本や資料、子供の思い出の品などがぎっしり詰まった本棚。汚したつもりがなくても、気づかないうちに裏側などにカビが生えてしまうことがあります。
今回は本棚にカビが発生する理由と、発生したカビの取り方、今後の予防方法についてまとめてご紹介します。
もくじ
本棚にカビができるのはどうして?
「カビが生えるような場所ではないのに…」と思ってしまいますが、本棚にカビが生えるのは部屋の湿度がかなり高いことにあります。
カビは「湿度70〜80%以上」の環境で急速に広がるため、梅雨のようにジメッとした日が続くと、本などが湿気を吸い込んで湿度が高まります。すると、本棚の裏側に積もったホコリなどをエサにカビ菌がどんどん繁殖し、目に見えるくらいになるまで広がることがあるんです。
「水回りでなくても、湿気とホコリがあればカビはできる」と覚えておくと、ほかの部屋のカビ対策もしやすくなりますよ。
本棚にできたカビを放置すると本や壁にも移るので、見つけ次第すぐに対処することが大切です。
本棚のカビ取り|必要なものは?
- 必須
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- ティッシュ1箱
- ゴミ袋
- あると便利
- マスク
カビは『カビキラー』などの塩素系漂白剤を使わずとも、「アルコール消毒」だけで退治できます。アルコールならすぐに蒸発してあとには何も残らないので、木製の本棚でも素材を傷めずに除菌できます。
カビを拭き取るものは使い捨てられるティッシュがおすすめ。1度使ったら処分したほうがいいので、手元に1箱用意して掃除にのぞみましょう。
カビを吸い込んでしまう可能性も考え、マスクもそろえておけば準備万端。
本棚のカビ取り|除菌する手順は?
本棚のカビ退治はとてもシンプルで「アルコールを含ませたティッシュで拭き取る」だけ。範囲が広いと地道な作業にはなりますが、根気強く続けましょう。
ティッシュにアルコールをつけてから拭く
スプレーを直接カビに吹き付けると舞い上がってしまうので注意。
本棚が接していた壁も拭く
カビが見えなくても、念のため除菌しておくと安心。
換気する
湿気や舞い上がったカビを外に逃がすため、数時間換気したら完了。
アルコールには漂白作用がないので、デリケートな木材や壁に使っても色落ちの心配はありません。深くまで入りこんだカビのシミまでは取れませんが、カビはしっかり退治できているので安心してくださいね。
本棚のカビ取り|再発させない湿気対策は?
本棚まわりを一度重点的に消毒できたら、今後再発させないような工夫をすることが大切です。
カビが好む環境をつくらないために、
・湿気をためない
・ゴミを取り除く
ことを意識して次のような対策をしておきましょう。
本棚の後ろに空間をあける
本棚を壁にぴったりくっつけると、空気がこもってホコリがたまりやすくなってしまいます。本棚と壁の間は少し空間をあけ、空気の通り道を確保しておきましょう。
こまめに換気する
カビは空気中にも舞っているので定期的に本棚がある部屋の窓をあけて、こもった空気を入れ替えてください。窓のないおうちであれば、除湿機やエアコン、空気清浄機など家電の力を借りて空気をキレイにするのもいいですよ。
定期的なホコリとり
湿気がたまりにくい環境ができたらさらに「エサを絶つ」ことでカビは発生しにくくなります。本棚にたまるホコリは床の掃除のついでに取っておきましょう。本棚の後ろに空間をあければ、たまったホコリも簡単にとれますよ。
本棚のカビ取り|除菌や湿気対策のグッズ3選
木材についたカビを取ったり、そもそもカビがつきにくくなるよう予防したりする便利なアイテムはたくさん販売されています。
ここではその一部をご紹介します。どんな方法でカビ対策するといいかイメージしてみてくださいね。
『カビホワイト』(ビーワンショップ)
木材や畳など、色落ちするものにできたカビとり専用のスプレー洗剤です。カビにスプレーして、30分ほど放置してから水拭きして乾かすだけ。とっても簡単に使えます。
乾くと無害な成分に変わるので、肌のふれる寝具やソファに使っても安心ですよ。
『備長炭ドライペット』(エステー)
定番の置き型除湿剤です。本棚の脇などに置いておけば、湿気と一緒にイヤな臭いも吸い取ってくれるので、カビが生えずにすみますよ。
『住まいの消臭・除湿シート』(ワイズコーポレーション)
棚の底に敷いて使うシートタイプの除湿剤。好きな大きさにカットできるので、本棚以外にも下駄箱や引き出しなど、おうちのあらゆるところで活躍します。
本棚から本にカビが移ることもあるので注意して
本棚から本にカビが移ったときは、本の消毒も必要になります。
ただし、アルコール除菌スプレーはそのまま本に使うと、紙が水を吸ってゴワゴワになる可能性があります。大切な本にアルコール除菌を使うときは量に注意して進めてください。
傷んだ本がいっぱいあるなら、ドラッグストアなどに売られている「無水アルコール」を使うのも手です。無水アルコールはアルコールよりも除菌力はおとりますが、水を含まないので紙を傷めずキレイに消毒できるのが特徴です。
図書館でも使われているカビ対策の方法なのでぜひ取り入れてみてくださいね。
本棚のカビをキレイにして本を安全に保管しよう
室内の思いもよらない場所にカビが発生すると対処法がわからず、困ってしまいますね。
カビに対してはアルコール消毒が基本なので、本棚にもアルコールを使うと覚えておきましょう。
消毒がすんだら、再発を防ぐため湿気対策をしっかりとっておけば今後悩まされることはなくなりますよ。