洗濯表示などで目にする「陰干し」。そもそも陰干しとはどんな干し方なのでしょうか?

今回はそんな陰干しの方法や注意点などについてご紹介します。

陰干しとは?

窓際で部屋干し

陰干しとは、別名「日陰干し」とも呼ばれ「直射日光を避けて日陰で洗濯物を干すこと」を意味します。一方、太陽の光に当てて乾燥させる方法を「日干し」と呼びます。

陰干しの特徴は、色柄物の洋服の色あせを抑えられたり、繊維へのダメージを減らせたり「洋服の負担を減らす」こと。

紫外線で菌の繁殖を防げる「日干し」に比べて殺菌効果は見込めませんが、その分洋服へのダメージも少ないのです。日光を避けた部屋干しだけでなく、日が当たらない屋外での乾燥も陰干しといえます。

陰干しのやり方|「日陰干しマーク」の確認

では、陰干しはどんな洋服に使うのでしょうか?

目安としては、タグなどについている洗濯表示を確認すると陰干しが必要な洋服かどうかわかります。

旧洗濯表示 干し方

洗濯表示で陰干しのサインは「斜線」。洋服の形に斜線が入ったマーク。

吊り干し洗濯表示

もしくは、正方形の左上に斜線が入ったマークがあれば陰干しをした方がいい衣類です。

色柄物の洋服などに多く見られ、ほかにも綿、麻、ウールなどの素材を使っている洋服も陰干しが推奨されます。日焼けなどを避けられて、洋服への負担をおさえられる便利な干し方なので、基本的には「自分が大切にしたい洋服はすべて陰干しにする」といいですよ

陰干しのやり方|基本の手順

洗濯 陰干し 洋服

陰干しの方法は簡単で、日陰の場所に洋服を干すだけ。ハンガーやピンチハンガーを日陰の場所にかけて洋服を乾かしましょう。

さらに念押しするなら、「洋服を裏返す」といいですよ。大切な洋服は表面がバサバサに毛羽立ったりしないよう、裏返して洗濯し、そのまま裏返しの状態で乾かすと日光からのダメージも減らせます。

干す時間は、夏は9〜11時、冬は11〜14時が目安です。

陰干しのやり方|部屋干し・夜に干す場合

スツール イス リビング

困ったことに、おうちによって日陰に洋服を干せるようなスペースがないこともありますね。おうちのなかには必ずどこかに日陰があるので、そこに干せる環境をつくるしかありません。

すぐに思いつくのが浴室乾燥。窓のないお風呂ならすぐに陰干しできます。日陰にイスを持ち込んでそこに洋服をかけるのでも問題ありません。

部屋干しの場合は扇風機などで風の流れを作るのがおすすめです。

仕事で忙しい方は夜に干しても問題ありません。ただ、冬の夜間は乾きにくいので室内のがおすすめです。夏の夜間に干す場合は、冬よりも数時間日の昇る時間が早いので注意してくださいね。

陰干しは「生乾き」させなければ臭わない!

「日光に当てないとイヤなニオイがついてしまうのでは?」と心配になる人もいると思います。

でも、陰干ししたからといってニオイがつくとは限りません。洋服につくイヤなニオイの原因は、「生乾き」による菌の繁殖がほとんど。陰干しでも早く乾かしきってしまえば菌は増えないんです。

日光が当たらなくても、温度が高くて、通気性がよい状態なら乾きも早くなります。できるだけ洗濯物が乾きやすい環境を作って、ニオイがつくのを防ぎましょう。

陰干しにおすすめのアイテム4選

陰干しするスペースがないときは、便利グッズを活用してそのスペースを作ってしまうのが一番。ここではおすすめの商品をいくつかご紹介します。

『ドア スペース ハンガー』(富士商)

ドアの裏のデッドスペースをハンガースペースに変える便利商品。ドア裏は日陰になることが多いので陰干しにぴったり。使わないときは折りたためるのでじゃまになりません。

『室内 物干しキャッチ』(レック)

ドアや引き戸の鴨居に引っかけて使う物干しグッズで、これにつっぱり棒をかけたり、ピンチハンガーを引っかけたりすれば、部屋の日陰で洋服を干せますよ。

『浴室用ステンレス超強力伸縮棒』(アイリスオーヤマ)

ステンレス製で抗菌仕様の強力つっぱり棒。これを使えばお風呂に洗濯物をかけるスペースが作れて、乾燥機能で効率的に乾かせます。

『レック ベランダ 便利シート (L) 雨よけ・目隠し・風を通す』(レック)

日よけに使えるベランダ用のカーテンです。土埃や黄砂が洋服につくのを防げ、プライバシーの保護にもなります。風が通るメッシュ部分もあるので、室外で陰干しするのにぴったりのアイテムです。

陰干しのやり方をマスターして洋服を長持ちさせる

洗濯物 干す

陰干しは洋服へのダメージを減らす干し方です。日干しと使い分けると大切な洋服が長持ちしますよ。

使い分けるのが面倒な場合は、すべて部屋の風通しのいい日陰でまとめて干すと、どの服も傷むのをおさえられます

「早めに乾かす」を意識して風通しのいい場所で陰干しを取り入れてみましょう。