「やらなきゃ」とは思っていても、なかなか重い腰をあげられない「大掃除」。毎日の家事で忙しいのに、おうち全体をキレイにするなんて大変…と思ってしまいますよね。
でも、大掃除はやり方とコツさえおさえれば簡単にできるようになりますよ。今回は大掃除をやり切るためのノウハウをご紹介します。
大掃除のやり方って?一気にやろうとすると大変!
お部屋全体をすみずみまでピカピカに!という大掃除は時間が確保できずにむじかしく、精神的にも負担だと思います。
そこでおすすめしたいのが、掃除範囲をはじめに決めて、「週末にちょこちょこ」「時間をかけずに」掃除していく方法です。
よく汚れる「キッチン」「お風呂」「トイレ」「洗面所」などの水まわりを中心に、プラスアルファで各部屋の窓・網戸や玄関、照明器具といった、ふだん掃除しないところまでキレイにできれば完璧です。
大掃除をスムーズに進めるコツは?
大掃除をスムーズに進めるにはいくつかコツがあります。時間をかけずに効率的に進めるためにも、ぜひ押さえておきたいところ。ここでは4つにまとめてご紹介します。
① 道具をはじめにまとめて用意する
まずは道具をそろえることから。後ほどご紹介しますが、大掃除ともなると用意する道具も少し多め…。ただ、はじめにまとめて用意しておけば、あとは都度選び取るだけですみます。
必要な道具をすべてそろえて1か所にまとめておけば、思い立ったときにサッと選び取ってすぐに掃除を始められますよ。
② 汚れがひどい場所から掃除する
一年間溜め込んだ汚れは、ちょっとこすったくらいではなかなか落ちないもの。落ちにくい汚れがあると掃除に取り掛かるのもおっくうになってしまいますが、ひどい汚れは洗剤につけておくことで、時間をかければ落とせます。
まずはひどい汚れがあるところから手をつけて、つけ置きしている間に別の場所を掃除すれば限られた時間が有効活用できます。
③ 汚れと洗剤の相性を見分ける
汚れと洗剤には相性があります。これを間違うとなかなか汚れが落とせず、時間ばかりがどんどん過ぎていくことに。
大きな法則としては油分を含む酸性の汚れには「アルカリ性洗剤」を、水垢などのアルカリ性の汚れには「酸性洗剤」を使います。反対の性質を組み合わせることで中和して落ちやすくなります。
④ 完璧にやろうと思わない
最後に重要なのが、「完璧を追い求めすぎない」という心持ちです。掃除をしていると、あそこも…ここも…と汚れが目につきキリがなくなってしまいます。
時間で区切るなど、はじめに予定していた部分の掃除はしっかり終えられるように、今日はここ!と割り切る気持ちも大切ですよ。
大掃除のやり方は?どの場所から始める?
大掃除では、ふだんの掃除よりも作業も長くなって必要なステップも多くなりますね。
片付けたあとに掃除のし忘れに気づく、なんてことにならないように掃除場所の「チェックリスト」をつくるのがおすすめです。
以下を参考にまずは掃除する部屋をリストにしてみましょう。
③ トイレ・洗面所
④ 玄関・ベランダ
⑤ リビング など
次に、チェックリストの各部屋ごとでもさらに細かくして、たとえばキッチンなら「換気扇の内部」「レンジフード」など、掃除したい場所を書き出してみましょう。
リストができれば、あとはやるだけ。はじめにも紹介したとおり、全部をキレイにするのは大変なので、水まわりを中心に「汚れが気になるところ」をまとめてみてください。
大掃除に必要な道具は?
- 洗剤
- 『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 『カビキラー』などの塩素系漂白剤
- 『キッチンマジックリン』などのアルカリ性洗剤
- ホコリ取り
- 雑巾 (マイクロファイバークロスも可)
- 掃除機
- 『クイックルワイパー』などのペーパーモップ
- その他
- 洗い桶
- 歯ブラシ
- ゴム手袋
- スポンジ
大掃除ともなると掃除道具もたくさん必要ですね。
このほかに頑固な汚れを対処するための専用のブラシや洗剤も売られています。手早く楽に掃除したいときはこれ以外の道具も取り入れてみるといいですよ。
大掃除のやり方を場所別で解説!
大掃除では普段掃除しないような場所の汚れも落としてあげたいですね。場所別で大掃除のやり方を紹介するので参考にしてくださいね。どれも2時間前後で終えられますよ。
【キッチン】油汚れと水垢に要注意!
