毎日の料理を支えているガスコンロ(ガスレンジ)には、調理中に飛び散った油や吹きこぼれなどの汚れがたくさん。こうした汚れを放置したせいで焦げついてしまい、キレイにするのをあきらめている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はガスコンロをキレイにするための掃除方法を実践しながらご紹介します。
コンロ周りはどこを掃除すればいい?
コンロ周りは複雑な形をしているので「どうやって掃除するのかいまいちわからない…」という人も多いのではないでしょうか?
コンロ周りの掃除が必要な場所は、主に次の4つ。
・天板
・バーナーキャップ
・排気カバー
いっぱいあるように感じられるかもしれませんが、基本的には汚れが目に付く場所だけ掃除できれば大丈夫です。五徳周りは細かい部品もあるので、組み立て方を忘れないように気をつけてくださいね。
コンロ周りの掃除に使う道具は?焦げ付きを落とせる洗剤は?
- 必須
- 『キッチンマジックリン』などのアルカリ性洗剤
- いらない布
- あると便利
- 歯ブラシ
- 『激落ちくん』などのメラミンスポンジ
コンロにつく主な汚れは、料理中にハネた「油汚れ」と、野菜のクズやホコリが焼かれて冷えてを繰り返して固まった「焦げ」の2つ。
油汚れは『キュキュット』などの食器用中性洗剤でも溶かして落とすことはできますが、焦げとなるとそうはいきません。
ガンコな焦げには『キッチンマジックリン』などの「アルカリ性の洗剤」が効果的です。油汚れや焦げは「酸性」の性質をもち、反対のアルカリ性洗剤を使うと中和がおきて分解がすすみ、スルッと落とせるんですよ。
コンロ周りを掃除する方法を実践!
ガスコンロはこまめに掃除する場所ではないのでむずかしそうに思えるかもしれませんが、やり方は簡単です。
コツは、「ガンコな汚れは洗剤をつけて放置する」こと。順番に工夫することでガンコな焦げ付きや、ギトギトの油汚れもスルッとピカピカにできますよ。
今回は長年使い込んだこのガスコンロを掃除してみます。
① 取り外せる部品をシンクに移す
まずはガスコンロのはずせる部品をシンクに移していきます。基本的には持ち上げるだけで外せます。五徳と、五徳の下にあるカバー、バーナーの3つを取り外しましょう。
バーナーも台の上に乗っているだけなので、持ち上げれば外せます。油汚れなどはあまりつきませんが、すすなどがついて火の出が悪くなります。この機会に掃除しておきましょう。
全部の部品を外すと、ガスコンロはこんな様子に。ネジで固定されているものはわざわざ外さなくても大丈夫です。
② 部品に洗剤をかける
外した五徳はシンクに移し、キッチンマジックリンなどの洗剤をたっぷりと吹きつけます。泡で包むようにするのがコツです。
洗剤をかけたら、そのまま5〜10分ほど放置して洗剤が染み込むのを待ちます。じわじわと洗剤が効いているのか、茶色い焦げが溶け出していました。
② 天板を掃除する
五徳などの汚れをふやかしている間に、トッププレートを掃除しましょう。キッチンマジックリンを吹きつけた布で拭き掃除するだけで大丈夫です。
ギトギトの汚れは五徳と同様に少し時間を置いてもOK。トッププレートに直接スプレーするときは細かな隙間などに入り込んでしまわないように注意しましょう。
③ バーナーキャップ・排気カバーを洗う
炎が出るバーナーキャップは使い込むとゴミが詰まって目詰まりすることも。持ち上げれば外れるので、歯ブラシなどでゴミを払い落としましょう。
また、ガスコンロ奥にある金属のフィルターにも、油汚れが詰まっています。軽くキッチンマジックリンを吹きつけてベタベタを落としてキレイに仕上げましょう。
④ 取り付ける
洗剤をかけて放置していた五徳をすすいで軽くスポンジなどで仕上げたら、最後はもとに戻せば完了です。
ベタベタだった五徳はサラサラの状態に戻りましたが、黒い焦げのような汚れまでは取りきれませんでした。古いガスコンロをまるごとキレイにするには、強力洗剤といえどもむずかしいのかもしれません。
コンロ周りの掃除は手持ちのアイテムでもできる
ガスコンロの掃除には、自然由来の掃除アイテム「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」も活躍します。
重曹もセスキ炭酸ソーダも水に溶かすとアルカリ性の性質をもつので、スプレーに入れれば『キッチンマジックリン』の代わりに使えます。
どうしても落ちない焦げには、沸騰させた重曹水が効果的。鍋に1Lの水を張り、重曹を大さじ3杯ほど入れて、そこに五徳や排気カバーなどを入れて5分ほど煮沸すればまとめてキレイに。冷ましてからスポンジでこすれば手強い焦げも落とせますよ。
コンロ周りの掃除におすすめの洗剤は?
