雪平鍋や寸動鍋など、軽くて使い勝手のよいアルミ製の鍋。素早く熱が回り、手早く調理を進められて、しかもリーズナブルなので、頻繁に使っているおうちも多いのではないでしょうか?
でも、料理中にうっかり目を離して焦げをつけてしまった経験は、誰にでもあるはず。使っているうちに黒ずみのような汚れも目立ってきますよね。
今回は、アルミ製の焦げや汚れを落とす方法を紹介します。アルミの鍋をピカピカによみがえらせてお料理を楽しんでくださいね。
もくじ
アルミ鍋の焦げ取り|お酢を使った基本の手順は?
アルミの鍋は素材が繊細なので、焦げを落とすときも注意が必要です。
軽い焦げならただの水を使い、ひどい焦げのときにはお酢を活用します。
焦げが隠れるくらいに水を張る
焦げ部分が浸ればいいので水の量は調整して。
沸騰させたら火を止め、一晩放置
お湯につけておくことで焦げが落ちやすくなる。
翌日、焦げをこすりおとす
焦げの部分だけ固いスポンジでこする。力の入れすぎに注意。
焦げがひどいときは水にお酢を大さじ1〜2杯ほど入れると落ちやすくなる。ただし、アルミは酸性が強すぎても悪影響があるので、お酢の入れすぎには注意してください。
アルミ鍋の焦げ取り|焦げ、黒ずみに重曹はNG
鍋についた焦げを落とす方法として重曹を使うのが一般的ですが、アルミ鍋にはNG。理由は、アルミ鍋がアルカリ性の成分に特に弱く、黒ずみの原因になるからなんです。
アルミ鍋の表面は「酸化皮膜」という薄い膜で保護されていますが、これが重曹によって剥がされてしまいます。むき出しになったアルミは空気と反応して黒ずみが発生するというわけなんですね。
アルミの鍋の焦げを落とせたとしても酸化被膜が剥がれて黒ずみがつきやすくなってしまうので、焦げが落ちにくいからといって重曹で掃除するのはやめましょう。
アルミ鍋の焦げ取り|黒ずみはクエン酸で落とす
アルミの鍋は使っているうちに、少しずつ黒ずみが目立ってきます。黒ずみがあっても調理する上で問題はありませんが、見た目がよくないと感じる人もいると思います。
そこでアルミ鍋の黒ずみを落とす方法をひとつ紹介します。それはクエン酸を使う方法です。
実は、黒ずみ自体も酸化皮膜の一種で、アルミ本来の色の酸化皮膜が剥がれ落ちて、黒ずんだ酸化皮膜ができている状態。クエン酸を使って黒ずんだ酸化皮膜を剥がして、ふたたびアルミ本来の色の酸化皮膜をよみがえらせていきます。
方法は簡単で、黒ずみを覆うように水を張り、小さじ2杯ほどのクエン酸を入れます。そして中火で15分ほど煮たあと、冷ましてからスポンジでこすり落とせばOK。黒ずみを落としたあと空気に触れさせることでアルミ本来の酸化皮膜を取り戻せるので、水気を拭き取ってしっかりと乾燥させてあげてくださいね。
ちなみに、クエン酸の代わりにレモンや梅干し、リンゴの皮や芯でも同じ効果があります。クエン酸がないときはぜひ試してみてください。
アルミ鍋の焦げや黒ずみを予防する方法は?
アルミ鍋本来の酸化皮膜を早く修復するために、お米の研ぎ汁を沸騰させる方法があります。お米の研ぎ汁を沸かすとアルミ本来の酸化皮膜ができ、黒ずみがつきにくくなるんです。
まずアルミ鍋の8割くらいお米の研ぎ汁を入れたら10分ほど沸かします。その後沸騰した研ぎ汁を捨てて水気を切り、よく乾かせばアルミ鍋がよみがえりますよ。
アルミ鍋に黒ずみができにくくするためにも、定期的に研ぎ汁を使ったケアをしてあげてくださいね。
アルミ鍋の焦げや黒ずみを取り除いたらキレイをキープしよう
アルミ鍋は本来の酸化皮膜を守ってあげることが、焦げや黒ずみを防ぐことにつながります。
「酸性の強い食材は調理しない」「アルカリ性の強い食材は調理しない」「空焚きをしない」「タワシなど硬い素材でこすらない」という4つの行動に気をつけてくださいね。
一度キレイに焦げや黒ずみを取り除いた後は、酸化被膜を剥がさないよう注意してキレイなアルミ鍋をキープし続けましょう!