「布団にはダニがいる」と耳にしたことはありませんか?ダニと聞くと小さな虫がたくさんいる様子を連想し、いつも気持ちよく使っていたはずの布団が急に汚いものに見えてしまいますよね。
そこで今回は、本当に布団にダニがいるのか、いるならどんな方法で撃退すればいいのか、くわしくご紹介します。
布団にダニがいるってホント?
ダニは0.5mm以下と目に見えないほど小さいので実感がわきにくいですが、おうちの至るところに潜んでいます。残念ながら、布団にもダニは潜んでいます。
「温かく湿っぽくて、汚れのある場所」をとても好み、すみかを見つけて繁殖します。布団は人肌に温められ、汗を吸い込んで湿っているのでダニにとって格好のすみかになっているんです。
とくに湿っぽい梅雨時期の6〜7月は急激に繁殖も進み、多いときには数万〜数十万匹もいるといわれています。
布団にダニがいるとどんな影響がある?
ダニには種類があり、刺されて赤く腫れるものから、アレルギーを引き起こすものまで様々です。ツメダニやイエダニは人を刺して、赤く腫れてかゆみを引き起こします。
一方、チリダニ(ヒョウヒダニ)は人を刺しませんが、ダニ自体やフンや死骸は、人が吸い込むとアレルギーを引き起こす原因に[bold_end]なることも。
「肌がかゆい…」「鼻水がでる…」といったムズムズする症状は、ダニがいたサインです。
アレルギーを引き起こす原因を根こそぎ取り除くためには、日々コツコツと布団のダニ対策する必要があります。
布団のダニを退治するポイントは?
布団のダニを退治するポイントは、「ダニの死滅」と「死骸の除去」の2ステップで考えること。
晴れた日に布団を干してたたいたり、掃除機をかけたりしていても、実はそれだけだと不十分。フンや死骸を減らす効果はありますが、生きたダニを退治するところはできていません。
生きたダニをしっかり退治し、その死骸をいっきに取り除くことでキレイで清潔な布団になりますよ。
布団のダニを退治するなら「熱」が効果的
ダニは生命力が強く、布団を洗濯しても、天日干ししても、完全には退治できません。
ただ、唯一の弱点に「熱」があり、50℃ほどの熱なら20〜30分、60度の熱なら一瞬で死滅します。
ここでは、布団のすみずみまで50℃以上に暖める方法を3つご紹介します。どれも効果的なので、すぐにできそうなものから試してみましょう。
1. コインランドリーの乾燥機を使う
一番簡単にできるのが、コインランドリーで乾燥機にかける方法です。
コインランドリーの乾燥機は強力で、ダニが死滅する50℃以上の温度を長時間保ってくれます。洗濯ができる布団は限られますが、数百円でダニを根こそぎ退治できますよ。
また、おうちに洗濯乾燥機があれば、タオルケットや毛布など薄手のものなら十分ダニを退治できます。
2. 布団乾燥機を使う
温かい風を送り込んで布団を乾かす「布団乾燥機」を使ってもダニの退治ができます。この方法なら洗濯できないデリケートな布団でもしっかりダニ対策できます。
機種にもよりますが、ダニ退治モードを使えば2〜6時間ほどで完了します。掛け布団も敷布団も一気にダニを退治できます。
3. 炎天下の車を使う
夏真っ盛りであれば、炎天下の車内は50℃以上まで気温が上昇するので、布団を放置しておくだけで十分ダニ退治ができます。
ダニが気になる枕やぬいぐるみなどを一緒に持ち込んでまとめて退治するのもいいですね。
布団のダニを退治したら、死骸を取り除く!