コンロ周りの焦げや油汚れを掃除するには、洗剤選びが重要です。ゴシゴシこすらなくてもキレイにできる洗剤が販売されているので、おうちにひとつ用意しておきましょう。
スルスル落ちる洗剤なら、作業するのが楽しくなりますよ。こまめな掃除もしやすくなりますね。
『キッチンマジックリン』(花王)
今回使ったキッチンマジックリンは、キッチンにできるガンコな油汚れを落とすために特化した強力な洗剤。
コンロ周りの汚れはもちろん、電子レンジの焦げ付きなどもスルッと分解する力を持ちます。
『ウタマロクリーナー』(東邦)
特徴的なグリーンカラーがかわいらしいのが「ウタマロクリーナー」。キッチンの汚れ全般に使える洗剤でもあるので、コンロはもちろんシンク周りの水垢汚れにも効果的。
日々の掃除にも使えるので、1本あるとこまめな掃除が楽になりますよ。
『過炭酸ナトリウム』(KEK)
ギトギトに汚れた部品などがいっぱいあるときは「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)」も便利。油を分解する力が強く、お湯に溶いたところにどんどんと沈め1〜2時間ほど放置すればピカピカな姿が元通り。
酸素の泡が働くのでこびりついた焦げを落とす力も抜群。シンクにたっぷりお湯をため、鍋などと一緒につけおきすればキッチン用品が丸ごとキレイになりますよ。
コンロ周りの掃除の手間を省くには、焦げを予防!
油汚れや吹きこぼれを放置したものが、焦げの原因です。油汚れや吹きこぼれ、焦げ付きはどれも料理が終わってコンロが温かい状態なら簡単に落とせます。
できれば、調理後にササッとガスコンロの汚れは拭き取ってしまいましょう。水で濡らした布巾などで油汚れや吹きこぼれが目立つ所だけを拭くので十分です。
ガンコな焦げに変わると掃除にかかる労力がぐっと増します。日々の簡単掃除で、あとあとの手間を減らしましょう。
コンロ周りの掃除の頻度は?
ガスコンロは「① 五徳」「② 天板(トッププレート)」の汚れが目につきやすく、放置するとすぐにガンコな焦げ付きになってしまいます。基本的には使ったら毎回掃除するのがおすすめです。
「③ バーナーキャップ」と「④ 排気カバー」は週に1回のペースで掃除するのが理想。
ただ、頻繁に汚れがたまる場所ではないので、気をはらずに汚れが目につくときにでも掃除してあげてくださいね。
コンロ周りを掃除して焦げをきれいに
ガスコンロはできるだけその日のうちに落とし、週末は重曹やアルカリ性洗剤を使って五徳や受け皿などもまとめて掃除するだけでも、きれいなキッチンを保てますよ。
きもちよく料理ができるように、週に1回のガスコンロ掃除を心がけてみてはいかがでしょうか?