「トイレは『水抜き』が必要」と聞いたことはありますか?ふだん何気なく使っているトイレですが、この「水抜き」をしておくと思わぬトラブルを未然に防げるんですよ。

ここでは、どんな場面で必要か、実際の水抜きの方法など、トイレの手入れについてご紹介します。簡単にできるので、覚えておいて損はありませんよ。

トイレの水抜きって?どんなとき必要?

トイレの水抜きは、文字通りトイレの水を抜く行為のことです。主に「トラブルを防ぐ」ためにおこない、次のような場面で必要になります。

トイレの水抜きって?どんなとき必要?

気温が氷点下になる

寒冷地では、冬にトイレ内の温度が氷点下になることも。そうなるとトイレのタンクなどに水を送る給水管の水が凍ってしまい、破損する可能性があるんです。凍結防止のために、水抜きが必要です。

トイレを長期間使用しない

旅行や出張、別荘などでしばらくトイレを使わない場合は、なかの水に雑菌が増えてトラブルのもとに。水の腐敗防止のためにも、トイレの水抜きが必要です。

トイレの水抜き方法は?

トイレタンクの配管 止水栓

トイレの水抜き方法は「タンク内の水抜き→ウォシュレットや配管の凍結対策」の順に進めていきます。マイナスドライバーを1本用意すればできますよ。

止水栓を閉める

給水管の一番根本、壁か床のあたりに止水栓があるのでドライバーを挿して時計回りに回して閉める。

タンクの水抜き

普段トイレの水を流すときのようにレバーハンドルを引き、一度水を流す。流れてこなくなったらタンク内の水がなくなったサイン。

ウォシュレットの水を抜く

ウォシュレットのノズル掃除ボタンを押し、内部の水を出し切る。

便座の水を抜く

ウォシュレット操作パネル横にある水抜き栓にもドライバーを挿し、反時計回りに回して水を抜く。

ウォシュレットを保温にする

凍結防止の場合は、ウォシュレットの温度設定を上げたら完了。

トイレには配管だけでなく、タンクや便座のなかにも水が入っています。忘れずに抜いておきましょう。

水抜きしたトイレの水の戻し方

配管の修理

水抜きしたあとは、次にまた使うときの手順もあわせて覚えておきましょう。たったの2ステップなので簡単ですよ。

マイナスドライバーと紙コップを用意し、次の手順でやってくださいね。

止水栓を開ける

マイナスドライバーを使って反時計回りに止水栓を回して水を通す。

ウォシュレットから水を出す

冷たい水が出てこないように、紙コップをかぶせながら1〜2分水を出す。

便座内の水が空になっているので、ウォシュレットの水は1分ほど出てこない場合も。故障などではないので安心してくださいね。

万が一凍結して水が出なくなってしまった場合は、トイレのなかを温め、配管や止水栓に温めた濡れタオルなどをくっつけましょう。すぐに使えるようになりますよ。

トイレを水抜きせずに済ませるには?

冷え込む冬の間は凍結が不安な日々。毎日トイレの水抜きをするのも大変なのでどうにか水抜きせずにすませたらな…と思いますよね。

凍結を防ぐには2つの方法があるので、参考に取り入れてみましょう。凍結のトラブルがぐっと少なくなりますよ。

トイレの水抜きをしないで済む方法

トイレ全体を温める

一番手っ取り早いのが、トイレ内を温めて凍結しない温度に保つこと。暖房をつけた部屋の近くなら、少し扉をあけて暖気が入るようにしてあげるだけで大丈夫です。冷気は足元から上がってくるので、ヒーターなどを下につけるのも効果的です。

凍結防止グッズを使う

凍結しやすい止水栓などには「断熱シート」や「凍結防止帯」などを巻き付けて凍結を防ぐ方法もあります。コンセントがあれば電気を使って配管を温められるので、簡単に凍結を防げますよ。

トイレの水抜きは故障のときにも便利

トイレタンクの水漏れ

トイレの水抜き方法は、実はいざというときにも役立つ知識です。

トイレが部品の劣化や故障で水漏れを起こしたときなどに、サッと水抜きすると水漏れを止められます

その後は落ち着いて原因を突き止められます。適切な方法を知っておけば、いざというときも安心ですね。

トイレの水抜きを覚えたら寒い冬も安心

トイレ 裏側

トイレの水抜きはふだんはあまりしないことなので、なんだかむずかしそうに思えますよね。

でも、マイナスドライバーが1本あれば簡単に水抜きはできるので、この機会にしっかり覚えておきましょう。給水管の破損など大きなトラブルを未然に防げますよ。