布団に熱をかけてダニが死滅しても、実は布団に残った死骸があります。それを残したままにしておくと、くしゃみなどのアレルギーを引き起こすことも。
念入りに掃除機をかけて、死骸を取り除きましょう。次の4つのコツを心がけると、布団にたまっているダニのフンや死骸がいっぱい取れますよ。
1. ゆっくりかける
布団は厚みがあるので奥まで吸引するのは時間がかかります。四隅におもりなどを置いて固定したら、短い辺を上から下へゆっくりかけていきましょう。1列に10秒ほどかけるのが目安です。
2. 両面かける
吸引は片面だけでは不十分なので、裏面も忘れずに吸いましょう。表と同じように1列に10秒ほどかけてゆっくり吸い込めば完了です。
3. 専用のノズルを使う
掃除機にもよりますが、布団用のノズル(ヘッド)が付属していることも。普段使っているものでも十分取れますが、専用のものなら布団の上でも滑りがよくて効率的に進められますよ。
4. 空気清浄機をつける
掃除機をかけているあいだは排気でフンや死骸を含んだホコリが舞い上がります。空気清浄機をつけて浮き上がったものもキレイにできれば完璧です。
布団のダニを防止するために、日々できることは?
布団のダニを防止するには、繁殖しにくい環境を整えることが大切です。ダニは「気温 20〜30度」「湿度60〜80%」の環境を好み、チリやホコリなどのエサが大好きです。
普段から「湿気を除いて乾燥させる」ことを意識しておけば、ダニの繁殖を防げますよ。次の方法でダニの活動を弱め、繁殖を遅らせましょう。特にジメジメとした梅雨の時期は、ダニが繁殖しやすいので気をつけたいですね。
布団を干す
昔から行われている「天日干し」は、ダニの死滅はできませんが、予防につながります。カラッと晴れた日は身体が当たる面を上にして布団を干しましょう。
干す時間は1〜2時間で十分。裏返して裏面も同じように干します。最後に布団についた花粉などのチリを払って取り込めばOKです。
通気性をよくする
寝室の風通しをよくしておくこともダニの繁殖防止には効果的です。布団を干すほど時間に余裕がないときは、窓を開け、掛け布団をめくって風に当たるようにします。
日当たりのよい部屋ならイスなどにかけて日光にあてておくのもいいですよ。
マットレスも風に当てる
ベッドのマットレスは中が空洞でバネが入っているので通気性はいいですが、底の接地面は風が通りにくくて湿っぽくなっています。
定期的に起こしてベッドや壁に立てかけたり、裏返したりとまんべんなく風にあたるよう工夫しましょう。
布団のダニ対策で便利なアイテムは?
布団のダニ予防は市販のアイテムを活用するともっと楽にできます。専用のアイテムを用意しておけば気になったときにすぐ使えて、手間がかかりませんよ。
『ダニがいなくなるスプレー』(KINCHO)
その名の通り、スプレーするだけでダニの繁殖を抑えられるアイテムです。月に1度シュッシュッとしておくだけで簡単にダニの退治ができます。
畳やぬいぐるみなどダニが気になるアイテム全般につかえるのも便利なポイントです。
『掛け布団カバー』(TEIJIN)
繊維メーカーの帝人が開発した、ダニが通れないほど高密度に編み込まれた布団カバーです。中のホコリも外に出にくくなるので寝室の埃っぽさが和らぐのもうれしいポイント。
『ふとん乾燥機』(象印)
カバーを開いて布団の間に差し込むだけの、簡単で使いやすい乾燥機です。一般的な布団乾燥機はマットやホースを布団の下に敷く必要がありますが、この乾燥機ならその必要はありません。
ダニ退治だけでなく、部屋干しや靴の乾燥にも使えるので何かと重宝しますよ。
布団のダニ対策は半年に1度でOK
「布団のなかにはダニが潜んでいる」と考えるとこまめに退治しなきゃと思ってしまいますが、実は退治自体は半年に1回だけでも十分です。
その代わりに寝室の窓やドアを開けたり、掛け布団をめくっておいたり日頃から「湿気を取り除く」のを心がけて行動しましょう。
キレイな布団を保てれば眠りの時間がもっと快適になりますよ。