伸び縮みしやすいニットやセーターの干し方に困っている人は意外と多いと思います。ハンガーにかけると肩の部分が出っ張ったり、縦に伸びてシルエットが変わったりして困りますよね。
ニットやセーターの雰囲気をそのままに保つために、正しい干し方を覚えることは大切です。ここで紹介するアイデアを参考に、干し方を見直してみませんか?
もくじ
ニットやセーターの干し方は何が正解?
ニットやセーターは、毛糸を細かく編んでつくっているため、伸縮性にすぐれ、体によくフィットするのが特徴です。
その半面、余計な力がかかるとすぐに伸びてしまう欠点もあり、ハンガーに掛けておくと自重で縦に伸びてしまいます。とくに洗濯後は、水を吸っているのでより負荷がかかって伸びやすくなります。
理想の干し方は、ニットやセーターは水平になるよう寝かせて干す方法。生地にかかる力を分散し、伸びずに乾燥させるこの干し方を「平干し」といいます。
伸びてしまうと見た目が変わるだけでなく、ニットならではの温かさも失われてしまうので、次から紹介するやり方を参考に干し方を変えてみてくださいね。
すぐにできるニット・セーターの干し方3選
ニットやセーターを平干しする方法は大きく3通りあります。いまある洗濯グッズだけでもできるので、すぐに実践できますよ。
1. ピンチハンガーの天面を使う
おうちにある物干しグッズを活用してニットを干すなら、ピンチハンガーの天面を使うのがおすすめ。
スペースを取らずに干せるのがメリットで、普段通り靴下や下着などの小物類を吊るし、天面に軽くたたんだニットを乗せれば効率的に干せますよ。
2. ハンガーをつなげて使う
水平に干すためには、ハンガーを2つほど組みあわせた干し方もあります。
ハンガーを等間隔でかけて干し、そのハンガーの穴に通して胴・裾の2ヶ所を乗せれば簡単に水平に干せます。袖が垂れ下がらないように、竿などに乗せておきましょう。
3. 平干しネットを使う
ニットやセーターのようなデリケートなアイテムを干すため、「平干しネット」という専用のアイテムも販売されています。
あとは風通しのいい場所で乾燥させれば完了。一番平らにできるのは、この方法ですね。
ニットやセーターの干し方を便利にするアイテムは?
ニットやセーターを干すのに、平干しネットをはじめとしたさまざまなアイテムが販売されています。おうちにひとつ用意しておくと、大切な洋服を干すときに何かと重宝しますよ。
『いろいろ物干しネット』(ダイヤコーポレーション)
平干し用のネットです。フチに段がついているので、干していたニットやセーターが風にあおられてすべり落ちるのを防ぎます。上下2段になっていて、しまうときはコンパクトにたためるので、使用時も未使用時も省スペースですみます。
『セーター干しネット』(積水樹脂)
浴室乾燥をよく使うおうちにおすすめなのが、このセーター干しネット。テーブルタイプなので室内でも干しやすく、物干しスペースを占領しません。同じ商品を積み重ねて使えるので、買い増ししやすいのもポイントです。
『バスタオルハンガー』(天馬)
タオルハンガーの天面は、平干しネット代わりに活用できます。ふだんはタオル専用のハンガーとして使えば、ニットを干す機会が少ないおうちでも活用しやすいですね。
ニットやセーターの干し方で吊るすのはNG?
ハンガーでニットやセーターを干すのは本当にダメなのかな…?と疑問に思っている人もいますよね。
禁止というわけではなく「薄手のものを短時間ハンガーにかける」程度であれば型崩れを心配する必要はありません。軽いニットをハンガーにかけてひと晩干しておくくらいなら、それほど伸びはしませんよ。
ただし、使うハンガーは肩幅にあったものを選びましょう。肩のカーブにあった丸みのあるハンガーや、肩部分に厚みのあるハンガーなら薄手のニットやセーターを問題なく干せます。
ニットやセーターの干し方を間違えて伸びてしまったときは…
重みのあるニットをハンガーに干しっぱなしにして、伸びてしまったらもとに戻してあげましょう。
「アイロンのスチームをたっぷり含ませ、平干しで乾かす」だけで、ある程度はもとのサイズに戻せます。
ウールなどの動物繊維は蒸気を吸い込むとふくらみ、乾くときに元の形に戻る性質があります。完全に元通り、とはいきませんが目立たなくなるくらいには型崩れを直せますよ。
ニットやセーターは干し方以外でも伸びるのを防げる!
ニットやセーターは干し方だけでなく、洗濯のときも注意すれば伸び縮みが少なく快適に着られます。
必要なものは『エマール』などの中性洗剤と柔軟剤、洗濯ネットの3つ。普通の洗濯洗剤は繊維が傷んでしまうので、素材に刺激の少ないおしゃれ着用の洗剤を使いましょう。
準備ができたら、洗濯ネットに入れて「手洗いコース」などの弱い水流で洗うコースを選択します。洗濯が終わったら紹介した平干しで干せば大丈夫。このやり方が一番洋服に負担の少ない洗い方です。
ウールなどのデリケートな素材からできたニットやセーターは、普通に洗うとゴワゴワになったり、型崩れを起こしたりトラブルにつながるので注意しましょう。
ニットやセーターのケアは干し方が鍵
大切なニットやセーターを長持ちさせるには、きちんとした干し方をできるかが鍵。型崩れを起こすと完全に元通りするのはかなりむずかしいので、ふだんから扱いには注意してくださいね。
水平に干す「平干し」をマスターすればお気に入りのニットも長持ちに。いつも同じ着心地で温かいニットを楽しめますよ。