こすっても落ちない電子レンジの気になる茶色汚れ。簡単に落とせないので「どうやったらキレイになるの?」と不思議に思っていませんか?
今回は、そんな電子レンジの気になる掃除方法を、汚れの程度にあわせて3段階でご紹介します。
電子レンジの茶色汚れの正体とは?
まずは電子レンジの茶色汚れの正体から確認しましょう。
汚れの正体は料理の油や吹きこぼれた汁。電子レンジでは食べ物などを温めるときに弾けて飛んだものが、レンジを使うたび蒸発を繰り返し、焦げと油の混ざったガンコな汚れへと変化していきます。
電子レンジで掃除が必要な場所は?
電子レンジは飛び散った汁物などで庫内全体が汚れています。
掃除をするときは、次の3ヶ所をしっかりキレイに掃除してあげましょう。
② 庫内の壁と天井
③ 扉の裏
軽い汚れならスッと拭くだけで取れますが、ガンコなものになるとこすってもなかなか取れません。そこで次からは、汚れの程度にあわせた3つの掃除方法をご紹介していきます。
【電子レンジの掃除法①】軽い汚れは重曹水をチンするだけ!
- 必須
- 使い捨ての布巾(キッチンペーパー)
- 重曹
- 耐熱容器(マグカップや深いお皿でOK)
電子レンジの汚れは焦げや油を含む、酸性の性質をもつ汚れ。重曹水がもつ「アルカリ性」の性質で、油汚れを溶かして落ちやすくすれば実は簡単に落とせます。
重曹は自然由来の成分なので、口に入れても害がありません。食品を扱う電子レンジ内でも安心して使えますよ。
電子レンジのなかは結構汚れているので、使い捨ての布巾を用意しておくと、後処理が楽ちんですよ。
① 耐熱容器に重曹水をつくる
耐熱容器にコップ1杯程度の水(約200ml)と重曹大さじ1杯ほどを入れてよく混ぜる。重曹は水に溶けにくいのでしっかり混ぜる。少しくらいなら溶け残りがあってもOK。
② 重曹水をレンチンして放置する
耐熱容器にフタはせず、そのまま電子レンジで5分ほど加熱する。
扉を閉じたままで20分くらい放置すると庫内に重曹を含んだ水蒸気がいきわたる。この水蒸気が庫内の汚れをやわらかくし、拭き取りやすくしてくれる。
③ 布巾で汚れを拭き取る
重曹水の蒸気で庫内の焦げや油汚れが浮き上がっているので、布巾で拭くだけでスルッと落ちる。
1回拭くだけでも汚れで色が変わるくらい。布巾に汚れがつかなくなるまで繰り返し拭く。
仕上げに新しい布巾で庫内を水拭きする。水拭きをしないと、重曹水が乾いて白いあとが残るので要注意。
この掃除方法だと、ガンコな汚れまではうまく落とせませんでした。何重にも積み重なった焦げや油汚れだと、表面の汚れしか落とせなかったようです。
【電子レンジの掃除法②】メラミンスポンジで剥がし取る!
- 必須
- 『激落ちくん』などのメラミンスポンジ
- 使い捨ての布巾(キッチンペーパー)
次に『激落ちくん』で有名なメラミンスポンジというスポンジで掃除をします。このスポンジは細かい繊維で汚れをからめ取るのが特徴。100均などでも簡単に手に入ります。
水に濡らして使うだけなので洗剤いらず。重曹同様、電子レンジの掃除に安心ですね。
① メラミンスポンジを濡らす
メラミンスポンジをそのまま使うと、研磨力が強すぎて細かい傷がついてしまう可能性がある。必ず水で濡らしてから使うこと。
② 汚れをこする
濡らしたメラミンスポンジを使って汚れをグリグリ円をえがくようにこする。
こすっているうちに消しゴムのようにどんどん削れて小さくなるので、新しいものに交換しながら進める。
③ 仕上げに布巾で拭く
仕上げに電子レンジ内を使い捨ての布巾やキッチンペーパーなどで拭き、水分を取り除きましょう。
メラミンスポンジの優れた研磨力をもってしても若干汚れが残ってしまいました。
【電子レンジの掃除法③】ガンコな汚れには重曹ペースト!
