家庭用として、もっとも一般的なステンレス素材の包丁。サビにくく、刃持ちがよいので日常的に使っている人も多いと思います。
今回は、そんなステンレス素材の包丁の手入れ・特に刃の研ぎ方を実践解説します。
もくじ
ステンレス包丁の特徴は?
まずはステンレスの特徴から押さえましょう。
ステンレスは、名前にもある通り「ステンレス(stainless)」=「さびない(さびにくい)」のが一番のウリ。また、「ハガネ」や「セラミック」といったほかの素材に比べて重みはあるものの、その分丈夫で欠けにくいのも特徴です。
丈夫で切れ味が落ちにくい素材なので、手入れはそこまで頻繁に必要ありませんが、2ヶ月に1度くらいのペースで研ぐと、切れ味をキープしながら長く使えますよ。
ステンレス包丁の研ぎ方は3通り
ステンレス素材の包丁を研ぐ方法は、主に次の3通りがあげられます。
②「砥石」を使う
③「陶器」を使う
それぞれどんな方法なのか順番に見てみましょう。
【ステンレス包丁の研ぎ方①】研ぎ器で研ぐ方法は?
- 必須
- 包丁
- 包丁研ぎ器
「はじめて包丁を研ぐので不安…」、「時間をかけずに包丁を研ぎたい!」という人におすすめなのが、包丁研ぎ器を使った方法。包丁研ぎ器はホームセンターなどで簡単に手に入るキッチンツールです。
用意する道具が少なく、作業も時間をかけずにササッと終えられますよ。
ステップ①|研ぎ部を水で濡らす
まずは研ぎ器の包丁を研ぐ部分を水で軽く濡らします。
ステップ②|包丁を差し込む
次に研ぎ器のV字の溝に包丁を差し込みます。研ぎ器に対してちょうど直角になるように包丁をセットするのがポイント。
ステップ③|奥から手前に引く
あとは10回ほどこするだけ。前後に動かすのではなく、手前に引くのがポイント。
今回使用した研ぎ器には溝が1つしかありませんでしたが、いくつか溝が別れているタイプも販売されています。
それぞれで磨く目の粗さが異なるので、荒目→細目の順でそれぞれ10回ずつ研ぐと、さらにキレイに仕上がりますよ。
【ステンレス包丁の研ぎ方②】砥石で研ぐ方法は?
- 必須
- 包丁
- 砥石
- 布巾
- あると便利
- 洗面器
「本格的に研いでみたい!」という人には砥石を使った方法がおすすめ。準備に少し時間はかかりますが、研ぎ具合を自分で調節できて、包丁への愛着もわきますよ。
用意するのは包丁、砥石、布巾の3つです。
砥石にはいくつか種類があって、包丁の切れ味をよくするだけなら「中砥石」と呼ばれる種類を選べばOK。念の為、ステンレス素材に対応しているかもチェックしてから購入しましょう。
ステップ①|砥石を水に浸す
砥石には吸水タイプと吸水しないタイプがあって、パッケージに記載があります。
吸水タイプの場合、あらかじめ水に浸しましょう。洗面器などに水をはって砥石を浸けてください。吸水しないタイプなら、このステップは不要です。
泡が出なくなるまで10〜20分ほど放置したら、取り上げて机などにセットします。このときに、下に濡れ雑巾などを敷いておくとズレ防止になって安全に作業できますよ。
ステップ②|砥石に刃を当てる
体の正面にまっすぐ砥石を置き、砥石に対して包丁を45度ほど傾けてセットします。
さらに、そこから包丁を15度ほど起こします。10円3枚が入るくらいが目安。
ステップ③|研磨する
包丁のセットが終わったらあとは研ぐだけ。包丁の柄と腹の2ヶ所を押さえ、10回ほど前後に動かします。
ポイントは奥側に押し出すときに力をいれ、手前に戻すときは軽く力を抜くこと。
裏返して反対の面も同じ要領で研ぎましょう。
ステップ④|布巾で拭き、乾燥させる
研ぎ終わったら、いつものように食器用洗剤などを使って水洗いし、しっかり乾燥させれば完了です。
砥石を使った研ぎ方は、「包丁」と「砥石」を当てる角度が重要です。そのやり方は職人さんによっても好みがわかれるほどなので、まずは基本のやり方を覚えておけば十分ですよ。
【ステンレス包丁の研ぎ方③】陶器で研ぐには?
- 必須
- 包丁
- 陶器の器
「包丁研ぎ器や砥石がおうちにない…」という人は、お茶碗やマグカップ、どんぶりなどの「陶器」を使って研ぐ方法もあります。
ただし、この方法は効果が一時的。切れ味が長くは続かないので、応急処置のようなものだと考えてください。
ステップ①|包丁を当て、手前に引く
底の部分が上になるよう、机に陶器を置き、しっかり手で支えます。そこに包丁の刃先を当て、こすりつけるだけ。手前にシュッと引くのを数回繰り返しましょう。
反対の面も同じように数回こすれば完了です。
ステップ②|陶器と包丁を洗う
包丁を研いだあとは陶器の底が少し汚れるので、しっかり洗い流せば完了。
ステンレス包丁の研ぎ方を覚えよう
包丁を研ぐのには何通りか方法があるので、その研ぎ方を覚えておきましょう。
簡単で時間がかからないのは「研ぎ器」を使った方法です。手軽に使える研ぎ器を用意しておけば包丁の切れ味を保ちながら長く愛用できますね。