久しぶりに取り出した靴にカビが!しかもスエード素材なので水洗いができないし、どうしたらいいのか...と途方に暮れてしまいますよね。

しかし、スエードの靴に生えたカビは専用のグッズやアルコールを使えば除去することができますよ。今回はスエードの靴に生えたカビの取り方について詳しく説明します。

スエードの靴にカビが生える原因は?

スエード 防水 撥水

「スエード」は加工を施して革を起毛させた素材で、表面が毛羽立っているため汚れが付きやすくなっています。また革なので、湿気を吸い込むと乾きにくい特徴があります。

カビは湿度が高く、エサとなる汚れが多い場所で繁殖しやすいので、汚れて湿気を含んだスエードの靴はカビにとって格好のすみかになります。しかもスエードの革自体がカビのエサにもなるので、汚れを落としたつもりでも湿度が高いとすぐにカビが繁殖してしまうんですね。

カビを放っておくと奥まで入り込んで除去するのがむずかしくなるので、見つけたら早めに対処することが大切です。

スエードの靴のカビを除去する方法は?

スエードはとてもデリケートな素材なので、ジャブジャブ水洗いすることができません。カビを落とすときも慎重に作業する必要があります。

スエードに生えたカビを落とすときは、できるだけ素材をいためないように革専用のカビ取りスプレーを使うのがおすすめです。

『革製品の防カビに レザーキュア・カビ用ミスト』(コロンブス)

コロンブス 革製品の防カビに レザーキュア・カビ用ミスト

出典:thumbnail.image.rakuten.co.jp

コロンブスが販売するカビ落としにも、カビの予防にも使える革専用ミストタイプのクリーナーです。無色なのでどんな革製品にも利用できます。

スエードの革専用のカビ取りスプレーがないときは、カビを除去できる『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレーで代用することもできます。

ただ、革専用ではないので、物によってはアルコール成分がスエードのコーティングを剥がしたり、変色させたりする危険性もあります。アルコールでカビ取りをするときは、あらかじめ目立たないところで変色しないことを確認してから使うようにしてください。

次からは革専用のカビ取り剤を使ったカビの取り方と、アルコールを使ったカビのとり方を順番に説明します。

スエードの靴に生えたカビの取り方①|革専用のカビ取りスプレーを使う

スエード スニーカーの手入れ

用意するもの
必須
スエード靴用のブラシ
スエード靴用のカビ取りスプレー
いらない布

ブラッシングで汚れを落とす

スエードをブラッシングして大まかなカビを払い落とす。カビを含んだホコリが舞うので外で作業する。

いらない布にスプレーをかけてカビを拭き取る

カビが広がらないように、拭くたびに新しい面を使うか、布を取り替える。

拭き取ったらカビ部分を含めて全体にスプレーする

カビ菌が広がっている可能性があるため、全体にスプレーをしておく。

しっかり乾燥させる

たまった湿気を飛ばすために、風通しのよい日陰で半日ほど乾かす。

ブラッシングする

スエードの起毛をブラッシングして整えたら完了。

ブラッシングのときにカビ菌が付着しないように、カビ取りをしたあとはブラシも除菌しておきましょう。

スエードの靴に生えたカビの取り方②|アルコール除菌スプレーを使う

パストリーゼ アルコール

必須
『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
スエード靴用のブラシ
ティッシュ

基本的な手順は、革専用クリーナーを使った掃除方法と同じです。

アルコール除菌スプレーは使ったあとすぐに蒸発するので、素材に悪影響を与えにくいのが特徴です。ただ、スエードなどの革素材はデリケートなので、使うときは十分に注意しましょう。

ブラッシングで汚れを落とす

革製品をブラッシングして大まかな汚れやカビを払い落とす。カビを含んだホコリが舞うので外で作業する。

アルコールで変色しないかテストする

アルコールを含ませたティッシュで目立たない場所を拭く。5分ほど待って色落ちなどの変化がないかチェック。

ティッシュでカビをこすって落とす

アルコールを含ませたティッシュで、カビを中心に全体を拭く。カビを広げないようにティッシュはこまめに取り替える。

乾かす

数分待って、アルコールが乾いたのを確認する。

しっかり乾燥させる

たまった湿気を飛ばすために、風通しのよい日陰で半日ほど乾かす。

ブラッシングする

スエードの起毛をブラッシングして整えたら完了。

アルコールを使えばカビ菌をしっかり除去できますが、素材を傷める恐れもあるので、十分に注意しながら使いましょう。心配なときはスエード専用のカビ取りスプレーにしておくと安心です。

スエードの靴のカビを予防する方法は?

靴を下駄箱にしまう

スエードのカビを落としたら、再び発生しないように手入れや保管方法も見直しましょう。

防水スプレーで汚れや水を防ぐ

スエードは汚れやすく、濡れやすい素材なので、防水スプレーをこまめに活用しましょう。防水スプレーをかけておけば、水に濡れにくくなるだけではなく汚れも弾いてくれます。防水効果は徐々に弱まってくるので、こまめにかけ直してくださいね。

汚れは放置しない

スエードには汚れがたまりやすいので、1日はいたら必ずブラッシングして汚れを落としましょう。軽くブラシをかけるだけでも清潔に保てます。

しっかり乾かす

履いたあとは汗を吸い込んで湿気っているので、すぐに靴箱には入れずに乾かすようにしましょう。1日以上は風通しの良い場所で乾かしてからしまってください。

風通しのいい場所で保管する

靴箱の湿度が高いと、どんなに汚れを落としていてもカビが発生します。靴箱などのなかは湿度が上がりすぎないように除湿剤を置いたり、定期的に換気をするようにしてください。

スエードの靴のカビが落ちないときはクリーニングへ

スエードの靴

スエード靴のカビはできてすぐであれば自分でも落とせます。しかし時間が経ってからだと奥まで入り込んで落ちにくくなります。

そうなったときは「靴専科」など靴専門のクリーニング店にカビ取りを依頼しましょう。プロの手でキレイにしてくれますよ。

ただ、カビの具合によってはプロの手でも落とせないこともあるので、カビの生えた靴を持ち込んで店員さんに相談してみてください。

スエード靴のカビを落として気持ちよく履こう

スエードの靴についたカビは、早めに対処すれば自分でも落とすことができます。

ただ専用のカビ取りスプレーが必要だったり、慎重に作業したりする必要があるので、できるだけカビが発生しないようにすることが大切です。湿気と汚れに気をつけることでスエードの靴をカビから守れますよ。

スエードの靴はカビが生えやすいことをわかったうえで、日々の靴の手入れをしてあげてくださいね。