表面の起毛が特徴の「スエード素材」。ただ、その起毛があることで履いているうちに汚れがからみ、黒ずみやすいのが難点でもあります。

そこで、今回はスエード素材のふだんの手入れの方法をご紹介します。しっかりケアできれば、お気に入りの靴が長持ちしますよ。

スエードの手入れは何をする?

スエード

スエードの手入れには、大きく「汚れを落とす」「湿気対策をする」の2つがあります。汚れや湿気が苦手な素材なので、履いたあとすぐにケアすると長持ちしますよ。

汚れを落とす

毛のあいだに入り込んだ汚れをそのままにすると生地になじんでどんどん取れにくくなってしまいます。ほうっておくと傷む原因になるので、こまめに取り除くのが大切です。

湿気対策する

スエードは革素材なので、革靴などと同様に湿気が苦手。湿ったままの状態が長く続くと、雑菌が増えてカビや臭いの原因になります。1日履くと汗がじっとりと染み込んで湿っているので、しっかりと乾燥させましょう。

スエードの手入れに必要な道具は?

革の手入れ道具

用意するもの
必須
革靴用のブラシ
革靴用のクリーナー
防水スプレー

手入れには、ブラシやクリーナーといった靴用の手入れグッズを使います。

もちろんスエード専用の道具があればより仕上がりはよくなりますが、わざわざ用意するのが面倒なら革靴用でかまいませんよ。

スエードの手入れの仕方は?

スエード スニーカーの手入れ

まずはふだんの手入れの仕方からご紹介します。

履いたあとは「ブラッシングで汚れをかき出し、干す」とキレイを保てます。上手に進めるポイントがあるので、次のように進めてみましょう。

ブラッシングする

汚れた部分を中心にブラッシング。ズボンの裾とこすれる部分は毛が倒れやすいので逆立てるようにブラッシングする。

防水スプレーをかける

汚れが目立たなくなったら、防水スプレーをかける。

干す

風通しのいい場所に置き、一晩ほど風をあてて湿気を取り除いたら完了。

スエードなどの革素材でできた靴は通気性が悪く、湿気がこもりやすい性質があります。キレイに保つには1日以上干して、しっかり湿気を飛ばしましょう。

防水スプレーは毎回かけなくても大丈夫ですが、すぐに効果が薄れてくるので月に1回ほどはかけてあげてください。撥水効果で生地が雨や汚れに強くなりますよ。

それでもスエードの汚れが気になるときはどんな手入れをすればいい?

スエードの靴

何度も履いていると、ブラッシングだけでは取り切れなかった汚れが残って、少しずつ黒ずむ場合もあります。その場合は、定期的に「丸洗いして汚れを落とす」のがおすすめ。

用意するもの
必須
革靴用のブラシ
シャンプー
コンディショナー
クロス

専用のクリーナーなどがなくても、実はおうちにあるシャンプーやコンディショナーで代用できるんですよ。

表面の汚れを落とす

ブラシを使って大まかな汚れをかき出す。靴紐はあらかじめ外しておく。

洗浄液をつくる

シンクなどにぬるま湯をはり、シャンプーを数プッシュして混ぜる。

洗浄液を使ってこすり洗い

洗浄液に靴の表面を浸し、クロスやブラシを使ってこすり洗いする。

すすぐ

洗浄液をキレイな水に入れ替え、靴についた洗剤をすすぐ。

リンス液に浸す

再度ぬるま湯をため、コンディショナーを1プッシュほど溶かす。靴を軽く浸して染み込ませる。

水気を拭き取って干す

クロスで軽く水気を拭き取り、風通しのいい場所で1日以上干して乾かしたら完了。

丸洗いといっても「汚れた表面だけを洗う」のがコツで、内側まで濡らすと湿気がなかなか取れなくなって傷んでしまいます。内側の汚れは消臭スプレーなどで対応しましょう。

スエードの手入れに便利なグッズがある?

スエード生地の手入れをラクにするため、専用のグッズも販売されています。専用品なら汚れをしっかり取り除けますよ。

『ソフト99』(C.C.C)

スエードの靴に使える、消しゴムタイプの汚れ落としです。使い方は消しゴムとまったく同じで、汚れが気になる部分をこするだけ。

これを使えば、水洗いが必要なほど汚れる場面は少なくなりますよ。

『スエードブラシ』(コロンブス)

スエード靴のブラッシングは革靴用のブラシでもできますが、ゴム製の方が汚れ落ちは抜群。

コロンブスの「スエードブラシ」は4種類のことなる毛がついているので、使い分けもできますよ。

『スエード&ヌバックシャンプー』(エムモゥブレィ)

大切なスエードの靴は、代用品ではなく専用のクリーナーでキレイにしてあげましょう。

スエード用のクリーナーは汚れを落としやすい上に、スエード素材にあわせて成分が調整されているので、サッパリした洗い上がりになります。

『栄養・防水スプレー ヌバック+べロアスプレー』(コロニル)

防水スプレーにもスエード素材用があり、革に浸透してしっかり撥水効果をプラス。

革をコーティングするわけではないので、適度に通気性も保たれます。月に1回ほどかけると、汚れにも雨によるシミにも強くなりますよ。

覚えておきたい

エコなわざあり

買ってすぐの新しいスエードの靴も手入れで汚れを防ぐ!

スエード

買いたての靴だと、汚れにはなおさら敏感なものですよね。

汚れたあとはもちろんですが、汚れる前から手入れするのも実は大切で、履く前に防水スプレーを吹きつけるだけで、汚れ予防になるんですよ。

「表面が濡れるくらいに吹きつけたら少し放置して革に馴染ませる」を2〜3回繰り返して、しっかり防水成分を浸透させると完了。

このひと手間で、ぐっと汚れにくくなりますよ。

スエードはこまめな手入れを心がけて

スエード

スエードの靴は起毛素材なのでどうしても汚れが目立ちやすいものです。

放置しているとその分汚れが定着するので、脱いだあとのこまめな手入れが大切。また、表面の「水洗い」も取り入れればいつまでもキレイな状態を保てます。

手入れが行き届いたスエードの靴なら、気持ちよくお出かけに履いていけますね。