レシピ本などで出てくる「煮詰める」という言葉。「煮る」とは違うのか、どのような調理方法なのかと気になったことはありませんか。
そこで今回は、「煮詰める」について、そのやり方をご紹介します。
「煮詰める」とは?
「煮詰める」とは、水分の多いものを強めの火にかけ、常に煮立たせながら水分を蒸発させたり、煮汁の水分を飛ばして煮汁が少なくなるまで煮ること。水分を蒸発させることで、煮汁にとろみをつけたり味を凝縮させたりできます。
さまざまな料理に使われる調理方法で、主にトマトソースやミートソース、田楽みそなどを作るときに使われますよ。
「煮詰める」ときは火加減と水加減が重要!コツは?
煮詰めるときは、火加減と水加減に注意が必要です。それぞれ詳しく説明しますね。
火加減
魚や肉、野菜いずれも沸騰するまでは強火でOKですが、いもやかぼちゃなどのでんぷん質は強めの中火、肉や魚などのタンパク質は弱めの中火で調理するのが基本。また、みりんや砂糖などを入れているときは焦げ付きやすいので、火加減には注意が必要です。
火加減が心配なときは、やや弱火の中火程度で様子を見ながら火加減を調節するといいですよ。煮詰めている間はそのまま放置するのではなく、かき混ぜたり揺すったりして焦げ付きを予防しましょう。
水加減
煮汁は、魚なら身がのぞく程度、野菜ならかぶるくらいの量で煮れば十分。
煮汁が少ないと味が薄くなってしまいますし、あまりにも多いと調理時間に時間がかかってしまいます。量が多い場合は、先に煮汁を煮てから食材を入れる方法もあるので、うまく調節しながら進めましょう。
水分がなくなったのに食材に火が通っていないときは、お湯を加えるといいですよ。ただし味が薄まってしまうので、少量にとどめるようにしましょう。
「煮詰める」ときは落とし蓋をするのがおすすめ!
煮詰めるときは、蓋をする必要があるのか疑問に思う人もいますよね。
鍋蓋をした場合、温度が上昇しやすいので食材に火が通りやすいですが、その分煮汁がよく煮立つので、吹きこぼれや煮崩れが起こりやすくなります。水分も蒸発しにくいです。
反対に鍋蓋をしないで調理すると、煮崩れや煮汁の吹きこぼれは防げますが、煮汁に浸っていない部分は味が染みにくくなります。
おすすめは落とし蓋です。ぐつぐつ煮立っても煮汁が落とし蓋にぶつかって食材にかかるし、余分な水分も飛びます。落とし蓋はアルミホイルやクッキングシートなどで代用できるのもポイントです。
火加減や水加減に気をつけながら煮詰めよう
煮詰める作業は水分を飛ばす調理方法なので火の加減が難しいですが、弱火に近い中火から調節すると失敗が少ないですよ。落とし蓋をしながら煮詰めると味がよく染みておいしく仕上がるので、ぜひやってみてくださいね。