キッチンは水回り、コンロ周りに頑固な汚れがこびりついています。
普段はなかなか掃除できない汚れも多く、「換気扇やコンロ周りの油汚れ」を中心に掃除しましょう。
用意するもの- 必須
- 『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 『キッチンマジックリン』などのアルカリ性洗剤
- 雑巾
- 洗い桶
- ゴム手袋
油汚れがついたものを外し、つけ置きする
五徳やバーナーの部品、魚焼きグリル、換気扇フィルターなど、油で汚れたものはすべて外し、洗い桶にお湯とアルカリ性洗剤を入れて30分ほどつけ置きする。
排水口にパイプ洗浄剤をかける
排水口に『パイプユニッシュ』などの洗浄剤をかけて放置。放置する時間は洗剤によってことなるので確認すること。
キッチン家電の拭き掃除
つけ置きしているあいだに冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、調理台、食器棚などはすべてアルコール除菌スプレーで拭き掃除する。余裕があればダイニングテーブル、イスなども拭くとよい。
時間をみて排水口の洗浄剤を洗い流す
家電の拭き掃除の途中で、時間をみて排水口の洗浄剤を洗い流す。スポンジでこすらなくてもOK。
つけ置きしたものを洗う
最後につけ置きしていた油汚れのひどいアイテムを洗えば完了。つけ置きしていたおかげでガンコな汚れもスルスル落とせる。
【お風呂】「カビ」を退治する!
毎日みんなの疲れを癒やしてくれるお風呂。湿り気が残りやすく、カビが多く繁殖している場所でもあります。大掃除では、「ゴムパッキンに生えたカビ」や「床の黒ずみ」、「換気扇」を中心にキレイにできると新品のような輝きを取り戻せますよ。
用意するもの- 必須
- 『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 『カビキラー』などの塩素系漂白剤
- 雑巾
- 歯ブラシ
- ゴム手袋
- スポンジ
排水口にパイプ洗浄剤をかける
排水口に『パイプユニッシュ』などの洗浄剤をかけて放置。放置する時間は洗剤によってことなる。
ふだん掃除しない場所を洗う
シャンプーなどのボトル、洗面器、イスなどをふだんのお風呂用洗剤で掃除。ピンクのヌメリを落とす。床の黒ずみは『カビキラー』などの漂白剤で落とせる。
排水口を洗い流し、カビに漂白剤をかける
時間をみて排水口の洗浄剤をキレイに洗い流し、今度はカビが気になるパッキンなどに漂白剤を吹きかけて放置。
換気扇カバーを外して掃除
天井の換気扇カバーを外してスポンジでこすってキレイする。カビが気になるなら、ここにも『カビキラー』を。細かい部分は歯ブラシを使うとよい。
洗い流す
最後にまとめて換気扇カバーもパッキンも洗い流せば完了。換気扇カバーはしっかり乾燥させてからつけ直す。
【トイレ・洗面所】ホコリをキレイに拭き取る
トイレ・洗面所はスペースが限られているので掃除場所はそれほど多くありません。
洗面台の排水口の流れが悪くなっていたら、パイプ系の洗剤を使ってつまりも解消しておきましょう。
用意するもの- 必須
- 『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 雑巾
- 『クイックルワイパー』などのペーパーモップ
- 歯ブラシ
- スポンジ
排水口にパイプ洗浄剤をかける
洗面所の排水口に『パイプユニッシュ』などの洗浄剤をかけて放置。お風呂の排水口にかけた流れでまとめてかけておくとスムーズ。
ペーパーモップで天井のホコリを落とす
『クイックルワイパー』などのペーパーモップで、トイレ・洗面所の天井のホコリをはらう。トイレの換気扇まわりはホコリがたまりやすいので、袋をあてて落とすと床が散らからない。
トイレを掃除する
天井のホコリが床などに落ちるので、マット類は洗濯し、便器や床はアルコール除菌スプレーを使ってキレイに拭く。
洗面所を掃除する
鏡や蛇口など汚れが目立つ場所を中心に拭き掃除し、最後に排水口の洗浄剤を流せば完了。
【玄関・ベランダ】細かい部分をキレイに磨く
おうちの顔とも呼ばれる玄関は外とつながる場所なだけにキレイにしておきたいところです。玄関の大掃除は、拭き掃除が基本。ドアやポスト、インターホンは濡れ雑巾だけでも簡単に掃除できます。
空気がこもりがちな下駄箱の中も一度全部出して拭き掃除するのがおすすめ。新鮮な空気に入れ替えると靴も長持ちします。
余裕があったら、タイルの目地汚れもきれいにできると完璧です。玄関が明るい印象に変わりますよ。
