下・シンク下、床と進めると効率的です。
時間がかかることから先にやる
「汚れがひどい場所=時間がかかる場所」を見るとついついあとに回したくなりますよね。でも、大掃除のように時間をかけて掃除するときは、汚れた場所から手をつけた方が効率的に進められるんです。
汚れがひどいものは基本的に「つけおき」したほうが落ちやすくなるので、その待ち時間でほかの掃除に取り掛かれます。油汚れがこってりついた換気扇やグリルなどから始めましょう。
キッチンの大掃除は何を準備すればいい?
- 必須
- 『キッチンマジックリン』などのアルカリ性洗剤
- 『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤
- スポンジ
- 重曹
- クエン酸
- 掃除機
- 歯ブラシ
- 雑巾(キッチンペーパーでも可)
- ゴム手袋
- あると便利
- 『ジフ』などのクレンザー
- 『激落ちくん』などのメラミンスポンジ
- 『カビキラー』などの塩素系漂白剤
大掃除ともなると用意するものも少し多め。これと全く同じでなくても、おうちにある掃除道具でまかなえる場合もあります。すべてあらためて買い直す必要はありませんよ。
キッチンの大掃除の手順は?
キッチンの大掃除は先ほどの「高い所→低い所の順に」「時間がかかることから先に」のポイントを踏まえて次の手順で進めましょう。
① 換気扇(ファン、カバーなど)
換気扇は汚れがひどく、大掃除のタイミングでしか掃除をしない、という人も多いはず。キッチンのなかでも特に掃除の優先順位が高い場所です。
「換気扇のファンやカバーなどのつけおき→レンジフードの拭き掃除→その他の掃除→ファンの洗い」と進めましょう。
換気扇の電源を抜く
突然動き出さないように、まずはプラグを抜くか電源を切る。
換気扇カバーやフィルターを外す
換気扇をおおうカバーやフィルターを取り外す。外し方は取扱説明書を確認。
ファンを外す
カバーやフィルターを外すと、そのなかにファンが固定されている。ネジを取るなどして外す。
シンクで洗剤に浸す
外したパーツをすべてシンクに移し、アルカリ性洗剤を吹きかける。ガンコな油汚れなら、シンクにお湯を張ってとそこにアルカリ性洗剤を混ぜ、つけおきすると効果的。
放置する
直接洗剤を吹きかけた場合は5〜10分、つけおきする場合は2時間ほど放置。その間、別の掃除に取り掛かると時間がムダにならない。
レンジフードを拭き掃除する
レンジフードの内外を拭き掃除する。内部はデリケートなので、直接洗剤を吹きかけるのはNG。雑巾かキッチンペーパーにアルカリ性洗剤を吹きかけてから拭く。水拭きと乾拭きで仕上げる。
つけおきしたアイテムの汚れをこする
時間がたったらスポンジや雑巾などで汚れをこすり落とす。最後にキレイな水ですすげば完了。しっかり乾燥させてから元通りに戻す。洗剤が浸透しているのでスルっと落とせる。
② コンロ周り(グリル、五徳など)
コンロの周りも油汚れが多く、ガスコンロであれば五徳にはガンコな焦げがついていることも。ここも始めに手をつけておきたい場所です。
五徳をつけおきする
五徳やバーナーキャップ、魚焼きグリル、排気カバーなど、外せる部品をすべて外し、換気扇と同じ方法で洗剤に浸す。換気扇と同時にやるとスムーズ。
コンロにアルカリ性洗剤を吹きかける
コンロに油汚れがついている場合は、まんべんなくアルカリ性洗剤を吹きかけ、手で触れる程度の熱いお湯をつけてしぼったタオルでおおってパックする。10分ほど放置。
コンロの汚れをこすり落とす
時間がたったらタオルを取ってスポンジでこすり落とす。細かい部分は歯ブラシを使うと便利。残った洗剤はタオルで水拭きして残らないようにする。
五徳の汚れをこすり落とす
最後に、洗剤に浸していた五徳などを取り出し、スポンジや歯ブラシでこすり洗いすれば完了。
「熱」と「時間」を使ってじっくり汚れを取れば、スッとこすり落とせます。
③ シンク周り(排水口、蛇口など)
シンク周りは「水垢」と排水口の「ヌメリ」がメインの汚れ。どちらもつけおきが必要なので、ここも早めに手をつけます。「水垢の除去→シンク磨き→排水口の掃除」の順ですすめます。
クエン酸水をつくる
スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1を混ぜてクエン酸のスプレーをつくる。
シンク周りをパックする
キッチンペーパーにクエン酸スプレーを吹きかけてたっぷりと染み込ませ、シンク全体をパックする。30分ほど放置。
水垢をこすり落とす
時間がたったら貼っていたキッチンペーパーでそのまま水垢をこすり落とし、キレイに洗い流す。スポンジやマイクロファイバークロスでこするのでもOK。
排水口にパイプ洗浄剤をかける
クエン酸をすべて洗い流したあと少し時間を置いてから、排水口のゴミを取ってパイプ洗浄剤をかけて放置する。時間はパイプ洗浄剤によってことなる。