- 必須
- 重曹
- ラップ
- 使い捨ての布巾(キッチンペーパー)
- 容器(マグカップや深いお皿でOK)
重曹水、メラミンスポンジでも落とせないガンコな汚れには、最後の手段「重曹ペースト」を使います。重曹の粉が水に溶けにくい性質を活かし、少量の水と重曹でペーストを作る方法です。
この方法は重曹水とメラミンスポンジのいいとこ取り。適度にアルカリの力で汚れをゆるめながら、重曹の粒がメラミンスポンジのように研磨の効果も発揮する掃除法です。
重曹ペーストを作る
容器に水と重曹を1:2の割合で入れて混ぜペーストを作る。汚れを覆いかぶせるくらいの量を用意する。
汚れにペーストを塗る
汚れにペーストをまんべんなく塗って5〜30分ほど放置。
ラップでこする
ラップをぐちゃぐちゃに丸めたものでグリグリこする。
重曹のアルカリパワーと研磨力でかなり汚れが取れる。
重曹の粉が残ると白い跡になってしまうので、数回水拭きして庫内をキレイに拭き取れば掃除完了。
ここまでするとかなり汚れが落ちました。
掃除前の汚れがついた状態と比べるとかなりキレイになりました。
ワンポイント
電子レンジ内の焦げはプラスチックカードで掃除しても◎
電子レンジ庫内に厚めの焦げ汚れがある場合は要注意。重曹のアルカリパワーが奥まで届かないので、なかなかキレイにできません。
使わなくなったプラスチック製のカードをヘラ代わりに、あらかじめ汚れだけを削り落としておきましょう。
カードを汚れに密着させ、ガリガリと削るだけ。力を入れすぎると庫内を傷つけたり、怪我をする恐れもあるので十分に注意してくださいね。
これである程度焦げ汚れを取っておけば、重曹水や重曹ペーストで汚れを落とすのがラクですよ。
電子レンジに使える掃除グッズ
電子レンジの掃除用に便利なアイテムを活用するのもおすすめです。どうしても落ちない汚れがある、重曹やメラミンスポンジを用意するのが面倒…という人はこれでいっきに片付けてしまいましょう。
『Oh!レンジ DEふくだけキレイ』
メッシュシートをレンジでチンして、そのまま拭き取るだけと簡単なお掃除アイテム。重曹に加えてオレンジ由来の酸性成分も含まれているので、除菌効果もあります。メッシュ構造で汚れをかき出しやすいのも特徴です。
『チン! してふくだけ 電子レンジ専用お掃除シート』
袋状のパッケージのまま加熱することで蒸気が広がりやすい構造になっている。汚れをしっかりと浮き上がらせてくれるので、こすり洗いの手間がかかりません。
電子レンジを掃除しても臭いが残ったら?
電子レンジの汚れを落としたのに「何だか臭いだけが取れない…」というときは、「レモン」か「コーヒー豆」をチンすればOKです。
レモンで消臭
身近な果物であるレモンなどの柑橘類は、消臭効果があります。皮に含まれる成分が消臭効果をもつので、実を食べた皮だけあればOKです。
皮をお皿に広げる
1つ分の皮があれば十分。数個分あると効果が高まる。
1分ほど温める
量が少ないときは様子を見ながら時間を調節する。
冷めるまで待って取り出す
冷めるまで放置して消臭効果を高める。皮を処分すれば完了。
温めたあとに皮を使って庫内を拭くと、水垢など重曹では落ちにくい汚れをキレイにできますよ。
コーヒー豆で消臭
ドリップしたあとのの出し殻には消臭効果があります。豆の繊維には臭いを吸着する性質があるので、電子レンジの臭いにも効果を発揮します。
出し殻を平皿に広げる
ドリップ後の出し殻をフィルターから出して平皿に広げる。やけどに注意。
レンジで温める
1分ほど温めて放置する。
出し殻を捨てて完了
冷めるまで待ってから処分。残った湿気を逃がすために数分換気して完了。
温めたあとはかなりの温度になっているので耐熱性のあるお皿を選び、やけどに注意してくださいね。
電子レンジの掃除後はこまめな手入れを
電子レンジをキレイにしたあとは、ムダな労力をかけないためにも使うたびに「ちょこっと掃除」を心がけてみましょう。
「使うたびに掃除するなんて面倒じゃないの…?」と感じるかもしれませんが、キッチンペーパーやティッシュなどを濡らしてサッと拭くだけなのでほんの数秒です。
電子レンジのそばにキッチンペーパーやいらない布などを目に見えるところにストックしておくと、スムーズに掃除できますよ。
電子レンジを掃除して料理時間を快適に
電子レンジが汚れていても、ついつい「使えるから問題ないよね…」と放置してしまいがち。しかし、そのまま使い続けると水分が蒸発してこびりつき、加熱効率が悪くなっていきます。
汚れは放置するほど落ちにくくなるものなので、1週間に1回を目安に掃除してあげてください。レンジの外側も、庫内を掃除する何回かに1回でいいので、アルコールを使った拭き掃除してあげればバッチリです。
電子レンジをいつもキレイにして、料理の時間を気持ちよく過ごしてくださいね。