カーペットやソファなど、おうちのなかでダニが発生する場所はさまざまありますが、「畳」もそのひとつ。まるっと洗濯できるものでもないので、使い続けているうちにどうしてもダニが発生しやすくなります。
今回は畳にダニが発生したときに退治・駆除する方法と日々の予防法についてご説明します。
畳のダニの特徴は?退治するコツは?
長く使っている畳にはダニがいそうで不安になりますね。ダニは1mmにも満たない大きさなので凝視しないと肉眼では見えず、なかなか実感がわきにくいものです。基本的には次のような特徴があるので、覚えておくと駆除や予防に活かせます。
ダニが発生する原因・影響
ダニは温度25℃、湿度70%前後で、髪の毛やホコリなどエサが多い場所によく発生します。特に6〜7月頃の梅雨時期はダニが発生しやすく、急激に数を増やします。放置しておくとダニの死骸やフンが溜まり、吸うとアレルギーの原因になってしまいます。
ダニを退治する方法
ダニは生命力が強く、退治するのがやっかい。ただ、「熱(乾燥)」が苦手で、50℃以上の熱を20〜30分ほど加えれば死滅します。
畳のダニを退治・駆除する方法は?
ダニを退治する方法はいくつかあります。ここでは4つご紹介するので、取り組みやすいものから実践してみましょう。
退治法①|掃除機で吸う
手軽に始めるなら、まずは掃除機を使うのがおすすめ。畳の目にそって、力を入れずやさしく丁寧に掃除機をかけるのがポイントです。あわせて換気もしておけば、湿気が飛んで効果的ですよ。
この方法だけだと不安…、掃除機はかけているのに肌がかゆい…などの場合は別の方法を試しましょう。
退治法②| スチームアイロンをあてる
ダニは高温で死滅するので、アイロンの熱を活用する方法もあります。アイロンを一番高い温度にして、水で固く絞った雑巾をあて布にして蒸気を畳に吹きつけます。
面積が広いと大変なうえ、やりすぎると畳が焦げるなどのトラブルも起こりうるので十分に注意してください。また、カビを発生させないためにも、水分を残さないようにしてくださいね。
退治法③| スチームクリーナーで掃除する
高温のスチームで掃除するクリーナーも有効です。100℃前後の高温でダニを退治してくれます。
電源を入れてすぐは水がビチャビチャと垂れてしまうので、しっかりスチームが出るのを確認してから掃除しましょう。畳は湿気が苦手なので、換気しながら作業してくださいね。
退治法④| 『ダニアース』などの駆除剤を使う
畳のなかに薬剤を散布してダニを駆除する方法です。畳の面積が広いとそれだけ薬剤が必要になるので金銭的なコストがかかりますが、とても効果のある方法です。
『ダニアース』(アース製薬)
1缶で35畳分のダニ退治ができる駆除剤です。ノズルが2種類ついていて、通常のスプレータイプで表面に吹きかけるもよし、針を使った注入タイプで畳の内部に噴射するもよし、使い勝手がいいのが特徴です。
『ダニアースレッドノンスモーク霧タイプ』(アース製薬)
霧が噴出して部屋全体を覆い、細い隙間に入ったダニも一網打尽。終わったら掃除機で死骸をていねいに吸えばスッキリきれいになります。使う際はいくつか注意点があるので、よく説明書きを確認しましょう。
畳のダニを予防する対策は?
畳のダニが気になるなら、日頃からダニが繁殖しにくい環境をつくることが大切です。次の方法でダニ予防しましょう。
対策①|こまめに掃除する
ダニは髪の毛や皮脂、フケ、食べこぼしなどをエサに繁殖してしまうので、できるだけキレイな状態をキープするのが予防につながります。
クイックルワイパーにくっつけてダニなどのアレルゲン物質を不活化するシートがあるので、これを使えばエサの除去と防ダニをいっきにできますよ。
『激落ちシート 畳用』(レック)
対策②|防虫剤・除湿剤を置く
畳の下に市販の防虫シートや除湿シートを敷くと、ダニ予防に効果を発揮します。
『ダニバリア ダニよけシート』(アース製薬)
湿気を防いでダニを寄せつけません。あとは、定期的に和室の換気をして掃除機をかけていればダニの繁殖を抑えることができますよ。シートの効果が薄れるタイミングで、掃除もしておくとさらに効果的です。
対策③|除湿機を置く
梅雨時期などに有効なのが除湿機を使った予防法です。できるだけ乾燥させて畳に湿気をためないことでダニが繁殖しにくくなります。あとはこまめに掃除機でしっかりダニのフンなどを吸い出せばOKです。
対策④|定期的に專門の業者に見てもらう
新しい畳に張り替える、駆除の業者に依頼するなど、定期的に專門家に確認してもらうのも手です。畳には寿命があり、5年を目安に確認してもらい、そのタイミングでダニの駆除もお願いしてみましょう。
畳にモノをこぼしたらダニは増えやすい?
畳に食べ物や飲み物をこぼしてしまうこともありますね。しっかりキレイにしないとダニを引き寄せる原因になることも。対処法を確認しておきましょう。
食べ物をこぼした場合
食べ物をこぼしたら掃除機で吸うのが基本です。そのまま放置すると畳の繊維のなかに入りこみ、ダニのエサになってしまいます。いつもより少し時間をかけて丁寧に吸い取ってあげましょう。
飲み物をこぼした場合
飲み物をこぼした場合は清潔なタオルやティッシュですぐに吸い取ります。スピード勝負で畳が吸い込む前に拭き取るのがポイント。たたくように何度も吸い取り、終わったらしっかり乾かします。湿ったままはダニの繁殖を促すので注意してくださいね。
ワンポイント
畳を1年に1回裏返してダニ対策をしよう
畳は1年に1度、大掃除などのタイミングで丁寧に掃除するのがおすすめです。少し手間ですが、裏面までキレイになりますよ。
ザッと表面のホコリを落とす
畳の目にそって掃除機をかけ、大きなホコリを取り除く。
畳をあげる
畳のフチにマイナスドライバーなどを差し込んで持ち上げる。大きなホコリがあれば掃除機で吸い取る。
天日干しする
晴れた日に片面あたり2時間半ずつ、計5時間干す。
畳を戻して掃除機をかける
ダニの死がいやフンなどを除去するために掃除機をかける。畳の目にそってゆっくり掃除機を動かす。
畳のダニ対策をしてくつろげる空間に
畳はダニが発生しやすいものですが、普段のこまめなケアで防ぐことはできます。畳の掃除は手間ですが、特に小さい子供がいるおうちではキレイにしておきたいものです。
「ダニがいるかも」と思うと、畳の上でゆっくりしていても心からくつろげなくなってしまいます。日々のダニ対策に取り組んで、家族みんながリラックスして過ごせる空間を作り出しましょう。