こまかな起毛加工がさわっていて気持ちいい「ヌバック」。靴や財布など身の回りのアイテムに使われている素材ですが、実はキレイに保つには手入れが欠かせません。
ここではヌバックの汚れを効果的に落とし、長持ちさせるためのコツをご紹介します。
ヌバックって何?手入れは必要?
「ヌバック」という素材はなじみがなくて、なんだろう…?と思っている人も多いですよね。特徴を知っておくと手入れもしやすいので、まずは確認しましょう。
「ヌバック」は、革の表面をサンドペーパーでこすって起毛加工を施した素材のこと。丈夫で、毛足が短く乱れにくいのが特徴です。見た目はスエードと似ていますが、スエードの場合は革の「裏」側を起毛加工している点で異なります。
そこまで神経質に毛並みを整える必要はありませんが、起毛素材なので汚れは絡め取りやすいため、お手入れは不可欠。
とくにヌバック素材の靴だと土ボコリや汗、財布だと手垢などで汚れやすいので、マメに手入れしてあげましょう。
ヌバックの手入れに必要なものは?
- 必須
- 革靴用のブラシ
- スエード素材用の消しゴム
- スエード用のクリーナー
- クロス
- 防水スプレー
ヌバックの手入れは、専用の道具を用意する必要があります。ここでは、どんな道具があるのかチェックしていきましょう。
最低限「ブラシ」があれば簡単な汚れをかきだせますが、こびりついた汚れを取り除くには「消しゴム」や「クリーム」も必要。また、仕上げの「防水スプレー」もあると便利です。
『スエードブラシC』(コロンブス)
ヌバックの手入れには、スエード用のブラシが便利。毛を起こすようにブラッシングしてあげると、汚れをしっかりかきだせます。
4辺がそれぞれ異なるブラシになっているので、汚れにあわせて使い分けられます。
『革専用 汚れ落とし消しゴム スエード用 ソフト99』(C.C.C)
ブラシで落ちないようなガンコな汚れには「消しゴム」が便利。ヌバックやスエードの汚れ落としに使える専用の消しゴムでこすれば、汚れがどんどん落とせます。
水や洗剤を使わないので、手軽に手入れできますよ。
『オムニローション 』(サフィール)
ヌバックについた汚れをしっかり落としたいなら、専用のクリーナーを用意するのがおすすめ。「オムニローション」はヌバックはもちろん、スエードやベロア、マイクロファイバー素材など幅広い起毛素材のケアができるすぐれもの。
カビなどのガンコな汚れにも対処できるので、おうちに1本用意しておけば何かと重宝しそうですね。
『ヌバック+べロアスプレー』(コロニル)
ヌバックやスエードの手入れの仕上げにおすすめのスプレーです。革に必要な栄養を与えながら、防水効果をプラスできます。
栄養補給で発色がよくなる上、防水効果で汚れや水に強くなります。
ヌバックの手入れの方法は?
ヌバックの手入れには汚れの定着を防ぐ「ふだんの手入れ」と、定着してしまった汚れを落とす「念入りな汚れ落とし」の2通りがあります。
どちらも必要な手入れなので、しっかりチェックしましょう。
ふだんの手入れ
ふだんの手入れでは基本的に「汚れを払い落とす」だけで大丈夫です。ブラシと消しゴム、防水スプレーを用意し、次のようにすすめましょう。
ブラッシング
まんべんなくブラッシングして、絡みついた汚れを払い落とす。
消しゴムでこする
ブラッシングで取れなかった汚れは消しゴムでこすり落とす。根気よくこすれば、徐々に汚れが落ちる。
ブラッシング
消しカスを落とすため、再度軽くブラッシングする。
ふだんの手入れでは、濡らしたり洗剤を使ったりする必要はありません。手軽にできるのでケア用品を置き、履いたあとは毎回サッと手入れするといいですよ。
念入りな汚れ落とし
毎回手入れしていても、使い込むうちにどうしても取り切れない汚れが出てきます。その汚れを落とすために、定期的に念入りな手入れが必要です。
「ブラシ」「クリーム」「クロス」「防水スプレー」を用意し、次の手順で進めてくださいね。
ブラッシングする
軽くブラッシングし、表面に絡まるホコリなどを落とす。
クリーナーでこする
道具の項目で紹介したオムニローションなどをブラシに取り、汚れをかき出すようにこする。
クロスで拭く
出てきた泡や汚れをクロスでしっかり拭き取る。
干す
数時間干して、しみ込んでいたクリーナーを乾かす。これで汚れ落としは完了。
防水スプレーをかける
汚れや水に強くするため、防水スプレーをたっぷりかけ、染み込むまで数分待つ。
ブラッシングする
仕上げに軽くブラッシングして毛並みを整えれば完了。
靴でも財布でも、ヌバック素材であればこの手順で手入れできます。きちんとした道具を使ってケアしてあげれば、大切な一品も新品のような美しい仕上がりになりますよ。
ヌバックはこまめな手入れでキレイが続く
ふんわりやわらかい雰囲気が印象的なヌバック素材。お気に入りのものはベストな状態を保って、できるだけ長く使い続けたいですよね。
キレイに保つコツは「こまめな手入れ」。簡単でいいので、使うたびにケアしてあげましょう。手入れを繰り返しているうちに愛着もわいて、使うのが楽しみになりますよ。