すすいで元に戻す
パイプ洗浄剤をかけた部分はすべて水ですすぎ、元の位置に戻せば完了。
クエン酸と『パイプユニッシュ』などの塩素系の洗浄剤が混ざると有毒なガスを発生するので、キレイに洗い流してからパイプ洗浄剤を使いましょう。
④ 床・壁・タイル
床や壁などは拭き掃除がほとんど。「高い所→低い所に」を念頭に置いて、次の手順でどんどん拭いていきましょう。
いらない布に食器用洗剤をたらす
雑巾に食器用洗剤を1〜2滴垂らし、ぬるま湯をかけてクシュクシュと数回もみこむ。
拭く
布を絞って水気を切り、床や壁を拭く。ベタつく場所を重点的にこする。
水拭きする
もう1枚のいらない布を使って、洗剤で拭いた場所をすべて水拭きする。
掃除機でゴミを吸う
最後に掃除機で目に見えるような大きいゴミを取り除く。
ここでも汚れがひどい場所には「洗剤を浸して放置する」のが便利。キッチンペーパーに洗剤を含ませて貼り付け、10分ほど放置してからこするとキレイになります。
吊り戸棚や食器棚の上も忘れずに吹いてホコリを取り除いてくださいね。
⑤ 家電(レンジ、冷蔵庫)
レンジや冷蔵庫のなかは普段ほとんど掃除しないので、しっかりキレイにしましょう。ここもメインは拭き掃除です。
重曹水やクエン酸水をつくる
水200mlに重曹なら大さじ2、クエン酸なら小さじ1を混ぜて液をつくる。
洗剤をかけて放置する
レンジ内には重曹水、冷蔵庫内にはクエン酸水を吹きかけて数分放置する。
汚れを拭き取る
キッチンペーパーなどで汚れをこすり落とせば完了。
アルコールスプレーでこするだけでも大丈夫です。きっちり除菌しましょう。
キッチンの大掃除に使える便利グッズは?
キッチンの掃除用に様々な便利グッズが販売されています。大掃除にはこれらの商品を使うとキレイに、そして手早く進められますよ。
『激落ちクロス』(レック)
『激落ちくん』でおなじみのレック株式会社から発売されているマイクロファイバークロスです。細かい繊維が汚れにからみつき、ひと拭きでキレイになりますよ。5色入りなので、場所ごとに色を決めて使うと掃除がはかどります。
『キッチンマジックリン』(花王)
キッチン用の洗剤といえば、この『キッチンマジックリン』が有名。近くのドラッグストアなどでも売られています。買い物ついでに準備しておくといざというときも楽ですよ。
『超電水アクアクリーン』(協和紙工)
コストコで販売されている油汚れに強い洗浄剤。主成分が水で界面活性剤などを使っていないため、レンジや冷蔵庫のなか、魚焼きグリルなどの掃除もできます。二度拭きいらずで、簡単に汚れを落とせます。
キッチンの大掃除で注意することは?
大掃除ともなるとさまざまな洗剤を使うことになると思います。特にシンクの掃除でご紹介したクエン酸などの「酸性洗剤」と「塩素系漂白剤」の組み合わせには要注意。
混ざると体に害のあるガスが発生するので、しっかりと洗い流してから使うか、心配であれば別の洗剤に切り替えましょう。また、作業中は換気もしましょう。
時間を短縮したいがあまり、同時進行で掃除したくなりますが、洗剤の組み合わせには慎重さが必要ですよ。
来年のキッチンの大掃除をラクにするために汚れ予防のひと工夫!
せっかくキレイに掃除したら、次回の大掃除も見越して汚れない工夫をしておくと完璧です。市販の商品を活用しながら、できるだけ汚れにくいキッチンを目指しましょう。
『キッチン壁用汚れ防止シート』(東洋アルミ)
透明なフィルムタイプの汚れ防止シート。厚手で貼りやすく、気泡も入りにくいので見た目が変になることはありません。大判サイズでコンロまわりの壁をしっかり汚れから守ってくれますよ。
『換気扇の汚れ防止フィルター』(東洋アルミ)
多くの換気扇のサイズに合う、30cmサイズに切り取ってあるフィルター。磁石で取り付けるタイプで落とさずしっかりと支えてくれます。これで換気扇の油汚れがひどくなるのを防げますよ。
『レンジフードフィルター ロールタイプ』(アルファミック)
こちらは自由な長さに切って使えるフィルターです。46cm幅で11mの長さがあるので、頻繁に取り替えるおうちにぴったりですよ。
『フレームカバーNEW フリーサイズ』(東洋アルミ)
コンロのフチに油や料理のカスが入りこむのを防ぐカバー。指で押し込むようにして、コンロにグルッと貼り付けると汚れがたまらず、細かい掃除の手間を省けます。
キッチンを大掃除でキレイにしよう
キッチンには油汚れに水垢、カビ、ヌメリなど汚れがたくさんありますね。それぞれの場所にどんな汚れがあるのか特徴を理解し、あらかじめ予想しておくと大掃除をスムーズに進められますよ。
効率的に終わらせられると、リビングや玄関、お風呂などほかの掃除にすぐに取り掛かれます。大掃除を効率的に終わらせて、ゆっくり年越しを過ごせるといいですね。