お仕事で毎日のように履く革靴。足元をスマートに見せてくれるのが魅力ですが、だんだんと表面に「ひび割れ」が現れて、見た目が気になってくることもあると思います。

そこで今回は、革靴のひび割れの原因と、その対処法をご紹介します。

革靴がひび割れする原因は?

革靴

革靴にひび割れが起こるのは、ほとんどの場合「手入れ不足」が原因です。

牛や馬など動物の皮を使った素材はとてもデリケート。人の肌もこまめにケアが必要なように、定期的にしっかりお手入れをしておかないと、革と革の合わせ目や折り曲がる場所で負担が蓄積し、ひび割れになるんです。

ひび割れはできてからすぐなら、しっかり手入れしてあげれば目立たなくできます。革用の手入れキットが必要なので用意しましょう。

革靴のひび割れを直すのに必要な道具は?

革靴のクリーニング 手入れ

用意するもの
必須
革靴用のリムーバー
革靴用のクリーム
やわらかいクロス 3枚
あると便利
防水スプレー

ひび割れを直すには、古いクリームを取り除く「リムーバー」と、革に栄養分を与えてしなやかにする「クリーム」が必要。クリームは靴にあわせた色を選ぶのがポイントです。

クロスは専用のものでなくても、清潔なものなら何でも大丈夫。古着のTシャツなどを切っておけば、毎回使い捨てにできますよ。

革靴のひび割れを直す方法は?

革靴 手入れ

ひび割れの直し方は、一般的な手入れを少し念入りにするだけ。

手入れ不足によって汚れが蓄積したり、乾燥したりするのが原因なので「汚れを落とす→クリームで保湿する」と目立たなくできますよ。

靴紐を外す

作業しやすくするため、靴紐はあらかじめ外しておく。

リムーバーを塗り込む

軽く乾拭きして汚れを落としたら、クロスにリムーバーをしみこませて拭く。指に巻きつけると力をいれやすい。

クリームを塗る

別のクロスにクリームを取り、革靴に塗り込んでいく。ひび割れした部分は念入りにし、全体にムラなく塗ったら完了。

浸透させる

革にクリームの成分を浸透させるため一晩放置する。

乾拭き

最後に乾拭きして余分なクリームを取り除く。靴紐を戻したら完了。

クリームを浸透させたあとは好みでワックスを塗ったり、防水スプレーをかけたりしておくと汚れや水に強くできます。

仕上げの乾拭きは、ストッキングなどのできるだけ繊維の細かいものを使うのがおすすめ。磨くように乾拭きすれば、輝くようなツヤが出せますよ。

革靴のひび割れを直すのにおすすめの補修グッズ2選

『ステインリムーバー』(エム・モゥブレィ)

革靴の古いクリームや汚れを落とすためのリムーバーです。革を傷めることなく、汚れをしっかり落としてくれると評判。雨による汚れもサッパリ落としてくれますよ。

革製品全般に使えるので、手持ちの革靴の手入れはもちろん、革のバッグなどの手入れにも使えるのがポイントです。

『シュプリームクリームデラックス』(コロニル)

革に栄養を補給するならドイツのレザーケアブランド、コロニルから販売されているクリームがおすすめ。靴に塗れば新品の美しいツヤが戻ってきます。

7色展開なので、革靴のカラーにあわせて選んでくださいね。

革靴のひび割れって防止できるの?

革靴

革靴にできるひび割れは、日々の使い方や手入れで防止できます。どんなことをすればいいのかチェックしましょう。

こまめに手入れする

本来は、よく履く靴であれば月に1回は紹介したケアが必要。忘れないように「月末最後の日曜日に手入れする」などと日付を決めておきましょう。

休ませる

革靴は湿気に弱いので、汗による湿気もこまめに取り除きましょう。連日履くと湿気が取れないので、1回履いたら1日以上は風通しのいい場所に置いて休ませるのが鉄則。あわせて「シューキーパー」を詰めておくとシワが伸びて、型崩れしにくくなりますよ。

防水スプレーをかける

汚れや水から革靴を守るために、防水スプレーや防水成分を含んだクリームを使うのもおすすめ。全体が湿るくらいまで吹きつけて乾かすだけで、撥水効果をプラスでき、雨に含まれる細かい汚れを予防できます。

注意して!メンテナンスのしすぎが革靴のひび割れの原因になることも

革の手入れ道具

実は、手入れ不足以外にも「手入れのしすぎ」によってひび割れを引き起こすケースがあります

毎回の手入れでリムーバーを使わずクリームを重ね塗りしている靴に多く、内側に汚れが蓄積して革に負担がかかるためです。

直し方は先ほど紹介した方法でOK。リムーバーを使ってしっかり古いクリームを取り除き、新しいクリームを塗り直しましょう。

クリームを塗っている人は多いかもしれませんが、その前に「汚れやクリームを落とす」のも重要なので覚えておいてくださいね。

自宅で革靴のひび割れが直らないとき専門家に依頼しよう

革靴 手入れ 

ひび割れがひどい場合は、革靴にクリームを塗っても直らないことがあります。

その場合は、本格的な補修が必要。専用の道具などがいるうえに、繊細な作業になるので、「Mr.ミニッツ」など靴の修理店に依頼するのがおすすめです。

おうちではむずかしい修理も、プロの手なら安心。履き古したこだわりの革靴もしっかり元通りにしてくれますよ。

革靴のひび割れは日頃の手入れで防げる

革靴 

せっかくのお気に入りの革靴も、ひび割れが起こると履く頻度が落ち、手入れが減って、さらに劣化…と悪循環に。

リムーバーとクリームを使ったお手入れで、簡単に目立たなくできるのでぜひ試してみてください。

あとはふだんからのケアも鍵。汚れをしっかり落としておけば、革靴の持ちがよくなりますよ。