用意するもの- 必須
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 雑巾
- 掃除機
下駄箱を拭く
下駄箱のなかの靴を出し、アルコール除菌スプレーをかけて一段一段拭き掃除する。汚れは玄関にまとめて落としておくだけでOK。
掃除機でゴミを吸う
掃除機を使ってたたきのホコリや細かい砂などを吸い取る。ヘッドが汚れるのがイヤな人は少し浮かせて掃除機がけするか、別のノズルを用意する。
雑巾で手早く拭き掃除
最後の仕上げに手早く雑巾でササッとたたきを拭けば完了。洗剤を使わなくてもキレイになる。
【リビング】ホコリと手垢を見逃さないで
リビングは毎日家族みんなが長い時間を過ごすだけに様々なところに汚れが残っています。
家具家電類は、手を触れることが多く手垢がついているので雑巾で簡単に拭き取ります。カーテンは窓際の湿気を吸い込んでイヤなニオイを発していることがあるので、年に一度は洗濯してキレイにしましょう。
照明や天井もホコリが積もっているのでハンディモップなどで掃除しておけるといいですね。
用意するもの- 必須
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- 雑巾
- 『クイックルワイパー』などのペーパーモップ
- 洗い桶
- 歯ブラシ
- スポンジ
カーテンを洗濯する
カーテンをカーテンレールから外し、洗濯機で洗う。カーテンレールのホコリを雑巾で拭き取る。
窓ガラスを拭き掃除
窓ガラスを拭き掃除でピカピカに。雑巾だと繊維残りがつくので、マイクロファイバークロスを使うとキレイに仕上がる。サッシの部分は歯ブラシでこすって汚れをかき出す。
網戸を拭き掃除
網戸は雑巾を2枚用意して表と裏で挟み込むように拭き掃除すると簡単。汚れがこびりついているところはメラミンスポンジでこすると落とせる。
リビング天井を掃除
掃除した窓をそのまま開けっ放しにして換気した状態にし、ペーパーモップで天井や照明器具についたホコリを落とす。
掃除機をかけて完了
最後にフローリングに落ちたホコリなどをまとめて掃除機で吸えば完了。
大掃除のコツは道具の工夫にもあり!
大掃除は道具を工夫することでもっとはかどります。ここで紹介する以外にもたくさんの商品があるので、時間をとって探してみるといいですよ。
『オキシクリーン』(グラフィコ)
アメリカで生まれた万能洗剤。もともとは洗濯用の酸素系漂白剤として使われていましたが、粉末をお湯に溶かすとつけ置きにも拭き掃除にも使えてとっても便利。香料や界面活性剤不使用なので、キッチンまわりはもちろん、ペット用品にも安心して使えます。
『激落ちクロス』(レック)
ふつうの雑巾よりも極細の化学繊維でつくられた布巾で、水拭きや乾拭きするときにホコリをたくさんからめとってくれます。窓や鏡を拭いても繊維残りがしないので、キレイな仕上がりになりますよ。吸水性が高く、それでいて乾きも早いので掃除に重宝します。
『薄く畳める洗い桶』(コジット)
薄く折りたためる洗い桶。汚れのひどいアイテムをまとめて入れてつけ置きにしたり、それ以外に洗濯のつけ置きにも使えます。使わないときは洗剤をまとめて入れるカゴとして使ってもいいですね。
大掃除の時期は年末じゃなくてもいい?
「大掃除」と聞くと、年末にやるものとばかり思いがちですが、時期に決まりはありません。
むしろ、年末はクリスマスや年賀状、帰省などが重なって一年の中でも特に忙しい時期なので、「掃除は年末にまとめない」ことをおすすめします。
11月に入ったら大掃除を見越して、毎週末、場所別で掃除を進める方法もあります。また、ゴールデンウィークや夏休みなど余裕のあるときの1日を大掃除に当てるのでも構いません。「衣替えのときに大掃除をする」などと決めるのもいいですね。
普段のちょっとした掃除を積み重ねておくと年末の大掃除も一日だけで済ませられます。今年の苦労を糧に来年は楽にできるようにスケジュールを組んでおくといいですよ。
大掃除のやり方のコツは、時間も手間もかけすぎないこと
大掃除は誰にとっても大変なもの。毎日の家事で忙しいママにとっては、手間も時間もかけたくないですよね。
そこで大切なのは、大掃除でも効率のよいやり方でキレイにしていくことです。汚れに合わせた洗剤を使ってつけおきにするだけでも掃除の手間と時間がぐっと減ります。
こすらず楽してキレイにできると苦手だった掃除も楽しくなるもの。面倒な大掃除もラクに楽しく乗り切ってくださいね。