革靴を靴箱にしまっていると、気づかないうちに白い綿のようなものが…。それはきっと白カビです。もう履けないのかな…と不安になってしまいますね。
でも、革靴にできたカビは専用のグッズを使えば取り除けます。どんなケアが必要なのかチェックしましょう。
革靴にカビが生えるのはなぜ?
革靴は手入れをおこたってそのままにしていると、すぐに白カビが出てきます。
それもそのはずで、実は靴にかぎらず、「革」を使った製品はカビが生えやすいのが特徴。「革」はカビのエサになってしまいます。
通気性も悪く、足裏からにじみ出る汗で湿った状態になりがち。そのまま靴箱などの閉め切った空間で保管していると、カビにとってはかっこうの住処になってしまいます。
ほうっておくと革がどんどんと傷んでいくので、早めの対処が大切ですよ。
革靴のカビを除去するのに必要なものは?
- 必須
- 革靴用のリムーバー
- 革靴用のクリーム
- クロス
- ブラシ(古歯ブラシでも可)
- あると便利
- ストッキング
- 新聞紙
- マスク
- ゴム手袋
「白カビ」は表面だけに発生する場合がほとんどなので、表面の汚れをしっかり取り除いて除菌すればキレイにできます。
そのためには「リムーバー」とツヤ出しの「クリーム」を使います。もしまだ持っていなかったらこの機会にそろえましょう。
『レノマットリムーバー』(サフィール)
カビのついた革靴に使うなら「レノマットリムーバー」がおすすめ。溶剤の力で革表面の余分なクリームや汚れを効果的に取り除くうえに、カビの除去効果も持ちあわせているのが特徴です。
『シュプリームクリームデラックス』(コロニル)
リムーバーで落とした油分を補うのにクリームが必要です。この「コロニル」のクリームは、100年以上続くドイツの老舗レザーケアブランドの商品で、品質はお墨付き。7色展開なので革靴のカラーにもあった商品を選べますよ。
革靴のカビを取る方法は?アルコールでも除菌できる?
革靴のカビは次の手順で落としていきます。ふだんからリムーバーとクリームでまめにケアしている人なら、ほとんど方法は同じです。
ブラッシングする
ブラシで丁寧にカビをかき出す。カビが飛ぶので新聞紙を敷くか、外で行う。
カビを除去する
クロスにリムーバーを取り、カビがついた部分を中心に全体に塗り込む。乾くまで待つ。
栄養を補う
別のクロスでクリームをまんべんなく塗りこみ、革のツヤを取り戻す。
磨く
乾拭きで余分なクリームを拭き取って完了。仕上げは繊維の細かいストッキングを使うとキレイに仕上がる。
白カビは表面についているだけなので、ていねいにブラッシングするだけでもほとんど目立たなくなります。残ったカビをリムーバーで取り除くイメージです。
革靴のカビはアルコールでも除去できる?
リムーバーの代わりに、アルコールを使用するのも一つの方法です。消毒用エタノールをクロスに湿らせ、カビを取るだけ。他は同じ手順です。
ただし、色落ちしてしまう恐れがあるので、色落ちしても困らない場所で試してみてくださいね。
また、カビを取りたいからといって、『カビキラー』などの漂白剤を使わないようにしましょう。革本来の色まで落ちてしまいますよ。
革靴のカビを防止する方法は?
カビを取り除いたあとは、もうこれ以上カビが発生しないよう、手入れ・保管の方法も見直しましょう。
汚れは放置しない
革靴にはホコリや泥汚れなどがよくつきます。帰ってきたら必ずブラッシングして汚れを落としましょう。雨に濡れたときは、水滴や泥を乾拭きでしっかり拭き取ってくださいね。
しっかり乾かす
履いたあとは汗を吸い込んでジメジメしており、そのままの状態が続くとカビの原因に。完全に乾くまでには1〜2日かかるので、3足ほどをローテーションすると清潔に保てますよ。
風通しのいい場所で保管する
革靴は保管するときにもポイントがあります。長期間保管するときは、あらかじめ汚れを落としてキレイな状態にし、扉のない下駄箱にしまうか、除湿剤を使って湿気対策をしましょう。
革靴のカビが落ちなければクリーニングへ
革靴のカビはできてすぐであれば簡単に取り除けますが、時間がたつと奥深くまで入り込んでなかなか落とせません。また、カビ再発のリスクも高まっています。
こうなった場合は、「靴専科」など靴専門のクリーニング店に依頼してキレイにしてもらうのが確実です。
お店に革靴をもちこみ、どこまで元に戻せるか相談してみてください。
革靴のカビの除去は簡単にできる!
革靴についた白カビは表面だけについているので、「リムーバー」や「クリーム」があればおうちでも簡単に対処できます。
ていねいにカビを退治したら、ふだんからカビができにくい環境を整えるのもポイント。しっかり手入れすれば、大切な革靴がもっと長く楽しめますよ。