レシピに記載された「醤油大さじ1」を見て、どれくらいの量を入れたらいいか、感覚的にすぐわかりますか?
和食料理の味付けに欠かせない醤油ですが、正しい分量で使えないと料理の仕上がりが微妙...なんてことになりかねませんね。
今回は、醤油の重さや、塩分などの栄養素など、大さじ1の量をベースにして解説します。
もくじ
醤油の大さじ小さじ1って?
計量スプーンの大さじは、15mlの容量をはかるために使います。大さじを醤油で満たせば大さじ1になると思われがちですが、醤油などの液体を量るときは「表面張力で盛り上がりができた状態」で1杯と考えます。
砂糖や塩などであれば「すり切り1杯」ですが、醤油は真横から見て少し盛り上がっていてギリギリこぼれない状態が正しい「大さじ1」なんですね。
ちなみに、大さじ1/2はスプーンの7分目まで入れた状態が目安です。スプーンは上の方が広くてたくさん入るので、ちょうど半分ではなく、7分目まで入れた状態で大さじ1/2となります。
醤油の大さじ小さじ|1杯の重さは何グラム?
醤油大さじ1の容量は15mlですが、重さは18グラムです。
水の場合は大さじ1杯が15mlで重さも15グラムなので、「醤油の大さじ1杯も15グラムになるんじゃない?」と考えるかもしれませんが、これははかるモノによって違います。
大さじは体積を計ってミリリットル(ml)で表すための道具で、重さの単位「グラム(g)」をはかるのとは別だからです。大さじ1の体積が同じであっても、モノの密度が違えば重さも変わります。大さじ1杯ですくったものすべてが15gになるわけではありません。
醤油大さじ1を正しくはかった場合の重さは18グラムなので、「醤油大さじ1=18グラム」と覚えておくとレシピの調味料がグラム表記でも大さじ何杯かがすぐにわかりますね。
ちなみに、計量スプーンの小さじ1は5ml(=大さじの1/3)なので、重さは6グラムになります。
醤油の大さじ小さじ|1杯の塩分やカロリーは?
醤油は「大豆と麦や米などの穀類を発酵させて作る調味料」ですが、そのつくる工程の違いでいろいろな種類の醤油ができます。
大きく分けると、「濃口(こいくち)」「淡口(うすくち)」「再仕込(さいしこみ)」「溜(たまり)」「白(しろ)」の5つに分類できます。なかでも「濃口醤油」は全国各地で生産され、日本の醤油生産量の約80%を占めています。一般的な醤油で、レシピ上で淡口など特別な表示がない限り、醤油と書かれていれば「濃口醤油」を指します。
醤油はその種類によって塩分やカロリーにも違いがあります。大さじ1杯あたりのカロリーと塩分は以下のようになります。
- 濃口
- 約13kcal/塩分=約2.5g
- 淡口
- 約12kcal/塩分=約2.8g
- 再仕込
- 約19kcal/塩分=約2.1g
- 白
- 約16kcal/塩分=約2.56g
- たまり
- 約20kcal/塩分=約2.34g
濃口のほうが塩分量が多いように思いますが、実際は淡口のほうが塩分量が多いのがわかります。
ちなみに、市販の減塩醤油などは食塩量がだいぶ抑えられており、大さじ1杯あたり1.2グラムほどとなりますよ。
醤油の大さじ小さじ|料理に使う目安は?
醤油大さじ1の量や栄養素が大体わかったところで、参考までに料理にはどれくらいの醤油が使われているのかをチェックしてみましょう。すべて濃口醤油で換算しています。
・ぶりの照り焼き(2人前):醤油大さじ3
・きんぴらごぼう(2人前):醤油大さじ2弱
・豚の生姜焼き(2人前):醤油大さじ1.5
1人分につき、だいたい大さじ1杯を使います。他の料理をつくるときにも大まかな目安になりますね。
ただ、健康のための1日の塩分摂取目標値は、濃口醤油での換算で「男性:大さじ3」「女性:大さじ2.6」といわれるため、醤油の使いすぎには注意したいですね。
醤油の大さじ小さじ|代用品での計り方は?
計量スプーンがなくても計量器があれば、大さじ1=18グラム、小さじ=6グラムで計算すれば、分量を間違えることはありませんね。
ただ、計量スプーンや計量器が手元にないケースもあると思いますので、次の代替法を覚えておくと便利ですよ。
カレースプーンで代替
食事に使う大きなスプーンは、大さじと同じくらいの大きさです。カレースプーンでギリギリ盛り上がるまで取れば、おおよそ大さじ1杯と同じ量になります。
ティースプーンで代替
コーヒーや紅茶を飲むときに使うティースプーンは、小さじとだいたい同じです。なので、ティースプーンでギリギリ3杯取れば、大さじ1杯と同じ量になります。
ペットボトルキャップ
ペットボトルキャップは規格が統一されていて同じ大きさです。キャップ1杯あたり約7.5cc、2杯で15ccと大さじ1と同じ量になりますよ。小さじ1を量るときはキャップの内側にあるスクリューの一番上の線の部分まで入れるとおおよそ同じになります。
醤油の大さじ小さじ1の感覚を身に着けて料理上手に!
料理上手に近づくためにもまずはレシピ通りに作れるようになること。醤油の量を正しくはかるのは、味付けの仕上がりを大きく左右します。
醤油の大さじの正しいはかり方や重さを覚えておけば、味付けを間違えることもなくなりますね。料理を作るうちに少しずつ醤油の量が感覚的にわかってきますよ。
また、塩分量などは醤油の種類で違うので、それぞれの特徴を覚えながら醤油を使い分けてみてください。
醤油計量の基本をマスターして、ヘルシーなお料理上手になりましょう。